12
はるかさんは、強引に僕にチョコを渡した。
「なによ!
私のチョコじゃ不満?」
「不満じゃないけど……」
「じゃ、私と付き合いなさい!」
はるかさんは、目に涙を浮かべていた。
「うん」
迷うことはない。
「え?」
驚くはるかさんに僕は、言葉を放つ。
「うん。
僕、はるかさんと付き合いたい」
「え?私なんかでいいの?」
はるかさんが、動揺している。
「えー
自分から告白しておいて……」
「だって、だって、だって私だよ?
口は悪いし、胸だってないし、雑だし、料理も下手だし……
それにかわいくない」
はるかさんが、涙をボロボロとこぼす。
「そんなことないよ。
はるかさんは、綺麗だよ」
僕が、そう言うとはるかさんは僕の胸の中に飛び込んだ。
「うそつき」
そして、僕の胸の中で小さくうずくまった。