8
「サンドイッチも美味しいから、食べてみてください」
料理を運んで来きたのはロボットだった。調理も片付けも、ほとんどロボットがやってくれる。
透日はカップを両手で触れたが、すぐに離した。
常温が当たり前だった透日たちにとって、今までに感じたことのない温度だった。
「あ、紅茶熱いので、飲む時とか気をつけてくださいって言うのを忘れていました…。すみません」
「いいよ、大丈夫。けど本当に熱いね…。こんなに熱くて、ハルたちは平気なの?」
「もちろん。サムたちも今に慣れますよ」
「そのサムって呼ばれ方も慣れないと…」
透日はサンドイッチを口にする。一口食べただけで顔が綻ほころんだ。
フワフワのパンにレタスの食感、マヨネーズの酸味と卵のまろやかさが、何とも言い表せない美味しさ。
「美味しい!これ、すごい美味しいよ」
「でしょでしょ?ここのサンドイッチ、今まで食べた中で一番美味しいまである」
「サンドイッチ、美味しい」
「気に入ってくれてよかった」