魔王とのデート♡
なぜなら、その質問の意味が全く理解できなかったからだ。
(どういうことだ? なんでそんなことを聞いてくるんだろうか)
などと考えながら戸惑っていると、彼女は続けて言った。
「いや、別に深い意味はないんだけどね、ただ気になっただけだよ」
そう言いながら笑っている彼女の顔を見ながら、俺はますます混乱していった。
(一体何が起こっているんだ? どうしてこんな状況になっているのだろうか?)
と考えているうちに、どんどん時間が過ぎていき、ついに限界を迎えようとしていたその時、救世主が現れたのである。
そう、聖女さんの登場である。
彼女が来てくれたことで一気に安心感が増していくのを感じた俺は、ほっと胸を撫で下ろしていた。
そんな俺の様子を横目で見つつ、彼女は魔王に対して質問をしたのである。
その内容は以下の通りである。まず最初に、あなたは何者なのかということを尋ねたのだが、
それに対して返ってきた答えは意外なものだった。
なんと、魔王と名乗った男性は、自らを転生者であると語ったのである。
「えっ!? どういうことですか?」
驚きのあまり聞き返す私に対し、彼は説明を続けてくれた。
それによると、彼曰く、自分は元々別世界の住人であったらしいのだそうだ。
しかしある日を境にして意識を失い、気づいた時にはこの世界にいたのだという。
そして、自分がこの世界で何をすべきかわからず途方に暮れていたところをある人物に拾われて、その人物の元で世話になっていたというのだ。
だが、ある時、その人が自分の本当の父親ではないと知ってしまったのだという。
その時に初めて自分の正体を知ることができたのだが、それと同時に絶望感に打ちひしがれてしまったのだという。
その後、その人の勧めもあって旅に出ることになったのだそうだ。
道中、様々な出会いや経験をしていくうちに、今では立派な魔王として君臨するようになっていたのだという。
それを聞いた瞬間、俺は感動に打ち震えていた。
まさかこんなところで元の仲間と再会することになるだなんて思いもしなかったからだ。
きっとこれは運命なのだと思うことにした。
それからというもの、俺と魔王は定期的に連絡を取り合うようになっていたのだった。
そんなある時、彼女からとんでもない提案がなされたのだ。
それは何と俺と友達になりたいというものだったのである。
俺は一瞬躊躇ってしまったが、彼女の熱意に押されて渋々受け入れることに決めたのだった。
そして、彼女と別れた後、部屋に戻った俺は早速アイリスちゃんに話しかけたのである。
すると彼女は笑顔で応じてくれたのだ。
「はいっ、何ですか?」
そんな彼女に向かって俺はこう尋ねたのである。
「最近、何か変わったことはないかな?
例えば、誰かに見られているような気がしたりだとか、変な噂を聞いたりしたことはないか?
例えば、夜中に誰かが家の前を歩いているのを見たとか……」
と言うと、アイリスちゃんはしばらく考えた後、答えるのだった。
どうやら彼女によると何も心当たりがないということらしいのだ。
それを聞いて安心した反面、何か嫌な予感を感じた俺は警戒するように心掛けるようになっていたそんなある日のこと、事件は起こった。
まず最初に気づいたのは、俺と一緒にいた仲間たちが何者かの攻撃を受けて動けなくなってしまったというものでありました。
何とか動けるものたちが応戦しようとしたのですが、それも叶わずやられてしまうと言う悲惨な状況に陥ってしまっていました。
そしてその後、俺も意識を失ってしまったのですが、不思議なことに、なぜか記憶が断片的に失われていきました。
そんな中で覚えていることは、確か俺は誰かに抱えられるようにして連れ去れたという記憶だけしかなかったのです。
しかしその後は全く覚えていません。
気づいたら魔王城の地下に幽閉されていたのです。
そこでの生活は地獄と言ってもいいくらいの辛いものでした。
食事も満足に与えられずに衰弱していくばかりでしたが、ある日のこと、俺に奇跡が起こります。
なんと魔王が俺を心配して会いに来てくれたのです。
しかもその時に食べたお料理は本当に美味しかったです。
ただ一つだけ文句を言うなら量が少ないことでした。
でも、そのおかげで元気が出ました。
それからというもの毎日のように会いに来てくれますし、何かと気にかけてくれる優しいところもあるんですよ。
だから、いつの間にか好きになってしまいました。
「なぁ、魔王様、今度一緒にデートしましょうよ」
と言うと、彼女は笑顔で応えてくれた。
「もちろん、喜んでお付き合いさせていただきますわ」
と言ってくれたので、俺はとても嬉しかった。
魔王様とのデート当日、待ち合わせ場所に指定した場所に着くと既に彼女は待っていたようだ。
待たせてしまったことを謝罪すると、彼女は笑顔で許してくれたのだった。
それから二人で街を散策していると、途中で美味しそうなスイーツを見つけたので一緒に食べることにしたのだが、
その時に食べたケーキの味は忘れられないものだった。
その後はショッピングを楽しんだり、映画を見たりと楽しい時間を過ごしていたらあっという間に時間が過ぎてしまっていたようで、
気づけば夕方になっていたのだ。
そこで最後に魔王絨毯に乗って夜景を楽しむことにしたのである。
頂上に近づくにつれてドキドキが増していく中で、不意に彼女が手を握ってきたので驚いてしまったが、
それ以上に嬉しさの方が勝っていたため振り払うようなことはしなかった。
むしろこちらからも握り返していたのである。
そしていよいよ頂上に差し掛かったところでキスを交わし合った後、
「愛してます」
と伝えると、彼女は嬉しそうな表情を浮かべながらこう言ってくれたのだ。
「私もよ、ずっと前からあなたのことが好きでしたの」
そう言われてしまった時には、もう我慢できなかった。
そのまま押し倒して激しく求め合った結果、お互いの想いを確かめ合うことができたのである。
「魔王様、ずっと一緒にいてくれますか?」
と尋ねると彼女は微笑みながら答えてくれた。
「もちろんよ、ずっと一緒ですわ」
そんなやり取りを交わした後、俺たちは帰路についたのだった。
それからというもの、俺と魔王は頻繁に会うようになったのである。
「魔王様、今日も会いに来ましたよ」
と言うと、彼女は笑顔で出迎えてくれた。
そしていつも通りにデートをするのだが、今日はいつもと違うことがあったのだ。
それは、彼女が手作りのお弁当を作ってくれたということだった。
中身はサンドイッチで、とても美味しかったです。
それからしばらく雑談した後、今度は一緒にお風呂に入ることになったのである。
その時の光景は今でも鮮明に覚えているほど衝撃的でした。
というのも、彼女の裸体があまりにも美しかったからです。
胸は大きくお尻もキュッと引き締まっておりスタイル抜群でしたし、何より肌が白くて綺麗だったんですよね。
「ほら、見てご覧なさい、これが私の全てよ」
そう言って微笑む彼女を見ると、俺は自然と身体が動いていた。
そして彼女を抱きしめた後、キスをしたのである。
最初は軽いキスだったのだが次第に激しくなっていくにつれて、お互いの舌が絡み合っていくようになり、
やがてお互いを求め合うようになっていったのだ。
それからというもの毎日のように愛し合うようになってしまった俺たちだが、それは非常に幸せなことだったと思うし、
何より彼女と一つになれていることに喜びを感じている自分がそこにいたのも事実である。
ただ、そんな幸せな日々を送る一方で不安も覚えていたのだ。
もしこの関係が公になってしまったらと思うと怖くて仕方がないからである。
そういうこともあって、最近はあまり会わなくなった時期もあったのだが、
それでも互いに気持ちが冷めることはなかったため関係は変わらなかったようだ。
そんなある日のこと、突然、魔王が俺の部屋を訪ねてきた。
どうやら話があるらしいということだったので部屋に招き入れると、彼女は真剣な表情でこう言ったのだ。