バナー画像 お気に入り登録 応援する

文字の大きさ

Friend 04 すんだみずをのみたい

夜明け近く。外に出るぽみたち。

【ぽみの森の片隅・木造小屋の広場】

ぽみ:
おはよー!

あみ:
おはようぽみちゃん!

みみ:
お兄のそばで寝てるぽみ・・・

ふみ:
氣に入ったのかい?

ぽみ:
だって居心地いいんだもん!

少年:
朴みたいなのがこんなに・・・

ぽみ:
だからいいの!

少年:
迷い込んできた奴が、こんなにしてもらえるんだ・・・なんだけど・・・

あみ:
けど?

少年:
何でもない。今日はどうするんだい?

この朝の氣分、晴れ空。
しかし、少年は何か迷っている・・・

ぽみ:
ぽ兄ちゃん・・・?

少年:
あ、うん。何?

ぽみ:
なんか考え事?

少年:
な、何でもないよ。

ぽみ:
ありのままに!ぽふぽふ♪


【中央部から離れた道】

ぽみ:
あみー!どっち行ってるの!

あみ:
こっちの方がいいかなってー!

ふみ:
どこへでも飛ぶのがあみらしさなんだよね。

みみ:
別にいいけど。誰が何を決めるかなんてその日の氣分。

少年:
どうなってるんだよ、4人は・・・

ぽみ:
この先には滝があって・・・そこも宵の頃から夜明けはキラキラするの。

少年:
行ってみたい!

ぽみ:
夜明けだから、今が見頃よ!

少年:
見られるの?

ぽみ:
任せて!時間よ止まれ☆彡

周りの景色が止まった。ぽみたちと少年を除いて。

少年:
何をしたの!?

ぽみ:
ここの5人の時間を少しだけ止められるの!今のうちに走って!

あみ:
行くよ!

少年:
夲当に何だい?

ぽみ:
ありのままに!ぽふぽふ♪

ふみ:
してる場合か!

途中で時間よ止まれの効果が切れたが、森の道を行く。

ぽみ:
そこよ!

 
挿絵



【光の水場】

夲当に水場があり、滝があった。

夜明けは光っていると言ったが、光の粒が水一面に舞うように散らばっている。

少年:
夲当に光ってる・・・!

あみ:
これだよ、これ!

みみ:
これを見せたかったらしい。

ふみ:
いい距離のところだよ。

ぽみ:
水の音もいいでしょ!なんか音階よ!

少年:
音階・・・

滝は夲当に音樂を奏でているようだった。

ぽみ:
時間よ止まれのおかげで間に合った!どう?

少年:
これが・・・この森の・・・

ぽみ:
もっといろいろあるけどね!今の夜明けはこんなだよ!

みみ:
夜にも光ってるけど。また違った感じ。

少年:
こんなの見たことなかった・・・おもしろいものがあるんだな。

ぽみ:
水、飲んで行ってよ!

少年:
飲めるの!?

ぽみ:
飲めるけど、何?

少年:
元いた世界では、こんなで水飲んだことなかったよ・・・

飲んでみる。

少年:
こ、こんな透き通った水・・・なんか元氣が湧いてくる!いろんな傷跡も治って・・・

そう言って、いっぱい飲む。

ぽみ:
こんなに元氣出るの、その時期だけだけどw

いつの間にかあの円状のハープを出して彈いているぽみ。

少年:
元の世界の街中とは違う・・・こんな森にこんな水が・・・

ふみ:
街中?
街なら、この森から少し離れたところにあるよ。

少年:
え?どういうこと?

ふみ:
たぶん、少年の想像している街とは違うけど。

少年:
どんなところなんだい?

ぽみ:
緑緑してるの!みんな明るくて!いろんな種族がいる!

少年:
そういえば、あっちにも・・・

少年が見た方向にいるのは・・・色彩豊かな鳥。小さな龍のような生き物。平べったい何か。よく分からない毛玉の種族。

みみ:
飲みに來てる。

あみ:
みんなここに水を飲みに來るために!

毛玉種族:
なぬ!見たことない種族がいるぞ!何者か!?
って、ぽみではないかい!

ぽみ:
どこかから迷い込んできたぽ兄ちゃんよ。

毛玉種族:
時に噂に聞くヒトではないかい!なんでこんなところに。

少年:
え?え・・・?

あみ:
氣にしないで。兄貴みたいな種族が苦手なのもいるんだから。

毛玉種族:
氣をつけな。時にあんたのような種族は見下されることもあるからな。

少年:
見下されるって・・・
朴だって好きで迷い込んだわけじゃないし。けど、いいところだよ^▽^*

毛玉種族:
ぽみ、そいつを宜しくな。

少年:
親でもないのに・・・

ぽみ:
いいの!この世界に「親」の概念は無いから。

少年:
好き放題できるっていいよなぁ・・・

毛玉種族:
ああ、好き放題やってるよ。まあ、ゆっくりしていけ。それじゃな。

ふみ:
せっかくだから、街に行ってみる?

少年:
なんか、ああ言われると、行く氣が無くなる・・・

ぽみ:
わたしたちに任せて!ちゃんと説明するから!

少年:
けど、朴みたいな種族って嫌われるんだよ?

あみ:
そこは誰それにもよるよ!

少年:
ていうか、ぽみも一緒に行くのかい?主としては・・・

ぽみ:
この森から離れるなんて、よくあることだから。へーきへーき!

あみ:
行ってみようよ!誰かいるかもしれないよ!

みみ:
とりあえず行く。ダメなら引き返す。いい?

ふみ:
行ってみないと分からぬよ・・・

少年:
そうだよね・・・ぽみたちと一緒なら。行く!

ぽみ:
決まり!

あみ:
いいんだね?

ぽみ:
もう決まったんだから!

あみ:
それじゃ早速!

ぽみ:
出るのが早い!

少年:
も、もう少し飲ませて・・・!

水を十分に飲んだ後、街へ向かう道を進む。

--------------------

これで今回のお話は終わりです。

緑ばかりでなく、水は大事ですよね!
そして、ぽみはどこでも氣分で円状ハープを取り出しますw

次回は街と呼ばれるどこかへの道を進みますが、途中で厄介事に巻き込まれます。

しおり