【とある誰かの走り書き】
無常の鬼が身を責むる。
無常の虎が身を責むる。
終わりは暦に構わずやってくる。
咲き誇る満開の花びらは、不意の嵐に逆らえず。
為す術もなく舞い落ちる。
人の命もまた然り。
無常の世に万物は生滅し、絶えず変化し定まらず。
風に花が散るように。
無常の嵐は人の命も儚く散らす。
――――……逆らいがたい嵐の中を、足掻いてこその……。