第五話💓会えない寂しさ《風夜side》
春弥に会えなくなって半月ですね……
二ヶ月程、会えないと
お伝えしましたが
私が寂しくなって来てしまいました(苦笑)
研究に集中している時は
よいのですが休憩時間などは
ふと、寂しくなってしまいます。
約束通り、電話やメールは
していますが本人を抱き締めたいです。
「おい風夜、飯食う手が止まってんぞ」
指摘され、思考の海から戻って来ました。
「恋人のことでも考えてたのか?」
まさに、今考えていたことを
ずばり当てられてしまいましたね。
『えぇ、会えないのが
寂しいなぁと思いまして』
たった二ヶ月。されど二ヶ月。
「まぁ俺も嫁さんと息子に
二ヶ月も会えないのは寂しいと思っている」
彼は既婚者でしたね。
『息子さん、おいくつでしたっけ?』
「四歳だよ。
四月から年長になる」
可愛い盛りですね。
『ではきっと、息子さんも寂しがっていますね』
父親が二ヶ月もいないなんて
子供にとっては寂しいことですからね。
奥様はきっと旦那様がいない間に
ご自分の時間を
堪能されているかも知れません。
(私が小さい頃、母がそうでしたから)
恋人に会えないのも寂しいですが……
なんにせよ、今は
昼食を食べてしまいましょう。
『なるべく早く終わらせて
家族の元へ帰りましょうね』
隣で既に食べ終わっている
彼が頷きました。
「そうだな」
そうしなければ、春弥不足で
頭が可笑しくなりそうです。
残り一ヶ月半。
頑張らなくては‼
早く会いたいです。
あぁ、私は春弥に依存していますね。
会えない恋人のことを思いながら
午後の作業に向かいました。