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05

「次は外さない」

 ジャキの言葉に13は笑う。

「外すってなに?」

「頭を狙うってことだ」

 ジャキが笑う。

「出来るの?君に……」

「ああん?」

 ジャキが睨む。
 13の鼻になにかが漂う。

「これって……」

 亜金が、少し驚く。

「なんだ?」

 ジャキもなにかに気づく。
 ジルやベル、玉藻にはわからない。

「ドールを召喚するんだ!」

 13がそういった。

「ああん?なんでだよ?」

 ジルが13の方を睨む。

「……亜金くん、玉藻さん。
 僕を信じてドールを召喚してシールドを張って」

 13は、ジルたちを無視してふたりに言った。

「……わかった」

 玉藻がそういってドールを召喚した。

「亜金くん?」

 13が亜金の方を見た。
 亜金は無言でドールを召喚。
 そして、シールドを展開した。

 13もドールを召喚した。
 13のドールを見たジルが怒鳴る。

「テメェもフェアリー機かよ!」

 その瞬間。
 なにかが走る。

 黄色い閃光。
 温かい感触。
 感じるものは癒やし。
 そして痛み。
 絶望というなの恐怖。
 ヘビに睨まれたカエル。
 なにに襲われている?
 なにに喰われる?
 わからないまますべてが終わる。
 意識を保たなくてはいけない。

 ジャキは、ドールを召喚していた。
 そして絶叫を上げる。

「ジル!ベラ!!」

 ふたりは黒く焦げていた。
 形はある。息もある。
 死にきれなかったふたり。

 そして周りを見ると全てが炎に飲まれていた。
 13は、ドールを解除し絶叫を上げているジャキに近づく。
 銃口をジルとベラに向ける。

「テメェ!なにをする気だ!」

「楽にしてあげるんだ」

「なに言っているんだ!
 そいつらまだ生きているんだぞ!」

「うん」

 13は、そういって銃弾を二発。
 ジルとベラに放った。
 鈍い音が二発。
 ただ響いた。

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