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「うわぁ。
 雷獣が滅茶いる」

 焔が思わず言葉を漏らす。

「ああ。
 これ全部処理しなきゃなのか」

 バルドがため息まじりに言った。

「ぐるるるるる」

 雷獣が唸る。

「来るぞ。
 各機拡散!」

 ジョーカーが、そういうのを合図にそれぞれは四方に分散した。

「んー
 15機か」

 13が、そういって自分を追ってくる雷獣の方を見る。

「ぐるぐるるるるるるるる」

 雷獣が唸る。
 そして、姿を消す。
 そして一斉に13の背後にまわる。

「雷速だね。
 早い。だけど!!」

 13は、上空に向かってビームライフルを放つ。
 放たれたビームライフルは分散し。
 シャワーの如く降り注ぐ。

「ぐぎゃーーーーー」

 雷獣たちの身体をそのシャワーが貫く。
 そして絶命する。

「雷獣。
 早くて攻撃力は高いけど……
 耐久力がないのが弱点だね」

 13は、そういってため息を付いた。
 そして、周りを見る。

 バルドは鉄球を振り回し雷獣を破壊していく。
 焔は、尾から出されたビームで器用に雷獣を倒している。
 ジョーカーは、トランプを投げ雷獣を倒す。
 玉藻は、刀のような七本の尾を自在に操り雷獣を破壊する。
 一花は、ショートソードから出した剣圧で間合いを取りながら倒す。
 亜金は、プレゲトンの炎で雷獣を焼き尽くしていた。
 サイアスも炎の翼で雷獣を焼き払う。

「みんなMAP攻撃の技を持っているんだね」

 13が小さく笑う。
 しかし、シエラがいないことに気づいた。

「あれ?シエラは?」

 焔が周りを見渡す。
 そこにシエラの姿はない。

「しまった!シエラの機体は空が飛べないんだった」

 バルドが慌てて下降する。

「あ……ヤバイ。
 雷獣の反応が下に大量にある。
 アイツらは囮だったのか?」

 ジョーカーが下降すると他のメンバーも下降した。

「あ……」

 13は、下の光景を見て絶句した。
 辺りが雷獣の群れで覆われていた。
 その数、数百。

「流石にヤバイんじゃないか?」

 ジョーカーが、カードを構える。

「もー!!!!」

 シエラの怒鳴り声が響く。

 雷獣がシエラのドールに体当りする。
 しかし、シエラにはただの体当たりのようだった。

「そっか。
 シエラのドールの属性は土だから……
 雷の雷獣の攻撃はそんなに効かないのか」

 焔が、ため息をつく。

「もう!!!」

 シエラが、雷獣の身体を殴る。
 雷獣の身体が吹き飛ばす。

「そして、効果は抜群か」

 ジョーカーが、そういうとカードを降ろした。

「って言っている場合か?」

 バルドが、雷獣に向かって鉄球をぶつける。
 雷獣が1匹減る。
 しかし、雷獣は増えるばかり。

「雷だから、雷を呼び雷獣は増えるばかりだね。
 量産している発生装置を壊さないとこれ減らないよ?」

 13は、そういってセンサーを起動させる。
 しかし、相手は雷。
 磁気によりセンサーを狂わせ起動を鈍らせる。

「思ったよりピンチじゃないのか?」

 焔が、テールライフルにより雷獣を破壊する。
 しかし、減らない……
 増えるばかり。

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