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怨霊

怨霊が殺したと何度も説明したが、警察も先生も親でさえも誰も信じてくれなかった。ひとり生き残った俺が殺したと皆が疑っている気配を俺は感じ取っていた。ホラー映画並みの廃校の校舎内を逃げ回り、何とか生き残ったのに、今度は殺人鬼扱いだついてない。生き残ったことを親も喜んではくれなかった。むしろ、みなと一緒に死んでてくれた方が、他の遺族に紛れて被害者家族面で世間の同情を引けたのに。俺だけが生き残ったせいで、世間から殺人鬼の親と疑われるのに苦痛を感じているようだった。
だから旅に出た。
俺のことを誰も知らない、場所を探して。だが、怨霊の野郎がついてきた。俺が安息を求めた先々に現れては人を殺しまくり、その度に俺は逃げた。で、俺は怨霊に濡れ衣を着せられて、連続殺人鬼として全国に指名手配された。

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