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「……ん?」

 13が小さく空を見上げる。

「13くんどうしたの?」

 ボクが尋ねる。

「あー」

「うん?」

「僕も覚醒したっぽい」

 13が小さく言った。

「覚醒……したのか?」

 座来栖が驚く。

「うん」

「覚醒ってなに?」

 ボクが尋ねる。

「僕も咎人になったってことさ」

 13が小さく笑う。

「え?覚醒ってそんなにポンってなるもの?」

「うん。
 そうっぽい」

「特殊の能力はなんだ?」

 ジルが会話に入る。

「メモリーかな。
 その人の記憶を記憶媒体で映したりすることができる」

「戦闘向きじゃないか……」

 ジルがうなだれた。

「そういえばジャキの能力はなんなんだい?」

 ベルがジャキに尋ねた。

「絶対命中」

 ジャキがそういうとジルが驚く。

「それで、お前射撃が得意なんだな」

「ああ」

 戦争をしている。
 そんなことを想像できない。
 平和な日常。
 ボクは思う。
 この平穏が続きますように。
 戦争なんてなくなれ。

 だけど現実は優しくない。

「みんな。
 揃っているところ悪い」

 ジョーカーが現れる。

「ん?なんかあったのか?」

 ジルがそういうとジョーカーが言う。

「テオスの襲撃がモスマン王国に来たとの報告が来た。
 そして、それに伴い。
 救援部隊と防衛部隊に別れることになった」

「モスマン王国?妖精もテオスの攻撃対象なのか?」

「テオスは、自分たちに従わないモノ全てを滅ぼす。
 それがテオスだ」

 ジョーカーの言葉に13が答える。

「そうだね。
 で、僕らはどうすればいい?」

「ああ、お前らは――」

 ジョーカーが指示を出す。
 ボクとジル。
 ベラとジャキ、13は救援部隊に選ばれた。

「俺は防衛か……」

 座来栖がそういうとジョーカーが答える。

「ああ。狙撃で敵の数を減らして欲しい」

「了解」

 座来栖は、うなずいた。

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