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――救援部隊・作戦会議室
「おや?ボクさんじゃないっすか」
「あ、ピロキさん」
ピロキが、そういって現れる。
ほかにいるのが、ジョーカー、アザゼル。
そして、13。ジル。ベラ。ジャキたち他数名だった。
紅鮭もいる。
「お。集まったな」
ジョーカーがそういって周りを見る。
「で、救援部隊はこれだけ??」
そう言ったのは茶髪の少女。
アスカだった。
「ああ、現地にはモスマン兵もいる。
正直、アンゲロスも安全とは言えない。
恐らく俺らがモスマンの救援に向かっているのを狙ってテオスらはアンゲロスを襲ってくるだろう」
「そうね。
戦争だものね。
覚悟はできているの?」
「ああ、もう俺たちはなにも失いたくない」
「……で、作戦は?」
アスカがそういうとジョーカーが言う。
「とりあえず、テオスの幹部をできるだけ早く倒す。
手数も戦闘員の数も圧倒てきに向こうが多い」
「そうね」
「だから、できるだけ早くモスマン兵と合流し力を備え。
そして、倒すんだ。
テオスを……
モスマン兵を救ったあとは、モスマン兵の力を借りテオス本部を叩く」
「……成功するの?」
「可能性は1%にも満たないだろう」
「……そんだけ可能性があれば十分だろう」
ジルがそういった。
「なにをいっているんだ?ジル」
ジャキが驚く。
「0%じゃない限り。
0%であっても1を足すだけで1%だ。
ボクなんか、強くなれる可能性が0に近かったのに。
強さを手に入れたんだ。
俺らも踏ん張ろうぜ?」
ジルがそういうとアスカが言った。
「え?ボク強くなれたの?」
「強くなれる能力を得たんだ。
ピノを犠牲にして……」
ボクの言葉にアスカはそれ以上追求しなかった。
ただなにかを言わなければと思い言葉を放った。
「まぁ、安心しないさい。
私も奇跡の人なんだから!」
「奇跡?」
ボクがアスカに尋ねる。
「私はアスカ。
伝説の三剣レテの使い手よ」
「レテ……?
混沌のレテか?
それは頼もしいな!」
ジルがそういってニッコリと笑った。