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「この仕事もだいぶ慣れてきたね」
汗を拭きながら透日はハルに声をかけた。

「そうですね。最初はどうなるかと思ったけど…。透日がいい人でよかったです」

「そんなことはないよ、ハルが頑張ってくれてるから」

「ありがとうございます」
 ハルは透日から渡されたミネラルウォーターを開ける。
水を買うにも安くはないと思いつつ、カラカラになった全身を潤すために、量を半分に減らしてしまった。

「それにしても、こっち暑過ぎません?既に限界なんですが…」

「暑いとは思うけど、ずっとここで生きてきたからなぁ。それに、これからもっと忙しくなると思うよ。この気温のせいで、みんな倒れていくから」

「確かに…。とういか、透日は何でこの仕事を?大変過ぎて、誰もやりたがりませんよ」

「僕の場合は、仕事を選べるほどの身分じゃないし、その時は何も考えず言われるがままやってたから、理由と言えるものはないかな」

「なるほど。けどこうして、透日たちと会えたことは僥倖(ぎょうこう)でした。最初俺に会った時、正直どう思ってました?」

「うーん、最初は続かないだろうなって。内側から来たって言ってたし、なんだかこう…若くて気さくだからって言うのかな?」

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