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「美味しかったね」
帰り道……
僕は、はるかさんの方を見て尋ねた。
「うん。
なにせ、私のおすすめのお店だもん」
「そっか」
僕は、自然と笑みがこぼれた。
「猫さんは、家どこ?」
「ん、枚方」
「あ、私も枚方だよ。
一緒だね」
「そうだね」
「じゃ、今夜は私の家に泊まらない?」
はるかさんが、少し照れながらそう言った。
「僕も狼になるよ?」
「いいよ?
襲ってみる?」
はるかさんは、そう言ってクスクスと笑った。