共犯になる
「なにも、殺すことはなかったんじゃないか」
「あんなひとたち、死んで当然よ」
「でも、お前の弟を死に至らしめたという証拠はないんだろ」
「証拠がないから、無罪放免なんて、あたしは許せないわ。今回だって、事故扱いで証拠もないから、あたしたちが罪に問われることはない」
「俺が協力したと、自白したら?」
「そのときは共犯に選んだあたしの目が節穴だったというだけのことよ」
「肝が据わってるな」
「あんたが、ビビり過ぎなだけよ。証拠は見つかってないんだから、堂々としてなさい」