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第十話💓引っ越しと手伝いと紹介

引っ越し当日、約束した通り来てくれた。

平日なこともあり、父さんは仕事だ。

風夜は引っ越すことを
家族に話ていないらしい。

【何かあれば電話でもメールでも
してくるでしょうからいいんですよ】
とのことだ。

そう言った後、謝られたけどね(苦笑)

【すみません、あなたとの関係を
まだ、話せていないんです】と。

僕だって、父さんには話せていない。

母さんは昔から知っていたらしいし。

*:.*.:*:。∞。:*:.*.:*:。∞。:*:.*.:* 

「初めまして、春弥の母の
井町葉雪(いまちはゆき)です。

息子がお世話になっています」

片付けも粗方終わり
僕は新しいキッチンでお茶を淹れ、
母さんが引っ越し祝いにと
くれたお菓子を幾つか皿に
出しながらリビングの方へ
耳を(そばだ)てると自己紹介していた。

浅利風夜(あさりふうや)と申します。

こちらこそ、春弥には
何時もお世話になっています』

何だか可笑しな風景だなぁ(笑)

『二人ともお茶が入ったよ』

風夜の隣に座った。

「あら、ありがとう♬*゜」

僕はテーブルの下で手を繋いだ。

そんな気分だった。

『母さんが持って来てくれたお菓子も
小分けにして出したから食べよう』

よくあるお菓子の詰め合わせだったけど
僕が甘い物を好きなのが
わかっていたから、態々
これを持って来てくれたんだろうね(๐•ω•๐)

『今日は手伝って頂き
ありがとうございました』

風夜は向かいに座っている母さんに
お礼を言ってお辞儀した。

「いいのよ(๑^ ^๑)

私が風夜君に
会いたかったのもあったんだしね」

『そう言っていただけて嬉しいです』

三人で他愛もない話をして
夕方、ご飯の支度があると言って
母さんは帰って行った。

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