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伝説の武器

「大丈夫、私がついてるから」
そう言ってくれる彼女が何よりも心強く、一緒に旅をするうちに彼女とは生涯のパートナーとなることが出来たのだった。
そんなある日のことだった、俺達の前に現れたのは美しい女性の姿をしたサキュバスであると分かる。
彼女は俺を見て微笑むと言ったんだ。
(ふぅん、こいつは使えそうね)
そこで俺は提案してみる事にしたのである。
「なぁ、俺と取引をしないか? あんたが欲しがっているもの何でもやるからさ」
と言ったら、一瞬驚いたような表情を浮かべた後にニヤリと笑って言うんだった。
だが、次の瞬間いきなり俺に覆い被さったかと思うとそのまま服を脱がされていくのを感じたので慌てて抵抗しようとしたのだが、
どうやら相手に力を吸い取られてしまって思うように動けなかったせいで下着一枚だけの姿になってしまい、
そこへ更に他の男達までやってきて拘束されてしまったのだ。
「おいおい、テメェらいつの間に!?」
という俺の問いかけに対して彼らが答えた内容は以下のようなものであった。
彼らはこの地域に古くから住んでいる山賊の一味で、俺達が狙っていた獲物があの洞窟へ向かったという噂を聞きつけてここに来たらしい。
そして今まさに彼らのアジトへと連行されている途中だということを聞かされたのだ。
(冗談じゃないぜ、こんなところで捕まってたまるかよ!)
しかし現段階ではどうすることも出来なかった為、仕方なく従うことにすることにしたのである。
その後俺は彼らに目隠しされた上で縛られたまま歩かされることになったのである。
さらに山道や木々が生い茂る森の中などの道なき道を進んでいくこと数十分後、
ようやく目的地へ着いたようで動きが止まり拘束を解かれた後手錠をかけられ、
その状態で地下牢に閉じ込められることになったんだ。
「さぁ着いたぞ、ここがお前の新しい家だ」
と言われたものの全く嬉しくなかった。
こうして俺は囚人生活の幕を開くことになったのである。
(いや、意味わからねぇから!)
そんなツッコミを心の中でしていると、手錠だけ外してくれた状態で部屋を去って行ったようで完全に1人きりになってしまったのである。
そこで、何か無いか探すべく部屋の中を探し回ってみた結果、壁に刻まれた魔法陣を発見することに成功。
その上に立ってみると一瞬光り輝いた後、俺の頭の中に声が響いてきたんだ。
「汝、我の呼びかけに応えし者よ、我が名を唱えよ。さすれば汝に力を授けん」
俺は迷わず答えたんだ。
「我が名はアルス・マグナ! 古より伝わりし聖なる力を受け継ぐ者なり!」
と叫んだ瞬間、俺の身体が光り輝き始めたかと思うと、頭の中に声が聞こえてきたんだ。
(契約完了しました)
という声と共に魔法陣が消滅していったので、どうやら成功したみたいだなと思っていたら今度は目の前に扉が現れたんだ。
その扉を開くと中は真っ暗で何も見えなかったのだが、次の瞬間眩い光が放たれたかと思うと一瞬にして視界が開けたのである。
そして目の前に広がっていたのは美しい光景であった。
辺り一面に広がる草原には花が咲き乱れていてとても綺麗だった。
さらに遠くの方に見える山々からは滝が流れ落ちており、その水飛沫が虹を作り出していた。
その光景を見た俺は感動のあまり涙を流してしまった程であった。
(ああ、何て美しい世界なんだ!)
そんな思いを抱きながらしばらく景色に見惚れていたのだが、いつまでもこうしている訳にはいかないので行動を起こすことにしたんだ。
まずは近くに村や街があるか探してみる事にしたんだが、それらしきものは見つからなかった為、
仕方なく森の中を探索してみることにして歩き出したんだが、途中で魔物に襲われてしまい絶体絶命の危機に陥ってしまったのである。
だがその時だった!
突然目の前に現れた謎の人物によって助けられることになったのだ。
その人物は全身をローブで覆っていたため素顔を見ることは出来なかったのだが、声から察するに女性のようだった。
彼女は俺に回復魔法をかけてくれた後、自己紹介を始めたのである。
彼女の名はニーナといい、冒険者をしているのだという。
そして、彼女は俺にこう言った。
「貴方、見たところ冒険者ではないみたいだけど、どこから来たの?」
と聞かれたので正直に答えた。
そうすると彼女は驚いたような表情を浮かべた後でこう言ってきたのだ。
「へぇー、そうなんだぁ! それじゃあ私と一緒に冒険しない?」
と言われたものの、俺には目的があった為断ることにしたんだ。
しかしそれでも彼女は食い下がってきたのである。
そこで俺は仕方なく条件付きで了承することにしたのだ。
それは、俺の目的に協力してくれる事である。
それを聞いたニーナは喜んで承諾してくれたので一緒に行動することになったんだ。
それからというもの俺達は様々な冒険を繰り広げていく事になったんだが、
その過程で彼女との関係が深まっていくにつれて次第に惹かれていくようになっていったんだ。
「ねぇ、キスしようよ」
と言われ、戸惑ったが、俺たちはキスで合意した。
その結果、何か見えない何かにとらわれ、あいまいになっていまったような気分になった。
それからというもの彼女と行動を共にするようになってしばらくして、突然彼女の態度に変化が起きた。
どうやら、彼女は他の男との肉体関係があったようでそれを知られたくなかったようなのだが……、
それを、俺は見てしまったんだ!
俺は怒りに震えながら彼女を問い詰めた、どうして俺以外の奴としたのか理由を聞くと彼女は泣きながら謝り、
そして理由を話し始めたのだ。
「だって、貴方が構ってくれないから寂しかったんだもん。だからつい、魔が差してあんなことしちゃったの……、ごめんなさい!」
と言うものだから仕方がない奴だなぁと思ったが許してやる事にした。
「これからは、俺以外の男とはするな」
と言うと彼女は嬉しそうに抱きついてきた。
それからというもの、俺は彼女のことを束縛するようになった。
他の男と話すのはもちろん、一緒にいるだけでも嫉妬してしまい、つい彼女に当たってしまうようになったのだ。
その度に彼女は悲しそうな表情を浮かべるのだが、それでも俺についてきてくれるのだった。
そんなある日のこと、俺たちはとある遺跡にやって来たんだ。
その遺跡には秘宝が眠っているという噂があり、それを手に入れるためにやってきたというわけだ。
しかし中に入ってみると魔物の巣窟になっており苦戦を強いられることになったんだが……、
何とか最深部まで到達する事が出来たのだった。
そしてついに見つけたんだ!
宝箱の中に入っていたのはなんと伝説の武器だったのだ。
しかも鑑定した結果、とんでもない性能だという事が判明したのである。
これは凄いぞと思った俺達は早速装備してみることにしたんだが……、その時だった。
「あ、あれ? なんだか力が漲ってくるような感じがするわ」
と言いながら身体の変化に戸惑っている様子だった。
どうやら、この武器には使用者の身体能力を向上させる効果があるらしいのだ。
しかも、その効果は永続的なもので、一度装備したら外すことは出来ないという代物であった。
そんなとんでもない武器を偶然手に入れた俺達は早速試してみることにしたんだ。
まずは俺が使ってみる事になったのだが……、 その瞬間、俺の身体に異変が起きたのである。
全身が光り輝き始めたかと思うと、身体中に力が漲ってくるような感覚に襲われたのだ。

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