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一億二千万本の桜

最初、その致死率100㌫のウイルスが流行しだしたとき、某国の細菌兵器が日本に持ち込まれた、隕石に付着していたウイルスが、地球に落下し、それが広がった、鳥インフルが突然変異を起こしたなど様々な憶測が流れたが、ウイルスは、一か月程度で、日本全土に広がり、世界は感染が地球規模に拡大するのを恐れて、日本の周辺を海上封鎖して、誰も入れず、誰も出れないようにした。それはワクチンが発見されてからも十数年続き、国外にいて無事だった一部の日本人たちが祖国を再び訪れたとき、生存者は誰もいなくて、無数の遺体が、避難所になった学校や病院などに無残に転がっていた。そして、祖国に帰って来た人々は、犠牲者全員分の墓を作ろうとしたが多すぎて、代わりに、避難所だった学校の校庭など遺体のあった側に墓石の代わりに桜の苗を植えた。
だから、日本人の人口は大きく減少して、一億二千万本ほどの桜が、代わりに春に花を咲かせていた。

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