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勇者としての役目

更には首には首輪のようなものが付けられていて、外すことが出来ないようになっているようだ。
(くそっ、一体どうなっているんだ?)
必死に抵抗しようとするもののビクともしない為、諦めるしかなかったんだ。
諦めて大人しくしていると今度は兵士がやって来て言ったのだ。
「出ろ」
と言われ無理やり外に出されると、そこには巨大な宮殿のような建物があったんだ。
呆気に取られていると兵士は、俺の手を引いて中へと連れ込んだのである。
やがて謁見の間と思われる場所まで来るとそこで待たされたんだ。
暫くすると扉が開いたと思ったらそこから現れたのは、金髪ロングヘアーの女性が現れたのだった。
身長170cm以上はあるモデル体型の美女だったんだが、胸は大きく膨らんでいて腰回りも細くお尻もかなり大きかった。
しかも服装はかなり露出度が高く、ミニスカートに黒タイツを着用していたんだ。
こんなの見せられたら興奮するに決まってるじゃんか!
「貴方が今回の勇者様ね?」
と尋ねられたので答えることにしたんだ。
はいと答えると彼女は、嬉しそうに微笑んだ後に自己紹介してくれたんだ。
彼女の名前はリザリーといってこの国の姫であり、年齢は19歳ということだそうだ。
綺麗な長い黒髪と透き通るような青い瞳が特徴的だった。
そんな彼女を見ているだけでドキドキしてしまうほどだった……。
それからしばらくして、本題に入ると彼女曰く最近魔物達が活発化しており街や村を襲うことが多くなっているのだという話だ。
そのため、各地を旅して仲間を集めながら魔王を倒して欲しいとのことだった。
当然拒否権など無いため引き受けることになったのだった。
「さぁ、行きましょ」
そう言うとリザリーは俺の手を引っ張ってきたんだ。
突然のことに戸惑ったものの、断る理由も無いので素直についていくことにしたんだ。
それからというものの、毎日が冒険の連続だった。
魔物に襲われている村や町を救いながら旅を続けていったのだが、その中でも特に印象的だった出来事があったのだ。
それは、とある町での出来事なのだが、その町の冒険者ギルドで仲間を募集していた時のことだった。
一人の少女がやってきたと思ったらいきなり話しかけてきたのだ。
最初は警戒していたのだが、話を聞くうちにこの子なら信頼できるかもしれないと思った俺は仲間に誘ってみることにしたんだ。
そうすると彼女は笑顔で了承してくれた為、俺達は一緒に行動することになったのだった。
「初めまして、私の名前はサラと言います。よろしくお願いします」
そう言いながら丁寧にお辞儀をする彼女は、長い銀髪と透き通るような青い瞳が特徴的な美少女だった。
身長は150cmほどで小柄だがスタイルが、良く胸も大きかったので目のやり場に困ってしまったほどだ。
そんな彼女の格好はというと、露出度が高く胸の谷間が強調されているワンピースを着ていたのだ。
しかもスカート丈が短くパンツが見えそうになっているほどだった為、思わず目を逸らしてしまったくらいである。
まぁそんなこんなで俺の旅の仲間に加わったのであった。
「へぇ〜、これが噂に聞く勇者様の能力ですか? 凄いですね」
そう言いながらサラは俺の身体にペタペタ触ってくるのでくすぐったい気持ちになったが、我慢することにした。
しばらく触られていると満足したのか手を離してくれた。
「あ、ごめんなさい! つい興奮しちゃって……」
と言って慌てて謝ってくる彼女に気にするなと言って慰めた後に今後について話し合うことにしたのだ。
とりあえず当面の目標としては魔王を倒すことだと思うのだが、その為にはまだまだ力不足だということを自覚しているため、
修行に励むことに決めたのである。
それからというもの、俺は仲間達と共に日々鍛錬に励むことになったのだ。
もちろん、旅の最中も欠かさずに行ってきたのである。
その結果として俺のレベルはどんどん上がっていったのだが、ある日のこと、
いつもの様に魔物と戦っていると突然体中に激しい痛みが走ったのである。
「ぐはぁ!?」
あまりの痛みに耐えきれず膝をつくと、サラが心配して駆け寄ってきた。
「大丈夫ですか!? 勇者様!」
そう呼びかける彼女の声を聞きながら、俺は意識を失ってしまったのだった。
(うっ、ここは一体何処だ?)
気がつくと俺は見知らぬ場所にいた。
周りを見渡すとそこは神殿のような場所であり、目の前には祭壇のようなものがあった。
そしてその上には一人の女性が立っているのが見えた。
彼女は女神のような姿をしており、髪色は水色で瞳は金色をしていた。
また服装も不思議な形状の白いドレスを身にまとっており、右手には大きな杖を持っていた。
まるでファンタジーの世界に出てくるような姿だった為、見惚れてしまっていたのだが、
ハッと我に返ると慌てて彼女に話しかけたのだ。
「あの、ここは一体どこなんでしょうか? それに、あなたは一体……」
そうすると彼女は微笑みながら答えてくれた。
「初めまして、勇者様。私はこの世界の創造神であるルシスと申します」
この言葉に驚きつつも平静を装って尋ねることにした。
「創造神様ですか……ということは、俺をこの世界に召喚してくれたのは、貴女ということでしょうか?」
その問いに女神様は頷きながら答えた。
その回答を聞いて納得すると同時に、何故自分がここに呼ばれたのか疑問に思った俺は質問してみたんだ。
そうすると彼女は微笑みながら答えたのだ。
「実は、貴方にお願いがあるんです。どうかこの世界を救って下さいませんか?」
彼女の話を聞いているうちに、どうやらこの世界は今危機的状況にあるらしく、一刻も早く解決しなければならないのだという。
その為には強力な力を持った存在が必要なのだそうだ。
そこで白羽の矢が立ったのが俺のようだ。
でも、なんで俺なんですか? と尋ねると彼女は微笑みながら答えたのだった。
「貴方は勇者として相応しい資質を持っていますから」
その言葉を聞いて嬉しくなった俺は、二つ返事で了承したのだった。
そんな俺を見て安心したのか、彼女は安堵の表情を見せた後に俺を祭壇の上へと案内してくれた。
そこには水晶玉のようなものが置かれており、その周りには4つの武器が置かれていた。
4つとも形状が異なるのだが、それぞれ違う力を秘めた剣だと教えてくれた。
この中から一つ選ぶように言われたのでじっくり見てみると、その中に一際目立つものがあった。
それは刀身が白銀色に輝き、柄の部分には赤い宝石のようなものが埋め込まれた美しい剣であった。
直感的にこれだと思った俺はそれを手に取ると、女神様は嬉しそうに微笑んだ後こう言ったのだ。
「それは聖剣イクスカリバーです。貴方ならきっと使いこなせるはずですわ」
そう言われた俺は、思わずニヤけてしまった。
というのも、子供の頃から憧れていた伝説の剣を自分が手にすることができたという事実に興奮していたからだ。
そして、これから自分がどんな冒険をするのだろうかと考えるとワクワクした気分になったのである。
そんな俺を見て安心したのか、女神様は微笑みながら話しかけてきたんだ。
「それでは勇者様、魔王を倒し世界を救って下さいね?」
その言葉を聞くと、不思議と力が湧いてきた気がしたので力強く頷くと、次の瞬間には意識を失ってしまったのだった。
俺が再び目を覚ますとそこは見慣れない天井だった。
周囲を見渡すとどうやら何処かの民家のようだということが分かり安堵したが、それと同時に不安にもなったのだ。
何故ならあの後どうなったのか分からなかったからだ。
(まさか夢だった訳じゃないよな……)
「うーん、もう食べられないよ〜」
隣でサラが幸せそうに寝言を言っていたので思わず微笑んでしまった。
どうやら彼女も無事のようだ。
そんなことを考えていると、部屋の扉が開かれて一人の女性が入ってきた。
「勇者様! 目を覚ましたんですね!」
入ってきたのはリザリー姫であった。
彼女は俺を見るなり抱きついてきたかと思うと、いきなりキスをしてきたのだ。
突然の出来事に動揺しつつも抵抗することができなかったため、されるがままになっていたのだが、
しばらくすると満足したのか離れていったのでホッとしていると、今度は彼女の口から衝撃的な事実を告げられた。
「実はですね……この世界は今魔王に支配されているのです」
(なんだって!?)
まさかそんなことになっているとは思いもしなかったため、驚きを隠せなかった。
しかし、それと同時に納得もしていたのである。
何故ならば、最近魔物が増えているという話を聞いており、それと同時に人々が襲われている姿もよく見かけるようになっていたからだ。
そこで俺は決意を固めると、彼女にある提案をしたのだった。
「わかりました、俺にできることなら何でも言ってください。必ず貴女を守ってみせます」
その言葉に感動した様子のリザリー姫は、目に涙を浮かべながら再び抱きつこうとしてきたのだが、
その直前に俺から離れてしまった。
何故ならもう一人、この部屋に入ってきた人物がいたからだ。
その人物は女性であり、年齢は20代前半といったところだろうか?
身長は170cm以上ありスタイル抜群な美女だった。
黒タイツ越しに見える美脚が非常に色っぽくてそそられるものがあると感じたのは秘密だ。
髪は綺麗な金髪ロングヘアーで、目は碧眼であった。
彼女は俺のことをジッーと見つめてくるので緊張していると、不意に声をかけてきたのである。
「貴方は誰ですか?」
と聞かれたので正直に答えることにしたのだ。
そうすると、何故か彼女も涙を流し始めたのだった。

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