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 会場を出ると、はるかさんが嬉しそうにはしゃぐ。

「ラーメン!ラーメン!
 猫くん、美味しいお店知ってるの?」

「いや……
 知らない」

「じゃ、私のおすすめの店紹介するね!」

「うん」

「じゃ!こっちこっち」

 はるかさんは、そう言って指差す方に進んだ。
 手を繋いだまま……
 ちゃんと女の子と手を繋いだことは、これが初めて。
 女の子と手を繋いで歩くのって、結構難しい……

 そして、僕が案内されたのは小さなラーメン屋だった。

「ここ安くて美味しいんだよ」

「そっか、よかった」

 僕が、そう言うとはるかさんが、ニヤリと笑う。

「あー、もしかして高い店紹介すると思った?」

「少し……」

「いくら私でも初対面の人に、高い店を紹介したりしないよ」

 はるかは、そう言って楽しそうに笑った。

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