バナー画像 お気に入り登録 応援する

文字の大きさ

第3章の第102話 どうしようもない問題29 答え売り上げ利益3



☆彡
――過去から現在に返り、サファイアリーさんは、こう語る。
「――その後、また、人が入ってきては、辞めてを繰り返し、ネパール人の外国人労働者4名が入ってきた時期があったのよ!」
とこれには、アユミちゃんも、スバル君も。
「ネパール人の外国人労働者!?」
「いきなり、4人も!?」
――これには、さしものアンドロメダ王女様も。
「ふむぅ……1つの目安の指標がついたな……シャル」
「ええ、王女様、4人ですか……。工場に送る人数は、これは、いい目安を聞きましたね。フフフ」
思わぬ収穫だったわ。
――サファイアリーさんは、こう語る。
「――でも、1年以内に、その3名の外国人労働者が辞めていっては、1人だけ残り、ついにその人も、翌年には辞めていってるのよ!?
もちろん、その間にも、入ってきては、辞めてを繰り返していて、
そして、ここで、ようやく、ヴィウノビブリオさんが入ってきたの」
とこれには、アヤネさんも。
「ヴィウノビブリオさん?」
それに対して、サファイアリーさんは、こう語る。
「それが、最後の年を迎える事になる、主要メンバーの4人目だった訳よ!
ここで、その名前を上げていきましょうか!
キーシストマ先輩! ヨーシキワーカさん! イプシロスイティヤさん! ヴィウノビブリオさんの都合4名ね!」
それが、最後の年を迎える主力メンバーだった。
サファイアリーさんは、こう語る。
「そして――この時点で、
入所当初が、昼3時終了だった積み荷卸も。
トラックの運送時間帯が3時間も前倒しになっていて、昼12時終了だった。
そして、ヒドイ時には、11時40分頃に着て、積み荷卸が終わっていた訳よ!」
これには、ミノルさんもアヤネさんも。
「「3時間もッッ!?」」
これには、アンドロメダ王女様も。
「知らずのうちに、そこまで膨らんでいた訳か……!!
「でも、何だってそんな事に……!?」
そう、疑問を覚えるしかない。
それに対して、サファイアリーさんは、こう切り返すのだった。
「覚えているでしょ!? 喫煙室での話を……!?
アプリゲームの課金性の話が出てきて、こう言っていたはずよ!?
『……仕方がないな。だったら、また、『問題』でも、『お前のところの辞めていったラインの奴等にやり通して』、
『幾らかは、『後で徴収』してみるか!?』
―ーと。
それは、何度も勝ちを修めていれば、楽しくなってきて、
自分達側から、問題を仕掛けるようなものだからよ!? いわゆる、作為的な線がある訳!!
以前にも、そーゆう目に会っていた被害者さんがいてね――」


★彡
【『月見エビバーガ―オーロラソース社』Tsukimi Shrimp Burger Aorora Sauce Company(ツキミ シュリンプ バーガー オーロラ ソース カンパニー)』】
【その品質管理の奥さん達が関与した疑い、話が訳がわからないようにして、、証拠の揉み消し、改ざん】
【その品質管理の奥さんの旦那さんは、総務課の偉い立ち位置の人物で、オオコウチ・トウガミントさん。強力なバックが控えていたとするもの】
『……』
ヨーシキワーカは1人で、いくつも箱を並べた上で、運んでいた。
その行先は、オレンジ色のシャッターの先だった。
その近くに、品質管理の奥さんと女性達がいたんだ。
ここにいるほとんどの人は知っている事だろうが、この人の旦那さんは、総務課の偉い立場の人で、オオコウチさんという人なんだ。
『アハハハハハ!! あいつの顔見た~~ッ!?』

【オオコウチ・メリッサミント】
珍しい緑毛の髪(ミントグリーン)が生えていて、灰色の瞳(ライトグレー)に、白人男性特有の白い肌。
いつも、ツキミエビバーガーオーロラソース社の制服を着こなし、頭巾とマスクをしている為、その素顔を知っている人は、意外と少ない。
この会社の中での美人さんランキングは、5位。
『月見エビバーガ―オーロラソース社』で働く傍ら、品質管理の偉い立ち位置についている。
総務課の旦那さんを持っている人。
モーターの安売り買いを初め、各ラインの色々なものを安く叩き売っている有名人。

『!?』
俺は何だと思った。
目と耳だけを立てて、そのまま運搬作業を続ける。
声の発信者は、品質管理の奥さんのものだった。
その周りにいた取り巻きの女性がこう訪ねる。
『いったい何をやったんですか?』
『フフフ、それはね……! 訳が分からないようにメチャクチャにしてやったのよ! 周りに電話を飛ばしまくってね! もうこっちでも訳がわからないぐらいにね~~!』
『え……?』
『フフフ、何も証拠なんて残ってないわよ?
あっちの職業安定所に、こう『胸が信じられないぐらい大きい子』がいてね!』
『……』
身振り手振りで教えてくれる品質の管理の奥さん。
どうやら、胸が信じられないぐらい大きい娘(こ)がいるらしい。
どれぐらい大きいかは、よくわからないが……。
もしも、いるなら、一度はお目にかかってみたいものだ。
ちなみに奥さんは、それほど大きくはない……。
昔と比べれば、縮んだぐらいだ。
しかも、性格も悪いときていて、周りでもすこぶる評判だ。
ただ、知っている人がいても、何かしら悪さをしていても、上の総務課の旦那さんが権力を持っているからか、全員逆らえないでいて。
奥さんから悪政を敷いているぐらいだ。
それが原因で、作業効率が落ち、悪循環と化している……。
まぁ、そんな人と比べれば、まだ菓子パンラインの彼女の方が、まだ大きく、可愛いぐらいだ。
この昔の会社で、1番可愛く、胸が大きい……うん。自分好みの娘だったものだ。
2番目に可愛いのは、まぁ、スナックサンドラインの娘だろう。最近は少々、性格がキツメになっているが……位が上がり、人を育てる以上は、必要な事なのだろう。
ここではみんな黙っているが、そんな彼女にも想い人がいて、昔食パンラインにいた男性で、昇格して総務課に務めている人だ。
まぁ、性格的に見れば、将来性を考えれば、オオコウチさんの次にやってくるのが、この人だろう。
だが、ここで下手に騒ぎ立ててはいけない。
恋愛事情のもつれに生じ兼ねないからだ。
これは俺が、電気のミシマさんに関わってから、身に染みてわかった事だが……。
できる恋の見届け人とは、ちょっとしたアドバイスや助言をしつつ、遠くから眺めているだけで、下手に周りで騒ぎ立ててはいけないのだ。
自然な感じで両者がくっつくのを待つのが一番。
そして、惜しむらくは、品質管理の奥さんのように、商談の場で奥さんを決して出さず、別の女性が代表して、対応を取るのがベストなんだ。
少なくとも俺が知る限り、商談の場で信頼がおけて、美人で可愛い人は、この時にはいなかった……。
まぁ手前味噌な話だが……。
――だが、今、問題はこの話だ。
『――あたしの知り合いの子が、その子に通じていて、その子伝いに電話を飛ばしまくったのよ!
もう訳がわかんないぐらいに、色々な会社にね!
話に聞いていた通り、すっごい人脈を持ってた娘だわ!
いったいどれぐらい抱えているのかしら!?
さすがのあたしでも、あの娘には逆らえないわね――!?』
『そんな人がいるんですか!?』
『ええ、上には上がいるって事よ!
まぁいいように利用したんだけどね……。バカとハサミは使いよう!
あっちでも知らない事があって、一々こっちに来て、取り調べがないのは安全よね!?』
『そう言えば確かに……。『こっちに降りてきて、顔を見せにきたことは』……』
『うん、『無い』わよね……』
『そもそも見かけてもないし……』
『……』
(つまり、こーゆう事……!?
何かしらの騒ぎがあっても、どこかの誰かさんが、この会社に着て、下に降りてくることはないという事……!?
どーゆう事!?
あくまで、人が着たとしても、部外者であり、中には入れないから……!?
じゃあ、手段は電話やメール!?
あたかも中に入ってきたかのようなそぶりを見せてるという事……!?
向こうはそれを知っているけど……。
あくまで、電話で見聞きした誰かさんは、鵜呑みに騙され、先入観を持った認識上の誤りを犯している!?
ううん……!? なんかおかしいぞ!?
初見ではおかしい!? これって騙しの手口!?)
と心の中で読み解くヨーシキワーカ。
その騙しの奥さんが、こう語る。
『職業安定所でも何かしらの横の繋がりがあるって事なのかしらね!?
……でも、フンッ、あいつもマヌケよね――!?
証拠になるようなもの、1つでも持ってくればいいのにさ――!?
まぁでも……それも見つけ次第、こっちで叩き潰すんだけどね……クスッ』
『……』
そこには青ざめた取り巻きの彼女達がいた。
そして、当人の女はこう言う。
『あんた達も、あたしに付いていった方が『徳』よぉ!? ここを出て行っても、他にいいとこなんて、他にないってゆーのにねぇ~!?
そんなスゴイ才能を隠していただなんて、それならうちの会社で使えばいーんじゃない~!?
それなら世のため、人のため、引いてはうちの会社のため、
その安い賃金で働いた方が、その人にとって幸せじゃない~!?』
『……ッ』
(いったい誰の事だ!?)
これには俺も怪しく思い、その女をチラッと見た。
話はこう続く。
『フフッ、ここにあたしとあの人の王国を築いてあげるわァ……!!』
『……』
周りの取り巻きの彼女たちは青ざめ、冷や汗を流しながら、生唾を飲み込む。
以前から知っていた、怪しい女だが、こう話を切り出す。
『仰る通りです!』
『フフン!』
『肩でもお揉みしましょうか?』
『あら? 気が利くわね?』
取り巻きの女の1人が、その女の肩を揉む。
ただのご機嫌取りだ。
と別の女性から、こんな声が上がってきた。
『いや~~今回も見事な手際でしたね~!!』
『……えっ!?』
それは知っている女と知らない女がいるという事だ。
つまり、以前にもそうした出来事があったという事だ。
彼女はそれを知っていた。
『フフン! あんた達も付いていくなら、あたしに付いたほうが何かと『徳』よぉ!? 少しは周りと違って、楽させてあげるんだから』
『で……ですよねぇ~!?』
『よ……良かったぁ、あたしもこの会社に入ってて……ねえ?』
『うん……』
『フフ~ン……そうねぇ……それなら次にまた『何か』会った時、あなた達からあたしに『情報』を渡してくれれば、後はこちらでやるわ……!』
『え……?!』
『少しは、あなた達の給料アップも考えてもいいわよォ~!? うちの旦那は知ってるでしょ? あたしから旦那にいいように伝えておくわ……』
『『『……』』』
これには取り巻きの彼女達も言葉を無くす。
その時だった、奥さんが俺に気づいたのは。
『……』
俺は、オレンジ色のシャッターの前にいて、シャッターを開ける機構のボタンを蹴り、オレンジ色のシャッターが音を立てて上昇していく。
後は、いくつも並べた箱を運搬するだけだった。
『……』
そんな奥さんは、俺の後姿を見ていて。
『……あら……!? ……もしかして聞かれてた……!?』
『いえ、それはないと……思いますよ……!?』
『うん、だっていつも通りだったし……』
『ちっともこっちを気にしていませんでしたよ?』
『……ただの思い過ごし……かしら……?』
この時、品質管理の奥さんは、杞憂かと思っていたが……。
逆にしてやられる事になる。
だが、そうなる事を知らない彼女達が。
『一生ついていきます!!』
『……フフッ、いいわね! クスッ』
『次、あたしが肩を揉みましょうか!』
『あっ、ズルいッ!!』
『何言ってんのこーゆうのは早いもの勝ちよ!!』
『あらあらいいわね! ……でも、『順番制』よ!?』
『あっわかった! 次、あたしがオモミします!! だからさっきの話は、いいように、総務課の人達に話を通してくださいね!!』
バタン……
オレンジ色のシャッターが音を立てて閉まり、俺はそのまま運搬するのだった……――


☆彡
――過去から現在に返り、サファイアリーさんは、こう語る。
「――こう言った物事の道理は、まず、自分がお手本となって、奥さんや、周りの人達を使って、試していく訳よ。
そのアプリゲームの課金性の足しにも、なった事でしょうしね」
次いで、クリスティさんが。
「自分の奥さんや、その他の周りの正社員連中、卑しき侍従を関係を通して試していき、
段々と職の階段を登りつめていく訳よ?」
次いで、エメラルティさんが。
「それが、作為的な問題であり、
月見エビバーガーオーロラソース社としては、売上利益の補填であり、取り返し。
職業訓練校であれば、国内に60校以上も設立されていて、借金回収のための問題作りだからね。
それに関わる話で、借金を負ったイリヤマ先生やライセン先生達も絡んでくるし。
国絡みの案件だから、公共職業安定所のヨシュディアエさんも絡んでくるし。
電気の資格を持ち、ハッキングや盗聴器を問題に見せかけて仕掛けて周れるミシマさんも絡んでくるし。
電話伝いだから、ヨーシキワーカさんの弟君も、恥ずかしながら、絡んでいた訳よ!?」


★彡
【『月見エビバーガ―オーロラソース社』Tsukimi Shrimp Burger Aorora Sauce Company(ツキミ シュリンプ バーガー オーロラ ソース カンパニー)』】
【訳もわからず、安く叩き売られた工務の愚痴】
――その工務の人は、箱洗いにきて、修理を行っていた。
だが、それは口から零れ出た、愚痴っぽかった。
『――クソッ何でこんな事になったんだ……!?』
『?』
俺は何だろう……と思った。
その工務の人は、後ろにいる俺に向かって、こう首を曲げて言ってきたんだ。
『……いや、お前に言ってもしょうがないか……。ハァ……』
首を切り、顔を正面下に向けて。
気分が落ち込み加減の工務の人は、こう愚痴を零す。
『……だが何でこうなったんだ……? 話が訳わからんぞ……!?
何で俺がやっていないところが、俺がやった事のせいになっているんだ……!?
確かに俺がやったところも少なからずあったが……こんなに多く有り得んぞ……!?
何か下手に多過ぎやしないか……!?
あいつ等は、『いったいどーゆう取次ぎ』をしたんだ……!?
……ハァ……恐くて、さすがに言い返せそうにないしな……?
俺も、あの人相手には、頭が上がらないし、一時的に教わった講師(ひと)だしな……』
『……』
(? 一時的に教わった人……? いったいどーゆう取次ぎ……?)
その言葉が、妙に引っかかるんだった。


☆彡
――過去から現在に返り、サファイアリーさんは、こう語る。
「――当然、そんな電話で、数多くの人達に取り次いで周るわけだから、
仕掛け人がいて、共謀者がいて、闇子、呼子、かけ子と掛け回っていって、
こうではないのかとする間違った話が出て、相槌の声を打っていく訳よ。
それが、鵜呑みに間違った話になっていって、より多くの人達を介して、拡散されていった訳よ」
「……」
「必ずそこには、ご主人と奥様関連がいても、いいはず。
女の人は、特に噂大好きだから、また別の人達に、人知れず取り次いで周って、聞き込んでいた訳よ。
そうね。ちょうど、自分のいる会社であれば、それを見知っている人であれば、知らず知らずのうちに、
別の誰かに取り次いで周って、聞いて周って、情報を詮索していった訳ね――」


★彡
【少し前に、ここに戻された人がいるでしょ!?】
【騒ぎの原因が持ち込まれたものであっても……。情報統制、情報規制、情報工作が敷かれ、下の者達はそれを知らず、平然といつも通りに作業をしていた】
――それは、どこかのラインのおばちゃんの言葉から始まるものだった。
前もって、先に語っておくが、それは実際に起こった体験談を元にしていて、
そのおばさんが付属するラインやその名前は、伏せさせて頂きたい。
彼女に危害の目が行ってしまい兼ねないからだ。
この話は、あくまで、仮想現実(フィクション)である。
『――あっ! ヨーシキワーカ君! ここ最近、そこ等辺で、何か騒ぎが起きていなかった!?』
『……!?』
(騒ぎ……?)
ヨーシキワーカ、俺は何の事だろうと思ったものだ。
どこかのラインのおばちゃんは、こう語るのだった。
『少し前に、ここに『呼び戻された人』がいるでしょ!?』
『……!?』
誰の事だ? あの工務か? それともどこかのラインの呼び戻された人材か?
どこかのラインのおばちゃんは、続けてこう語るのだった。
『何でもね、あたしがここにいて、その話を聴く限りでは、向こうのラインの方で、どうやらその騒ぎが起こっていたそうなのよね……!?
……でもね、あたしは、その日、ここにずーっといて、ここでその手作業に当たっていたのよ!?
そんな事が起こっていただなんて、こっちは何も知らなかったわ。
ちっともこっちの方には、その報せなんて届いてないんだし……。
それは、向こうのライン人も、同じことを言ってたらしいわ』
『……』
そのどこかのラインのおばあちゃんは、包装紙に包まれたパンを手に取るのだった。
彼女が、その日、会っていた真実を物語っているようだった。
つまり、何やら騒ぎが起こっていたらしいが……。
実際は、その下の現場では、何にも起こっていないんだ。
(いったい、どーゆう事なんだ……!?)
ヨーシキワーカ(俺)は、不自然極まる案件に思えてきてならなかった……。
そのどこかのラインのおばちゃんは、こうも物語るものだった。
『そんな事があっていた事事態、ちっともこっちに方には、なーんも伝わってこなかったしね……。
そこで『騒ぎの原因が持ち込まれていた』そうなのよ!?
でもね、どう考えてみたってそれはおかしいのよ!?
その日は、何ともなかったんだから……』
(何ともなかった……!? どーゆう事だ!?)
ヨーシキワーカ、俺は、思考を加速させる。
どこかのラインのおばちゃんは、こうも物語るものだった。
『だからね、その話が気になってどうにも……!?
あそこの道行く人たちに、その人達から聴いたり尋ねられたりしても、逆に向こうから聞かれてきても、『何にもなかった……』って言ってたのよ……。
でも、おかしいなぁって思ってておばちゃんも!?』
あっ、聞いたのは2、3人ぐらいだったかな!?』
と、どこかのラインのおばちゃんは、後でそう付け加えるのだった。
『……』
(どうやら、聞いたのは、2、3人ぐらいいて、どうやらその日に聞いた人数なのだろう。
つまり、その翌日には、聞いた人数には含まれていないと思って、良さそうだな)
ヨーシキワーカ(俺)は、そう思い。
どこかのラインのおばちゃんは、こうも物語るのだった。
『あの上の更衣室の方でね。
誰に聞いても、まったく同じ意見で、口を揃えてこう言ってたものよ。
『その日は、何とも起きてなかったって』、『あそこのあのラインで、ちっともそんな素振りは起きてなかった』って、
みんな、『その口を揃えて言ってた』ようなものなのよ!?
ちっとも、こっちの方には、その騒ぎの原因みたいなものが、何も伝わってこなくて……ねぇ!?』
『……』
(どーゆう事だ!? その日は、何も起きていなかったのに、騒ぎだけが伝染病みたいに飛び回っていた……!?
いったい誰が、何のためにそんな事を……!?)
どこかのラインのおばちゃんは、続けてこうも語るのだった。
『その日、ここにいたあたし等もね。
そんな事事態あってた事なんて、なーんにも知らなくてね。
普段通りに、誰もがここにいて、『いつも通りに平然とここで作業をしていた』ようなものなのよあたし等は……!!
……それに、ちょっと、その話が気になっててね……』
どこかのラインのおばちゃんは、まるで乙女のような仕草を取り、その頬に手を当てて、『フゥ……』とまるで、困ったみたいにするのだった。
彼女は、こう続ける。
『どうにもその話が気になっていた人達がいて、その話を聴きに、上に行った人達に、それを聴き出しに行った娘たちがいるぐらいなのよ!?
でもね、『要点が中々得られない』もので……。『そうした制限が後になって掛かっていた』らしくてね……。
どうにも、その娘達伝いの話を聴いていっちゃうと……なんともねぇ……!?』
『……』
(制限……!? そうやって、情報撹乱を限定されているのか!? いったい何でそんな事を!?)
どこかのラインのおばちゃんは、続けてこうも語るのだった。
『で、帰ってきたその娘達伝いにそれを尋ねてみても、何がなんだかわからないぐらいにその首を振っていたらしいのよ。
で、何でもその話を聴く限りでは、どうにも不自然なぐらいなやり取りに思えてきちゃって、
あの向こうの方の会社が何だとか、『あの学校』の方を出てからは、『問題』がどうのこうのとか、
この会社が何だとか、前にもその話を聴いていた限りでは、怪しくも思えてきちゃってね……この会社が昔から……!?』
『……』
(昔から……!? どーゆう事なんだ!?』
『……何でも、その娘達伝いの話を聴く限りでは、
上の総務課(人達)の間で、何だかやけに忙しいぐらいで、電話が飛び回っててて掛け周っていたらしくて、
何でも、その子の話を持ち出してみては、『そこでやけに騒ぎ(の原因)が大きかった』らしいのよ!
でもね、その子がそもそもそんな事をするはずもないし……、
それは、その子の事を知っているあたし等から見ても、何かどうにも不自然に思えてきちゃってね……。
で、ちょっとその話が気になって、その子伝いに、話を聞いて回っていけば……。
問題がどうとか何とか、変な事を言ってきたかと思えば、
あの学校を出てからは、こーゆう事が何だか変に続いていたらしくて!?
『あの学校の先生』から出された『問題』がどうなんだとか……!?
――で、『あの向こうの方の職安の人』なんだけども、『こう胸の大きい女の人』が、『電話口で騒ぎまくっていた』らしくてね。
上からの圧力だとか、何でも行政の力が働いていたらしくて、その横の方でも取り次ぎ回しの騒ぎの電話が、引っ切り無しに掛かってきていたそうなのよ。
で、その電話を受け取った親御さんなんかも、日に日に、その子を見詰める眼が、何だか怪しく思えてきちゃったらしくてね……。
で、ついに、その子も、ここに呼び戻されたらしいわよ!?』
(職安の胸の大きい女の人……? 誰だ? ヨシュディアエかな? それとも、別の胸の大きい人?)
――その反応を見て、ここのおばちゃんは。
『――あっ……やっぱり、その反応……!?』
『………………』
その真相に行き着くのだった。
自分で話しかけて、何も知らないヨーシキワーカ(俺)の顔を見て、そう直感してしまった……。
(やっぱり、あれは、ウソだったのね……デマ情報が周りにもう拡散されてる……!!)
『……』
そのどこかのラインのおばちゃんは、コクッ……と小さく頷き得るのだった。
まるで、人知れず、確証を得たかの如く。
『あたしがここにいて、ここの下の方にまで、何もその騒ぎの原因が、そもそも持ち込まれていなかったのね……。
道理であんな事が会ってからは、日に日におかしくなっていったわけよ!? その子の周りで!?』
そのどこかのラインのおばちゃんは、フゥ……と溜息を零すものだった。
続けて、こうも語る。
『この会社は、あたしがここで長年勤めている限り、どう考えてみてもおかしいのよね……!? 『問題』がどうとかって周りで騒いていたようだけど、
ちっとも、ここの方には何も伝わってきていないし……。
そもそも……この会社が、ここの土地に建てられた『30年以上も前』の当初から、こんな事が長く続いていたぐらいなのよ!?
まぁ、あなたに、こんな話をしてみてもしょうがないんだけどね……。……ごめんなさいね』
『……』
で、話は、ここで終わるのだった。
後述するが、その人は、どこかのラインのおばちゃんであり、いったいどこのラインの人なのかは訳あって話せない、その名前も。
それは、実際に起こった出来事であり、実地体験談を元にしているからだ。
その為、その人物に危害の目が行ってしまうキライがある為、命の危険が付き纏う。
その為、ライン名も名前も明かせないわけだ。
彼女は、その後、長年その務めていたパン会社を辞めていったのだった――


――過去から現在に返り、サファイアリーさんは、こう語る。
「――その問題で騙された人は、それは多くてね」


★彡
【『月見エビバーガ―オーロラソース社』Tsukimi Shrimp Burger Aorora Sauce Company(ツキミ シュリンプ バーガー オーロラ ソース カンパニー)』】
【菓子パンラインの騙されたパート社員】
『騙したな!?』
『フンッ、まだここに戻ってきただけお前は優秀だ! ここを出て行った他の奴と違ってな!!』
『!?』
『フンッ、知ろうとしない方が、まだ頭がいい……! お前はこのまま、ここで働いた方が、世の為、人の為、引いては会社の為なんだからな!』
『ふざけるなッ!! こんなところ、こっちから出て行ってやる!!』
『……フンッ、出て行くのは構わんが……。後悔する事になるのはお前だからな? よーく覚えておけよ!?』
『……?』
『……』
その時、箱洗い作業員のヨーシキワーカが、洗浄済みの箱を運搬していたのだった。
偶然にも、それを盗み聞きしてしまう。
(そう言えば、キーシストマのやつ『も』言っていったけ?)


★彡
【『月見エビバーガ―オーロラソース社』Tsukimi Shrimp Burger Aorora Sauce Company(ツキミ シュリンプ バーガー オーロラ ソース カンパニー)』】
【辞めていった商品課の人をないがしろにし、馬鹿にし、あまつさえ、就職難に陥らせる悪政の手腕】
――それは、私の先輩に当たるキーシストマさんからの言葉だった。
『あいつバカじゃないのか!?』
『んっ!? ……あいつ……』
『ホラッ、商品課の方にこう腹周りが大きくて、威張りくさっていた奴がいただろ!?』
『ああ、あいつな!』
(ヤベッ、名前出てこねえ……!? まぁ、いいか!)
『そいつさー、ここを辞めてから2か月から1年間の間、就職できずにいるんだぜーっ!? バカじゃねえの!?
まだ俺のようにしている方が賢いもんだぜ!』
(あぁ、賢いよ、お前は……)
フッ
と笑ってしまう。
『まだ、俺みたいにこの会社の方に頼られて、あそこの方で素直に働いているからな!
そいつもさあ、わざわざ職安に行って、別の会社を探さずとも、
まだ俺だったら、会社からの人事異動に従って、まだ、あっちの地方の会社に行ったほうがマシだと思うなァ!
そっちの方が、幾らかいい値段で雇ってもらえるんだろ!?
バカだなぁそいつも!? この先2年以上は少なくとも、ここで働かないなら、就職できないようにされてるってゆーのにさぁ!!
まだここにいて、働いている俺の方が、頭(ここ)が賢いってものだぜッ!?』
(なるほどな……。上からの情報か? 横からの情報か?)
それは、ここを辞めて出て行った人達がいて、就職できずにいて、バカ扱いされているという不当な理由だったんだ。
要は、そーゆう事である。
これを、非公式の存在、法務部と説き、各方面に、電話などで取り次いでまわるなどして、その人物を、数年間就職できないようにしているのだ。
卑怯も卑怯だ。わかっていて従うはずがない。
できたとしても、せいぜいパートやアルバイト止まり……。
そして、そこで一度騒ぎを起こせば、また、どうしようもない問題へと通じる円環(ループ)繋がりの1つだったりするんだ。
だから、絶対に勝てないのだ。誰1人として、今まで勝った試しの人はいない……。
つまり、勝つのでもなく、負けるのでもなく、引き分けに持ち込むしか手がないのだ。自分の無実を、勝ち取って晴らすしか……。
その現状を伝えるのが、抑止力となり、これが未来を担う子供たちへの社会科勉強であり、社会的制裁措置の全容なんだ。


★彡
【『月見エビバーガ―オーロラソース社』Tsukimi Shrimp Burger Aorora Sauce Company(ツキミ シュリンプ バーガー オーロラ ソース カンパニー)』】
【(続)辞めていった商品課の人をないがしろにし、馬鹿にし、あまつさえ、就職難に陥らせる悪政の手腕】
――それは、月見エビバーガーオーロラソース社に行く前の街通りだった。
その人は、キーシストマ先輩が言っていた商品課の方にこう腹周りが大きくて、威張りくさっていた奴だった。
ヤベッ、やっぱり、名前が出てこない。
『あれ? お前、確か箱洗いの所の?』
『よ……よぉ』
(俺、こいつ苦手なんだよな……いけ好かないから……)
そいつは、ヨーシキワーカ(俺)に、こう話しかけてきたんだ。
『こんな所で何やってんだ!?』
『何って、それは、今から会社に行くところだよ』
『あぁ、なるほど……それでかぁ、だから、毎回遅い時間になって……。お前、昼から出てきてたのか……って俺も、何かを言えた義理じゃないか?』
『……?』
『もう『あの会社を辞めてから』、少なくとも『2年』は経つからなぁ……未だに雇ってくれる所もないから、探してるんだ』
『……?』
(2年……)
おかしい、いくら何でも長過ぎるぞそれ。
これだけ、体格のいいやつ逃がすか。
『今も、あの家にいて、あーーっここから随分と家まで遠いんだが……。
家の親から、しばらくの間だけ、家に帰ってこないでいいと言われててな。
妙に知り合いの『誰かの声に似た人』からの電話が、家の方に掛かってきていてな。
その騒ぎの電話が面倒で、俺なんかを、それに関わらせようにしてくれてるんだ。
でもなぁ、ここ最近になって、また、『家の中』に『盗み』が入ってな。
じゃあ、どうしろって話になって、今の事態になっているんだ。
どうやら、家の『鍵』が、『どこかの誰か』に見つかったらしくて、誰もいない時を見計らって、『押し入られた線』があるらしいんだ……。
で、気晴らしと気分転換のために、ここまで出てきてたんだ』
『フ~ン……気分転換にねぇ、まぁ、今日は晴れていて、いい天気だからな』
『あっ、てめぇ、こっちの気も知らないで……ってわかるわけもないか……。こっちの身なんて……』
『?』
それは、ガッカリの落ち込みようだった……。
元商品課のこう腹周りが大きくて、威張りくさっていた奴は、こうも話しかけてきたんだ。
『そうだなぁ。『あの学校』の方に行ってから、『奇妙な電話』が鳴りっぱなしになって、『問題』がどうとか周りの方で言って回ってたんだ。
最近になって、おかしな事態が続いて、俺なんて知らないところに、出かけた先でも、何でだか突然になって、そこにいた人達が騒ぎ出したんだ。
あれって、いったい何なんだろうな!?』
『フ~ン……そぅ』
『……』
『……お前、リアクション低いなぁ……。まぁ、お前の顔を見て、何だかホッと安心したよ』
『……へ?』
『まぁ、あん時は、何となく悪かったな……。
じゃあ、もう会う事もないと思うけど、先に行くぜ。
家の親から、買い物を買ってくるように頼まれているんだ。
お前も会社に行くのなら、せいぜい今からでも気を付けていくんだぜ、遅刻しないようにな!』
『……あぁ、気をつけてな』
そのまま、俺達2人は別れたんだ。
横断歩道を渡るヨーシキワーカ、その心の内は。
(フ~ン……就職難で2年間ね……。んっ!? 『誰かの声に似た人』からの電話……。もしかして……――)

――振り返るは、当時の出来事だった。
それは、入ってきては、辞めてを繰り返していた従業員さん達の中にもいたんだ。
『――あぁ、ヨーシキワーカさん、ちょっと今、よろしいですか?』
『んっ? 何?』
『少し相談に乗ってもらいたい事があってですね? 何でも、昔、ここの会社の中にいた人がいるらしくて、
その人が辞めた日辺りぐらいから、問題がどうとかで、妙な電話がひっきりなしに掛かってきていた事があったらしいんですよ。
その時、知り合いの誰かの声が、その電話先から聴こえてきたらしいんです』
『はぁ……?』
『で、その思い当たる人に尋ねてみたら……。
その人は知らないって、その人は何もしていないって、その人に、そもそも電話を掛けた事すらしていないって、言ってらしいんです。
で、もしかしたらと思って、気になっている事が会って、
そいつ等は、もしかしたら、『その人』や『そのご家族』の方の『声』を取っていて、『変声器』を使っているのかもしれません』
『……変声器……!?』

――回想修了。
ヨーシキワーカは、横断歩道を渡っていた。
(……もしかして、知り合いの誰かの声って、その『変声器』によるものか?
だとしたら、『偽詐欺電話』が掛かってきて、その電話先から『知り合いの誰かの声』が聴こえてきていて、
怪しく思ったら、すぐにその電話を切れって、
その声を『収集』されていた……!?
次の『特殊集団詐欺事件』に、『関わらせる為に』……!?)
ザッ
とヨーシキワーカは、横断歩道を渡り終えたのだった――


☆彡
過去から現在に返り、サファイアリーさんは、こう語る。
「――わかるでしょ!? 被害は、箱洗いだけじゃなくて、菓子パン、商品課、入ってきては辞めてを繰り返していた人にも及んでいたのよ。
もちろん、他のラインの人にもね……!
そして、それは、もう外にも及んでいた……!!」
「……」
「ヨーシキワーカさん家も、盗みに入られているからね」
これには、アユミちゃんも。
「マジ!?」
「事実よ。どうやら、ミシマさん達が、弟君に話しかけたらしくて、その時に鍵の在処を言ってしまったようよ」
これには、アヤネさんも。
「バカね、その弟君は!?」
そこへ、ミノルさんが。
「まぁ、落ち着け、アヤネ」
「!」
「職業を絞ろうじゃないか……! その弟君の勤めている会社は?」
「ハム工場よ」
「では、次に、職業は?」
「設備管理関係よ。ミシマさんは、出かけ先関係の電気工事会社の人だけど、その周りにも、設備管理や電気関連の人達がいたらしいわ」
「なら、そうやって、絞り込んでいけばいいわけだ、アヤネ」
「あぁ」
あたしは、掌の上に、ポンッ、と拳の腹を打ち付けたのだった。もう、納得の思いだったわ。
ミノルさんは、こう続ける。
「その菓子パンの人や、商品課の人が、その職業訓練校の何を専攻したかまではわからないが……。
『工場・製造業』の『機械関係』が、どうにも怪しい……。
その人達伝いで、問題で済ませようとしてくるキライがあるな」
「なるほど……。そこの工場・製造業の機械関係か……」
「これは、私の勘だが、商品課にも、菓子パンにも、当然機械関係があって、それに触れてくるのだから、
興味を持って、そこの学校の専攻に行ったのだろう。
そう、捉えてみても、何らおかしくない。
おそらくは、ずっとパートだったのだろうから、そうした職業を夢見ても、何らおかしくはないはずだ」
「なるほどね……」
これには、納得の思いだったわ。
それに対して、サファイアリーさんは。
「ミノルさん、お見事!」
パチパチ
と良くできました、とばかりに拍手を送る。
「そうやって、『意見交換』を、『周りの人達』に介していけば、そうした『盗み』や『詐欺電話』や『犯罪の芽』を、『未然に防ぐ』事ができるわけよ!
あの人の願いも、ここにあるんだからね!」
にこり
と笑みを浮かべるサファイアリーさんがいたのだった。
「そして、こうも考える事ができる。
その『変声器』を使う事によって、今まで『言い逃れ』できていたと……! それが『特殊詐欺』よ!」
「……」
「そう、その中で、独善的に利益を得るのは、いつも、上の連中ってわけ!
ロッカーのカギにしても、そうだけど……。そんな目に会えば、その会社に嫌気がさして、何かしらのイタズラをするものだからね。
問題作りが、問題を作り、それが作為的な線になっていき、
その人が辞めた後、職業訓練校や、次の就職先で、こうした被害が会ったとする、特殊集団詐欺事件(責任問題)に取って代わる訳よ!?」
「なるほどなぁ」
「要はそーゆう事ね」
「フフフ、そーゆう事! そして、そんな中で、怪しいと思った会社間は、少なからずあったものよ――」


★彡
【『月見エビバーガ―オーロラソース社』Tsukimi Shrimp Burger Aorora Sauce Company(ツキミ シュリンプ バーガー オーロラ ソース カンパニー)』】
【いったいどうなってんだ!? この会社は!?】
――それは、ヨーシキワーカが外作業にいて、パン箱に手鉤棒を引っかけて、それを引きずっている時だった。
『――いったいどうなってんだ!? この会社は!?』
『!』
ヨーシキワーカ(俺)は、一端作業を中止し、そっちの方へ振り向くのだった。
スーツ姿の男性が2人にいて、パン会社の正面玄関から出てきて、こっち側へ歩いてくるものだった。
それは怒っているスーツ姿の男と、落ち着いた感じのスーツ姿の男だった。
その落ち着いた感じのスーツ姿の男が、こう語る。
『まともに取り合ってありくれませんでしたよね!?』
『あぁ、何でうちの社員が1人、手塩に育てていたのに、突然、辞めないといけないんだ!?
こっちはホント、何も悪い事をやっていないのに……!?
こっちはあいつを育てるつもりだったんだぞ!?
何でそんなに突然になって、手放いといけないんだ!?
何だってこんなに、周りがおかしな具合に騒いでいるんだ!?』
『何であんなところへ呼び戻されないと行けないんでしょうね!?』
『わからん……!? 何かあるな……この会社は……!?』
怒った感じのスーツ姿の男の人は、そのパン会社を見上げるのだった。それは、何とも怪しさと不気味さを漂わせるものだった……。
魔城と化すパン工場。
それに落ち着いた感じのスーツ姿の男も、見習う。
『……ですね。一応こちらからも、調べてみましょうか!?』
『あぁ、頼む……!!』


☆彡
――過去から現在に返り、サファイアリーさんは、こう語る。
「――怪しいと感じた会社間から、手を伸ばしていく事になるのよ。
そうね。もう、こんな事は、会社が設立当初前からも、続いていて。
出来た後からも、30年も、200年以上前から続いていたんだからねぇ――」


★彡
【『月見エビバーガ―オーロラソース社』Tsukimi Shrimp Burger Aorora Sauce Company(ツキミ シュリンプ バーガー オーロラ ソース カンパニー)』】
【問題の回数が重なれば、自然と調査のメスが入る】
――それは、ヨーシキワーカが帰っている途中だった。
俺は後ろから、声をかけられたんだ。
『ヨーシキワーカさん!!』
『!?』
『……少し時間を頂けますか!?』
『……』
この時、ヨーシキワーカ(俺)は、何だろうなぁ……と思ったものだった。


☆彡
――過去から現在に返り、サファイアリーさんは、こう語る。
「――その人物が、後々の怒りと嘆きの仮面の人物アヤさんだったわけよ。親を、殺されたね……。
そして、友人すら、言葉で追い詰め、殺してしまったんだから、何とかしようと思い詰めていた訳よ……ッ!」
「……」
「その日に報せがあって、誰かと密会していたけど……。
これが、後々のフレアウィルス、ブツーツウィルスを知る手掛かりとなっていった訳よ。
まぁ、その日は、夜遅くに帰ってきていたんだけどね……。
……話が逸れるから、続けるわよ――」


★彡
【『月見エビバーガ―オーロラソース社』Tsukimi Shrimp Burger Aorora Sauce Company(ツキミ シュリンプ バーガー オーロラ ソース カンパニー)』】
【調査のメスが入っていれば、工場の外で騒ぎが起こり、それを見知っている正社員各位は、非正規社員を工場の外には出さない】
――それは、ヨーシキワーカが工場の中にいて、製造事務所の女性の方が呼び止めた時だった。
『ヨーシキワーカさん!』
『はい?』
『今仕事は忙しいですか!?』
『えっ!? ……まぁ……』
『そうですか……それなら良かったです』
『え……いやぁ!? 少し休んだら、上に上がってゆっくりしようかと思って……!?』
『えっ……!? それはいけませんね……ちょっと待ってください!』
『へっ……!?』
『今ですね。上の方に大事なお客様が招かれていて、ちょっと難しい話をしているんですよ……』
『はあ……』
『そう言えば、箱洗いは外に面していましたよね?
失礼ですから、ワザと外に出て、着てくれたその人達にちょっと話をしないでください!?
向こうの方も、いきなりあなたに話しかけられたんじゃ、迷惑だと思うだろうし……!?』
『!?』
『……何でもないです。いいですね!? 今は外には出ないでくださいね!? ちょうど今は、不審者な方がうろついていて危険ですから!?
……いいですね!?
あたしは、この事を他の従業員さんにも、それとなく話しておきます。
あなたは何も知らず、そのまま待機しておいてください。
……いいですね!? 決して外には出ないでください! 少なくとも今は……!?』
『……』
――で。
それは、正面玄関の方から聞こえてきた声だった。
『『『『『どうもすみませんでした!!』』』』』
『もう何やっているんですかあなた達!? 何だってこんな事が平然と起こり得るんですかァ!?』
『前も、お前等そうやってやっていたよなァ!?』
声の数からして、それは2人の男性からのものだった。
恐らく、頭を下げているのは、総務課の人達と製造事務所の人達だろう。
『『『『『……』』』』』
『何で!? 自分等のところから辞めていった人達が、今あなた達の所にいて、こっちにそうした連絡が来ないんですかァ!?』
『何だって、あいつに会わせる事ができないんだ!? こっちがこうしてここに着たのに……!? ここの労働基準法はどうなってんだ!?』
『ホントに信じられませんよ!? もうこんな事いい加減にしてくださいね!? こっちからも周りの会社の人に連絡を取り次いでまわりますからね!?』
そのまま、少なくとも男性2人の声がして、停めてあった車の所へ向かうのだった。
次いで上がってきたのは、こんな正社員方の声だった。
『フ――ッ……行った行った!』
『今回もまぁ……なんとかなったもんだな!?』
『あぁ……あーゆうお越しになった連中には、とりあえず頭を下げれば何とかなるもんだな!?』
『『結局幾らぐらい稼いだ』んだ!?』
『えーとねぇ……今ね会計の計算にまわしているんだけども……』
(えっ……えええええ!?)
ヨーシキワーカ(俺)は気になってて、箱洗いの機械を動かしたまま、こうして、ちょっとだけ外に出ていたのだ。
機械を動かしていたのには、訳があって、
正社員各位にしてみれば、まだあいつは中にいて、クソ真面目に働いているなぁ……と思わせるものだった。
――で。
(んっ……!? 何だあいつは……!?)
それは不審者だった。
急いで駆け足で、向かっていく様を見かける。
まぁ、この時の私には一切関係がないと思い、引き返していくのだが……。
その後の展開は、私は見聞きしていないので、これ以上は語る事もできない。
そのまま、私は、仕事に従事するのだった。
――で、こんな声が聴こえてきたのだった。
『何かあるぞこの会社には!?』
『ですね。ちょっとこっちの方で、周りの会社間の知り合いの人達に取り合ってもらい、調べてもらいましょうか!?』
『あぁ、頼む』


☆彡
――過去から現在に返り、サファイアリーさんは、こう語る。
「――当然、こんな事になれば、月見エビバーガーオーロラソース社は、周りから包囲網を張られていった訳よ。
だから、中々パート社員から正社員に上がる人は少なくて、
雇用している200人以上のパート作業員さん達の賃金アップは、ず~っと横ばいだったわけよ。
上はね。それは知っていても、身内の中の人達まで、余計な心配は与えたくないから、秘して黙っていた訳よ。
はい、ここで問題です!」
「!」
「そうした状況下にあって、周りからの包囲網を脱するためには、いったいどうすれば良いでしょうか!? はい、お嬢ちゃん、僕ちゃん答えてみて」
「えっ!? えーと……」
「う~ん……もしかして!?」
そのスバル君の呟きに、一同振り返る。
「その問題を利用して、逆手に取って、辞めていった従業員さんを標的、ターゲットの見立てて。
集団で寄ってたかって、攻撃していた!?
もちろん、周りの包囲網にも、いくらかは金を包んでいって、その口を噤んでもらっていた!?」
「………………」
真理に達する思いだった。
これには、サファイアリーさんも。
「フッ、正解よスバル君!」
「……」
(やはりか……!)
「それが、大人の意地らしきも汚いところ……。
アヤさんが仰るには、やられた被害者層は、借金ぐるみだった。
ホントは、『そんな借金なんて、何も負っていない』のにね!
間違った噂が、伝染病みたいに広がっていって、集団を介して、そう思わせたものよ!?
それからはもう、周りからの口激だった。
見ず知らずの人達からも、口激を受けてね。
そうした中で、心身共に追いやられ、親の誰かが死に、遺産相続の話が持ち出され、
その兄弟姉妹間の仲間内関連で、不当にも買収されていく。
ここに、法律を預かる弁護士さんなんかが絡んできて、生前前の父親からの遺書だかのどうとかで、
何だか辻褄が合わないような、変な話に変貌していっちゃう。
それを預かるところが、職安で、行政処理に従って、則っていく。
行き先は、市の市役所。
そこからは、黒服を着た影の買収人たちがきて、
持ち家や土地や財産等を安く叩かれ、不動産会社等に買収されていく。
この時点で、兄弟姉妹間も、ようやく自分達『も』騙されていた事を知るの。
そうした中で、同じ身の人達が寄り添いながら、
フレアウィルスの運び屋として、これ以上ないぐらい格好の人材だった。
後は、船での移送でね」
「………………」
――沈黙の間が流れて、サファイアリーさんはこう語る。
「――まぁ、その話は置いといて、
一時的な資金を得た月見エビバーガーオーロラソース社は、多数の卸売業者を介し、安売り買の銭失いをしていったわけよ。
『粗悪品』を買う事によって、『誰が壊したのか』とする、『話を結び付ける』為にもね――」


★彡
【次亜塩素酸ナトリウムとマイルドエースを混合して、洗浄機の水タンクの中に滴らせる小型の機械、二代目】
――ヨーシキワーカの第一声は、こんなものだった。
『――なんだコレ!?』
それは、次亜塩素酸ナトリウムとマイルドエースを混合して、洗浄機の水タンクの中に滴らせる小型の機械、二代目だった。
一代目の現役は、いったい、どこへ行ったのだろうか。
現在(いま)でも謎である。
『あぁ、何でもそれ、工務の方がうちに着て、取り付けていったものらしいですよ!?』
『……』
『ここにあるボタンを押すと』
ポチッ
とその混合液を混ぜ合わせる小型の機械二代目のボタンを押すと、その内臓モーターが駆動して、
細長いストロー状のチューブを介して、洗浄機の水タンクの中に、ポタッ、ポタッ、ポタッと注がられていくのだった。
『ここから、あそこまである、マイルドエースのタンクの溶液(水)と、向こうの方にある次亜塩素酸ナトリウム液の入った青いタンクの中から、
この機械の中に入ってある小さなモーターが駆動して、そこから汲み上げてくれる仕組み、みたいなんですよ。
で、この細長いチューブを通じて、その2つの水タンクの中のものが、
この機械の中で、一定の割合で混合してから、
この出の方の細長いチューブを通じて、
こちらの中に入っている洗浄機の水タンクの中に入っていくという仕組みなんです』
『……』
『やっぱり、新しいといいものなんですねぇ~!?
何でも、向こうの品質管理の女の人達が、ここの働いてくれている自分等のために安く買い叩いてくれたらしいんですよねぇ!?』
『……』
『何でも、前にここにあったものは、『モノはキチンとした造り』ものであっても、
それを汲み上げて、『混合するまでの力』は持ってなかったらしいんですよねぇ……。
で、自分等としても、前々からそうした意見は、何度も伺っていて、どうにかしたいと思い、
これを一発購入で決めた次第なんですよねぇ。
1つの物よりも、
2つの物で混ぜ合わせ混合した方がより奇麗で、その消費量や費用をお安く抑えられますからねぇ!?』
『……』
『だから、あちらの、次亜塩素酸ナトリウムの青いタンクの上の方にも、小さな機械が置かれてあって、
そちらでも調整して、汲み上げているんですよねぇ!?
やっぱり、何でも、新しいといいものなんですねぇ!?』
『……』
とこれには、ヨーシキワーカもその心の内で。
(な訳あるか!! バカッ!!
まだ現役だったんだろうがッ!! しかも、あちらは『自動』だぞ!!
こっちは、『手動』だから、何度も押していれば、当然誤差が出てくる!!
前にあった添え付けの機械はどうしたんだ!? あっちの方がものが、シッカリしていた造りだっただろうが!?
何で、こんな安物みたいなプラスチックみたいなものになるんだ――ッ!?)
ヨーシキワーカ(俺)は、もう、心の中で憤慨し驚愕ものだった。


☆彡
――過去から現在に返り、サファイアリーさんは、こう語る。
「――結論からいって、安物買いの銭失いで、『粗悪品』だったらしいわよ。そのプラスチック製品はね……。
次亜塩素酸ナトリウムとマイルドエースを、『混合』させるんだから、『内部からやられていった』訳よ。
しかも、チューブだって、次亜塩素酸ナトリウムは、水の溶液状態から、乾燥して乾くと、『塩の結晶の塊』になるものよ。
当然、チューブの中から、その塩の結晶で詰まっていき――最後には、壊れたそうよ。
もちろん、ヨーシキワーカさんが、月見エビバーガーオーロラソース社を退職した後、一定の期間を開けてから、壊れたらしいけどね」
とこれには、アヤネさんも。
「その機械は掃除してたの?」
「ヨーシキワーカさんが知る限り、たった2回だけね! しかも、自分しかした覚えがなくて……。
工務の方から、聞いていたのも、また自分だけ。
そのヨーシキワーカさんから、辞めていく前に、何回かは、別の人に話していたそうよ。全部、口頭でね……」
「直接、やり方を見せて、『やらせた』ことは!?」
「……それだけは、残念ながらないわね……。
口では言っていたけど……。
直接目の前で、やらせたことはないから、相手としては、聞いていても、案外と難しさを覚えるものよ!?
そのヨーシキワーカさんも、工務の方から聴いていたのは、
『あそこに備わっている機械と中のチューブを外して、水掃除をしろ』
――という、なんとも簡易的なやり取りだったそうよ!?
実際、ヨーシキワーカさんですらそれで、四苦八苦していたそうだからね……」
これには、アヤネさんも。
「なるほど、初見だったわけね……」
「うん。そして、その安物買いの銭失いは、箱洗いの中だけじゃなく、スナックサンドや、他のラインに置いても、同様の被害だったそうよ……」


★彡
【スナックサンドの安物買いの粗悪品】
――それは、とあるスナックサンドラインの苦情だった。
『向こうのあの娘が、ここのものを新しく買ってくれたんだけどねぇ……』
『……!?』
『ホラ、ここは、こう通り抜けて入ってくるのが難しいでしょ!?』
そう、ここは作業スペースがとにかく狭い。
壁と機械が置かれてあって、その隙間に滑り込むようにして入るしかないわけだ。
しかも、目の前には、高く積まれた箱が置いてあって、より、一層、圧迫感を覚えるほどスペースを狭めいている。
そんな状態で、品質の悪いものを取り寄せた訳だ。
『あの娘には何の悪気がなくとも、無理してまでここのものを買ってくれなくても良かったんだけどねぇ……。
あっ、悪いって、言ってる訳じゃないのよ!?
ただねぇ、もっと後からお金を出して、ここのものよりももっといいものを選んでからでも、遅くはなかったんじゃないのかなぁってね。
なにも、違うものを2つここに無理してまで取り寄せて、ここに置かなくても……。
もっといいものを1つで済ませられなかったのかと……。
それでなら、1個半ぐらいの作業スペースになるだろうから、
もっと、安全に作業ができるんじゃないかって……』
『……』
『前にいた子も、そこの作業台で巻き込まれたらしくてね……。血が出て、怪我をして、ここを辞めていったのよ』
『……え……!?』
『そこの壁の方に、小さな血痕跡が残っているでしょ!?
もう、視えなくなっているかな?
あん時は、血が噴き出していてね……血管でも切れたのかな……?
この中は、ちょっとした大騒ぎだったものよ。
狭いからね……その子も、無理して通ろうとするから、
その際、そこにある『商品』や『人』に当たって、そこで何かがあって、ひっくり返って、そうなっていたそうよ!?』
『フ~ン……』
『フ~ンってねあなた……ハァ、まぁ、いいわ。ドライね……この子、まぁ、いいわ……。
で、ここの上の人や方たちが着て、そこにあった血を、アルコールや他の洗浄液を使うなどして、薄くしてから、
その上から新しく塗り合わせたそうよ。
もう、奇麗に拭き取っていて、跡形もないものでしょ?』
『……』
(道理で、あの日、スプレーと塗装屋、何かがあって、シンナー臭かったわけだ……!!)


☆彡
――過去から現在に返り、サファイアリーさんは、こう語る。
「――月見エビバーガーオーロラソース社で、怪我があっただなんて、あまりいいものじゃないしね……。
ミドリ安全の月日があっても、全部、緑だったりするものよ。
一応、報告すれば、赤にもなるけど……。
基本、ほぼ全員非正規雇用だからね……。パートだから、上には中々伝わらず、反映され難いから……。
あの会社は、怪我による事故が少ない会社として、定着していってるわけよ」
「労働安全衛生法を、心掛けてないわけね!?」
「違うわ!」
「は?」
「言ったでしょ!? ほぼ全員パートだって、報告しても、中々上には、受理されない仕組みなのよ。
責任者を置いていないから、そーゆう仕組みになっているの。
で、全員、優秀な従業員として、雇用し、労働している訳よ? これが、会社の内情の心理よ?」
「……」
そう、会社の建前である。そうした心理状態が関わっている訳だ。


★彡
【菓子パンラインの安物買いの粗悪品】
――それは、菓子パンラインの女性従業員さんの物言いだった。
『う~ん……』
『んっ、どうしたの!?』
『いやさ、ここに2つも並べてあるでしょ!? 何で2つもあそこから買ってきて、ここに無理してまで置いてあるのかなぁ……って思ってね』
『あぁ……』
とそこへ、ヨーシキワーカが入ってくるのだった。
『……?』
『だいたいさあ、2つも買う必要がそもそもないんじゃないのかな――と思ってね。
あっ、ヨーシキワーカさん、そこに置いてきてくれる?』
『……?』
(なっ、なんだァ!?)
『あのさ、ちょっとこれを聞いてくれる!?』
『……へ?』
『あのさ、ここ最近になって、他のラインの人達と同じように、うちにも、新しいものが入ってきてね』
『はあ?』
『でさぁ、ちょっとこっちのほうに、その新しく入ってきた機械が2つ置いてあるんだけどさ、
もっと高くて、マシなものを変えなかったのかぁって思ってね』
『え……』
クドクド、クドクド
(これってまさか、女の愚痴に付き合わせれてる……!? ひょんなぁ……)
で、これには、相手方の別の女性従業員さんも。
『また、あの子、同じ事を、こっちにきた人に聞いてる……ヨーシキワーカさんも災難ね……』
(俺に、どうしろっつーんだァ!?)
ヨーシキワーカ(俺)は、その日、心の中で悲鳴を上げるばかりだった……。


☆彡
――過去から現在に返り、サファイアリーさんは、こう語る。
「い、一応ね……一応、騙し取って、責任追及したお金は、月見エビバーガーオーロラソース社の新しく搬入してくる機械設備に、資金が充てられていたのよ!?」
とこれには、アヤネさんも、ミノルさんも。
「生々しい……仕事現場ね……」
「あぁ、これが、現実(リアルティ)か……」
実話体験だったものだ。
サファイアリーさんは、こう語る。
「ここからは、謎会議による、報告書まとめよ」
「えっ……!?」
「月見エビバーガーオーロラソース社には、本社と支社がいくつもあって、報告書をまとめて、申告しないといけないわけよ。
その時、総務課、製造事務所の人達は、言い回しの報告書を取りまとめた訳よ。
これが、謎会議と呼ばれる由縁ね」
「……」
「本社側は、あくまでも、受け取った報告書を見る側だからね。
中での改ざん文書だなんて、視れないわけよ。
聞けもしない立場だしね。
掃除のおじちゃんに化けて、潜入でもしない限り、不可能でしょうね」
「……掃除のおじちゃん」
「掃除のおじちゃんよ。
中での、改ざん文書は、だいたいこんなものよ!?」
あくまで、予測と仮説に基ずくものである。
『――中の従業員さん達は、皆さん、いい品物を買って、大変喜んでおります』
『尽きましては、すべて、上様のご尽力の賜物かと思います』
『皆様方、誠心誠意よりをかけて、今も仕事に励んでおります』
『新しく搬入された設備機械は上々もので、これで中の従業員さん達は、仕事がいくらかは、やり易くなっています』
『その最新の機械はいいもので、以前までの年度比と比べて、作業効率性が向上したと、進言いたします――』」
「………………」
ウソの改ざん文書報告事例だったわけだ。
「これで、気を良くした人は、より、作業効率性が上がったと思い、鵜呑みに間違って取り次いで周り、
上々企業として取り扱うわけよ。
もちろん、こうした素晴らしい話は、周りの会社間の代表たちに、取り次いでいって周るわけよ。
で、新たな問題作りと化していった訳」
「……」
「会社側としては、売り上げ利益を、今後も大きく、取り返す必要があり、作業効率ばかりに眼が行ってしまい、前倒しになっていった訳よ。
それが、トラックの3時間もの前倒しだったわけ」
「「「「「謎会議かァアアアアア」」」」」
これには、王女様も、シャルロットさんも、Lちゃんも。
「ハハハハハッ! 知らず知らずのうちに、いくつもの会社が、『倒産』まで追いやられてきてる理由が、垣間見えたわ!!」
「原因は1人ではなく、やはり、多角的な視点で見る事だったんですね。
しかも、これは、周りの会社間にも取り次いで周って、予め問題作りを仕掛けていた線ですね」
「それが、知らずのうちに、牙を向いたんだね。……これってさぁ、諸刃の剣じゃない?」
サファイアリーさんは、こう語る。
「当然、芳しくないほどの無理で過剰な作業量の押し付け合いが始まり、悪循環と化していく訳よ――」


★彡
【夜の9時まで、2時間の残業を強いられたヨーシキワーカ】
『――ヨーシキワーカ。箱が足りてないから持ってこい』
『え?』
『全然、足りてないだろうが。こっちは待ってとぞ!』
(もう、帰ろうと思ったんだけどなぁ……)
この時、時間帯は、夜6時を周っていた。
その為、昼3時から、自分1人で働いていた。もちろん、この作業効率に、ついていけてなかったんだ……。
『なら、そっちも手伝ってくださいよ。自分1人やってるんですよ?』
『……わかった、だったら、こっちの中の者に運ばせてやる!!』
(菓子パンライン、お前はやらないんかい――ッ!!」
この日は、夜7時で上がりかと思いきや、夜9時まで残ったものだった。
2時間の追加である。
『ヒィッ、ヒィッ』
(こんな所、やってられるかッッ!!! 絶対に辞めてやる――ッッ!!!)


☆彡
――過去から現在に返り、サファイアリーはこう語る。
「――付け加えて、箱洗いの屋外に6本のポールを立てて、ブルーシートを施した事があってね。
元が雨避けのためにしたものが、返って余計に、箱洗いの作業効率性を悪くしちゃったことがあるのよ……。
ポールを立てた位置が、そもそも悪くて、あれが内側ではなく、外側に面したものだったならね……。
当然、作業は途中から、雑になってしまい、溢れ出してしまい、そのポールが邪魔で、売り上げ利益が落ちちゃってね……」
これには、アユミちゃんも。
「ブルーシート?」
「ええ、雨避け目的の為よ。
でもね、所詮はブルーシート程度じゃ、強い突風や台風などの被害で、結んである紐が引っぺ外れて、バタバタと風に煽られちゃうからね!
そもそも見っともないし、まだ、雨合羽(レインコート)を使用して、作業をした方が、確実にいいわ!
まぁ、確実に売り上げ利益を上げるならば、そのブルーシートもポールも取っ払った方が早いでしょうね――」


★彡
【ブルーシートは、元々は箱洗いの人為に作られたものだが、かえってポールが邪魔をしてしまい、それが売り上げ利益に響いていた】
――6本のポールが立てられていた。
問題は、車が通る外側ではなく、鉄板の上の内側に面していた点だ。
そこへ、積み荷を積んだトラックが、続々と入ってきては、中の運送トラックのおじさん達が、1人、2人で協力し合っていく。
その手に持った手鉤棒で、早々ともう手慣れた手つきで、雑に卸していくのだった。
それも、ただ引きずっての移動の類ではなく、まるで勢いをつけて、滑らせるようにして移動していたのだった。
これには、そこにいた人も。
『ヒィッ! ヒィッ! あっ、もう、なんか早い……』
途中で、そのポールが邪魔で、普通ならば、縦に2個置けるところが、突き出すような、感じになってしまい、
途中で雑に引っかかり、溢れ出してしまっていた。
『ちょ、ちょっと……』
『よしっ、さっさと終わらせるぞ』
『ああ、楽だなかえって! ……なーんか以前と比べて、何だか早く終わってきてないか?』
『気のせいだろ!? そんなもん!?』
『早くに終わるに、越した事はないんだしな!』
――で、その時、昼に出てくるヨーシキワーカが、その近くを通っていたのだった。
で、もうその人の見た目では、逆V字のような形で、途中で雑多に箱が引っかかり、満足に卸せずに、運送トラックが次々と帰っていったのだった。
これには、中にいた人も。
『も、もう間に合わないって……。ぜってぇ無理だろこれ……』
以前までの、積み荷卸の比は、だいたい80ぐらいだった。
だが、今となっては、その積み荷卸の比は、だいたい50ぐらいまで、激減していた。
当然、後から箱上げが入るので、その気疲れは予想以上だった。
『これ、後であの人と上げるんだろ……無理だって……』


☆彡
――過去から現在に返り、サファイアリーはこう語る。
「――あの人が語るには、箱洗いの目線に立つのではなく、運送会社の目線に立つことが大事だったそうよ。
運送会社さんはね。
受け持っている会社は、月見エビバーガーオーロラソース社1つだけではなく、他所の会社にも出稼ぎにも行っているぐらいなのよ!?
当然、1か所に、長く留まれないわけよ!?
これも大切な仕事だからね。
だから、途中から何だか雑多になってしまい、もう手慣れた手つきなもんで、早々と仕事を終わらせる必要があった訳よ!
以前までの比が80でも、
ポールが邪魔をして、途中から溢れ出してしまい、50ぐらいしか置けないからね。
きっと、中の人に取っては、逆V字のような形になったでしょうね。
以前までは、配送トラック、5、6台ぐらいまでなら、箱洗いに何も入っていない状態であれば、どうにか間に合っていたけども……。
その当時となっては、その比が4ぐらいまで減るから、2台損している訳よ……。
その後も、ドンドンと途中から配送トラックが入ってきては、積み荷卸をしていくから、もう、間に合わなくなったそうよ」


☆彡
【人が入ってきては、辞めていく、まるで悪循環】
――箱洗いの屋外に立った時、見渡すは、既に卸された後だった。
『……』
その時、不意に思ったのは、
『……あれ? そう言えば、新人社員の人はどうなったんだ……?』
その日は欠勤だった、翌日も、その翌々日も。そして――
『――何だ、やっぱり、もう辞めたのか……。辛いなぁホント……』
その日も、いつもより長く働いてから、上がっていったのだった。
その背中は、既に疲れていた……。
肉体的にも、そして精神的にも。


★彡
【(続)人が入ってきては、辞めていく、まるで悪循環】
【そうして前倒しにしてしまった商品課の都合】
【帰る前に、箱洗いの中と外に置いてある箱を、すべて路上に降ろす。そうする事によって、中を使って仕分け作業ができる】
――それは、商品課の比較的若い奴からの申し出だった。
『あのヨーシキワーカさん!』
『んっ!?』
(何だいったい!?)
俺は、不躾にもその商品課の若い奴に呼び止められるのだった。
『いい加減に、箱洗いの中と外に置いてある箱をすべて、下に降ろしてくださいね!!
あなただけですよ!! こっちの言い分を何も聞かずに帰って行くのは!!
コレ、前にもあなたに言いましたよね!?
いったい何度、こんな事言わせるですか!?』
『ハァ~……。言っとくが、俺がここに来た当初は、『そもそもそんな事はしていなった』ぞ!!』
ここから、両者の見解が食い違う。
箱洗いは、俺が入る前の大先輩が語るには、箱を満杯の状態にしてから帰っていた。
その方が回転効率が良く、朝、働きに出てくる別の大先輩の作業がし易くなるからだ。
だが、商品課の比較的若い奴はこう言ったんだ。
『何言ってるんですか!? 商品課の先輩2人(あの中にいる2人)言うには、自分等がいた当初から、そうだったと言っていましたよ!!
こっちは、夜8時から、仕分け作業を、あの中の方でするんですから、
それまでの間に片づけてから帰ってくださいね!! ったく!! ちっともこっちの言い分を何も聞かないんだから……!!』
そう言い残し、商品課の比較的若い奴は、その場を去っていったのだった……。
(……あれ? これってもしかして、あの時のデジャブじゃねぇ……!?)


☆彡
――過去から現在に返り、サファイアリーさんはこう語る。
「――大先輩が残したあれね。再び、それが起きようとしていた訳よ」

★彡
【(続)人が入ってきては、辞めていく、まるで悪循環】
【商品課の遣り残しの苦情、いつも困るのは、朝働く箱洗い作業員】
【商品課の不始末、各ラインからの苦情の処理】
――それは後輩君からの進言だった。
それは、商品課の不始末から始まるものだった。
『――あのぅヨーシキワーカさん。どうにかなりませんか?』
『……?』
『いつも、朝、6時ぐらいに、自分とあの人がここに働きに出る時、あそこのシャッターのカギを開けてから、(シャッターを)上げるんですけど』
脳裏に過ったのは、暗い室内の中、そのシャッターのカギを開けてから、シャッターを上に、ガタガタ、と音を立てて上げる様だった。
『その時、箱洗いの電気をつけると、置いてたんですよ』
続いて、暗い室内の中、その手が伸び、片切スイッチを触り、オフからオンに切り替えると、パッ、と箱洗い全体を照らす証明が点いていったのだった。
だが、その証明の下に置かれてあったのは、商品の入ったパン箱だったものだ。
あの商品課の仕分け作業した後のままである。いわゆる放置プレイである。
これには、朝、働き出た2人とも、大きくその肩を落とす。
『あれが……昨日から、商品課の人達が、あそこで仕分け作業をしたままの状態で、置きっぱなしの状態なんですよ。いつも……』
『……』
(いつもか……仕分け作業後の放置プレイだな……)
ヨーシキワーカ(俺)は、そう睨んだものだ。
それは、箱洗い作業員に取っては、迷惑行為に他ならなかったからだ……。
『でだからか、いつも自分のあの人の2人で、ここに朝働きにきたばかりなのに、
いつも、あの中に入っているパン箱を、あそこから廊下に、先ず出さないといけないんですよォ!?
そうしないと作業になりませんから……』
『……』
(まぁ、だろうなぁ……俺もそうするだろうし……。
商品の入った箱が、何に入ったままだと、何かの拍子で崩れては、その商品を、そもそも出荷できないからな……
月見エビバーガーオーロラソース社の信用問題の沽券にも差し障ってきそうだし……)
そこには、しみじみ、と思うヨーシキワーカ(俺)がいたんだ。
『でも、その後もなぜか、向こうの方からも、文句(クレーム)を言ってきて。
何で勝手に動かしたのか!? ――って!?
こっちはこっちの順番通りにやっている、出荷出し番号があるんだぞって!?
お前等のせいで、遅れ兼ねないって、向こうの方から文句(いちゃもん)をつけてきて……。
……でも、自分もあの人も、そんな事はちっともわかんないし、そもそもやって見た事もないんですから……。
一として、それを教わった事も、そもないんだし……』
それは、苦情処理(クレーム)だった。商品課から箱洗いに対する。
だが、それは、箱洗いにとっても同じである。
それを聞いたヨーシキワーカ(俺)は。
『……』
(まぁ、だろうなぁ……。俺だって、できそうにないし……。
精々聞いた事があるのは、
黄色いプレートとピンクプレートの主に2つがあって、黄色が主に多くて、ピンクが少ない……。
朝だしと夜出しの2種類があるからなぁ……。
ピンクは緊急発注の意味合いも兼ねてるが……。
朝だしは、昼に運転手さんが運んでは、スーパーやコンビニなどに卸して、一時的に倉庫預かりになるんだけど……。
店頭に並ぶのは、その後の話。
夜出しは、長距離運送の意味合いも兼ねていて、どこか遠くの地方にまで、運んでは、そこで卸しているんだ。
まぁ、俺がそれを聞いても、ピーンとこないが……。
商品課の社員じゃないし……。
ここでは、自分達、最底辺も最底辺だからなぁ……
……だから、精々、その対応策に取れるのは、廊下の奥の方に、2種類に分けて置くしか、手がないんだよな……。
日にちと時間、出荷場所を明記して、その距離が短いか長いかの判断材料程度しか……)
頭の中に過ったのは、昔、商品課にいた恐いおじさんとのやり取りだった。
――お前なんて要らん!! 何勝手に動かしてとや!!
――何や文句あったとやお前!! 横から余計な口を挟むな!! じゃあお前が責任を持って、1人でやってできっとや!!
(……あぁ、これは無理だ……ダメだ……。こいつ等に、やらせない方がいい。無視だ無視……余計な火種になるわ……)
ヨーシキワーカ(俺)は、そうした危険性が脳裏に過ぎったから、商品課の仕事には、手出し無用で、口を出さないことにしたんだ。
おそらく、それが正解だろう。
わかりやすい作りなんて、そもそも作ってもいないからだ。

――次に後輩君は、周りのパンラインの方々の苦情を言ってきたものだった。
『――だから、いつも大変で、その後すぐに、まだできないのかって苦情の声が挙がってきて。
あそこの菓子パンラインの人やドーナツラインの方が、きては、その対応に当たっているんです。いつも自分とその人が』
『ハァ……』
(で、俺にどうしろと!?)
『何とかなりませんかね?
あの後すぐに、あそこにある機械を動かして、そのまま、あの下の方に降りてから、
いつも、自分とあの人の2人で、パン箱を上げては、その機械の方に流しているんですよ。
で、自分達2人が、その下にいる時でも、また、その文句を言ってきては、まだできないのかっていちゃもんを付けてくるんですよ!!
あの……できれば、ヨーシキワーカさんも朝の方にシフトできませんか?
自分とあの人とキーシストマも時にはやってくれますが……。
あの人、持っていくだけで、全然使い物になりませんし……』
『まぁ、だろうなぁ……』
『あの、ヨーシキワーカさん、もう少し早く出てこられませんか?
ヨーシキワーカさんだけでも加われれば、戦力としても充実しそうだし……』
『う~ん……多分、無理だろうなぁ……』
『えっそうなんですか……!?』
『あぁ、多分無理そう……』
(お前は気づいてないだろうが……。昼3時から夜7時まで、俺1人の時もあるんだぞ!? その点の事を顧みていないだろ……!?
朝に充実すれば、それは朝は確実に回る。けど、夜はそうはいかず、そのしっぺ返しを食らうのは、俺1人になるんだけど……!?
それだけは、いただけない……メチャ辛いし……)
それが、仕事における取り組み方であり、それをやった場合、どうなるかを想定しての物言いだったんだ。
それが動機だ。


☆彡
――過去から現在に返り、サファイアリーさんは、こう告げる。
「――だから、いつも朝方の人は、大変だったそうよ!?
その2人は、朝6時ぐらいにそこに働きに出てくるんだけど、
1つは、箱洗いの中に置いてある、商品の入った箱を、廊下などに移動しないといけない。
もう1つは、商品課の出荷出しの時間帯の兼ね合いもあって、
何で勝手に移動したのかって話になって、廊下の奥に置かれた商品の入った番号が、キチンと整列されていなかった。
それは、出荷出しの番号札のやり取りも知らなかったせいよ。
だから、商品課側も、遅れて時間帯に追われていた。
さらにもう1つは、各ラインからの苦情の処理(クレーム)が入っては、まだできないのか!? って話になって、その時間に追われていたそうよ!?」

――これを見て、アンドロメダ王女様を推しても。
「――まさかの三重苦か……ッ!! 良くあるあるじゃな! ハハハハハッ、それでその対応策は、どうするのじゃ!?」
これを見兼ねて、スバル君は。
「あのサファイアリーさん!」
「んっ!? 何かしらスバル君!?」
「王女様が、まさかの三重苦で、その今後の対応策は、どうすればいいのかって!?」
「ああ、そんな事! 簡単よぉ! そんな事は!
そもそも箱洗いに置き出してから、変な事になったんだから、『置かなきゃいい』のよ!
向こうの商品課の人達に取っては、左手側に箱洗いがあるのならば、右手側に商品課側の預かりのものを作ればいいのよ!
左手側の廊下は、箱洗いのスペースです!
ただし、右手側の廊下は、商品課側のスペースなので、こちら側に入ってこないでくださいってね!
であれば、夜7時過ぎから、朝6時過ぎまで、余計な事は起きないだろうから、ある程度は、スムーズに作業が行えるはずよ!
……こうした取り組み方をする事によって、
夜7時から、箱洗いの中には、いくらかは箱が占有している状態だから、
翌日の朝6時ぐらいから、朝に働く人たちが出てきて、真っ先に仕事が行える状況が整っているから、
各パンラインで働く人たちの、苦情処理(クレーム)も目に見えて、激減しているはずよぉ!」
これには、スバル君を推しても。
「あっ……そっか……。元通りに戻すんだこれ……!?」
で、ミノルさんを推しても。
「なるほどなぁ……」
といたく考えたものだった。
続いて、サファイアリーさんはこう語る。
「そして、そんな中で、そんな事を続けていれば、いったいどうなるかというと……。
深夜、洗う分の箱がなくなり、様々なラインで弊害を及ぼす形になっていったわけよ!?
一番、影響が大きかったのは、そうねぇ、菓子パンラインだったという話よ――」


★彡
【(続)人が入ってきては、辞めていく、まるで悪循環】
【これ邪魔だから、ついでに持っていって】
【菓子パンライン、廊下の前に置かれてある塞き止め石】
――それは、菓子パンラインの女性従業員からの申し出だった。
『――これ、邪魔だからついでに持っていって』
『……ムッ』
その女から渡されたのは、使われた後の箱だった。
一応、ここ菓子パンラインで使われるのは、薄箱であり、今渡されたのは厚箱だった。
これには、俺を推しても。
『何で持っていく必要があるんだ!?』
『ハァ~……これ、前にも言ったと思うけど、邪魔!』
『……』
グイッ、グイッ
受け取れ、受け取らない、とばかりに両者は、真っ向から対立し合う。
『……』
『……』
睨みを利かせる両者。どちらも譲る気はない。
やがて、疲れた彼女は。
『ハァ~……。これは、夜間に働く人がね、あそこに置いてあった洗い済みの箱を持ってきたせいよ!
だから今は使わなくなったのよ! 黙って持っていけって、言ってんのよこっちは!!』
『……』
(夜間の従業員か……)
彼女は、両手で押してくるのに対して。
俺は、利き手一本で抑えていた。
『ここもいっぱいになってきたから、もう必要もないわ! だから持っていって』
『……チィッ!!』
俺は、渋々、その箱を受け取る。だが……。
『あっそうそう、これもね!』
(ゲッ!? 8つもあるのかよ!?)
『箱洗い(あそこ)から菓子パン(ここ)まで往復してくるんだから、その両手で、それぐらいの事はできるでしょ!? あんたなら!!』
『……ッッ』
(マジかよ……)
(こっちはあんたの事を知ってんのよ、その気になれば、他の人達がせいぜい3つか4つぐらいだけど、20ぐらいはできるってね!)
ガックシ……
そこには首を折るヨーシキワーカの姿があったのだった……。
敗者、ヨーシキワーカ。
勝者、菓子パンラインの女性従業員。胸が大きくて、顔立ちが可愛くて、俺好みの娘だったものだ。
だから、強くは言い出せなかったのだ。女に弱いなぁ俺、トホホホ……。

――だったかに見えたが……。
『………………』
その足取りが重く、致し方なく、その箱も運搬するヨーシキワーカ。
その時、眼に入ったのは、
(――ハァ……またか……。何で洗い終わった薄箱を置くところに、商品の入ったパン箱も入れて、場所を占有しているんだよ!?
だから、保管場所(スペース)も足りなくなって、薄箱も足りないんだろ!?
――しかも……)
――次に、俺の目についたのは、菓子パンラインの内側ドアの付近に並べられた、商品の入ったパン箱だった。
場所を、不都合にも占有している。
(ここに、昔は置いていなかっただろ……!? あの女……。
自分が着てから、あまり動きたくないから、場所を占有しているだけじゃないのか!?』
ペチャクチャ
とその頃、その女は、別の女と談笑していた。
完全に意識は、会話に向けられていて、そうした時間を取るために、誰かが損をしているのだ。
『ハァ……毎度毎度……。よく飽きないな……』
(しかも、前にドアが箱に引っかかって壊れたから、工務の方を呼んだんだろうが!? 全然学んでないなこいつ等……)
フゥ……
と嘆息してしまいがちになるヨーシキワーカ。
それは、毎年の事だった。もう呆れかえるしかない……。
ヨーシキワーカ(俺)は、その菓子パンラインのドア付近にあるキックボタンを蹴り、その扉が開閉していく。

――目の前にあったのは、横一列に並べられた商品の入ったパン箱だった。
(――かれこれ、2時間から6時間以上は、ここに放置なんだよな……あの女。平均して、4時間ぐらい放置か)
ハァ……
と溜息もつきたくなる。
(これ、移動しないとな……。箱なんて通れないぞ……!?)
菓子パンラインの廊下の前には、幾多もの商品の入ったパン箱が並べられて、人が1人通り抜けるのがやっとだった。
俺は、自分勝手な判断で、よくこれを移動して、スペースを確保していたものだ。
その方が都合が良くて、箱洗いから菓子パンラインへ、箱を運搬できるからだ。

――その時だった、パンケーキラインの人から声かけられてきたのは。
『あっコラコラ! 何そこまではみ出しているの!?』
『ハァ……こうでもしていないと、ここを通れないんですよ』
『あっそうなの……!?』
『うん、人が1人通るのがやっとで……だから、ここを動かして』
『フ~ン……。あっ! そう言えば……。前にあなたの所に入ってきた子も、よくそこで、愚痴っていたわ……』
『んっ?』
『ここに『箱が置いてあって通れない』って! 無理に通ろうとしても、そこでよく躓いて、せっかく洗ったばかりの箱を、そこで押し倒していたわ』
『……』
(オイオイ、そんな報告、そいつから直接聞いてねぇぞ。いや、それとなく言っていたか……!?
あそこの菓子パンラインの前に箱が置いてあって通れないから、邪魔だ持っていけって言われて、
あの長い廊下の部屋にあるところに、一応置いてきたって……。……あれは、そーゆう事か……!?)
ヨーシキワーカ(俺)は、遅まきながら、そう理解したのだった。
そして、こう思う。
(これじゃあ、まるでここは、川の流れを塞ぐための、塞き止め石だな……。
俺が帰った後、当然、箱なんて足りないだろうから、あそこから厚箱を持ってきて、それは当たり前だな……)


☆彡
――過去から現在に返り、サファイアリーさんはこう語る。
「――当然、菓子パンラインの人からの押し付け合いは、ヨーシキワーカさんだけじゃなくて、箱洗い全員が対象だったものよ。
ものの行き来で、必ず帰り道で、手ぶらになるから、ついでにそれも持っていってね……って感じでね。
これを、見ず知らずの新入社員の人に当たった日には、やってられるか、って感じになり、
続々と辞めていった形になるのよ!?
それが、なぜか、人が辞めていく伝染病の1つだったわけよ!」
これには、ミノルさんも、アヤネさんも。
「それもかぁ」
「なるほどねぇ」
と納得してくれたわ。
あたしはこう続ける。
「しかも、菓子パンラインの廊下前に、商品の入った箱を8つほど陳列していて、
かれこれ、2時間から6時間ほど置いていたらしくて、
平均値を取れば、4時間ほど、ただそこにぼけ~っと置き去りにしていたんだって。
いわゆる、川の流れを塞き止めるような、塞き止め石の役割を果たしちゃってね。
当然、ヨーシキワーカさんやキーシストマ先輩が上がった後じゃ、だ~れもいないから、
また、深夜の時間帯になって、長い廊下の右手側にある部屋の中から、薄箱じゃなく、厚箱を持っていくから、
連続して、悪循環の様相を繰り返していったそうよ」
これには、アユミちゃんも、ミノルさんも。
「塞き止め石?」
「オイオイ、まさか……菓子パンラインの廊下のドアの前に、それを置いてたんじゃないよな!?」
それに対して、サファイアリーさんは、こう切り返してきて。
「うん、置いてたわよ! 4時間ぐらいね」
「えっ、マジ?」
「大真面目な話よ! で、それに気づいた事には、月見エビバーガーオーロラソース社は、周りから、大赤っ恥だったものそうよ!」
「ハハハハハ、何だそれ、笑えるー!?」
「これが、案外実際、起こった出来事なのよ~!」


★彡
【人が入ってきては、辞めていく、まるで悪循環】
――箱洗いの屋外に立った時、見渡すは、既に卸された後だった。
『……もう、既視感すら覚えるな……』
その時、不意に思ったのは、
『……あれ? そう言えば、新人社員の人はどうなったんだ……?』
その日は欠勤だった、翌日も、その翌々日も。そして――
『――何だ、やっぱり、もう辞めたのか……。辛いなぁホント……』
その日も、いつもより長く働いてから、上がっていったのだった。
その背中は、既に疲れていた……。
肉体的にも、そして精神的にも。
『人にものを教えるって、ハァ……なんか難しいか……』
ヨーシキワーカ(俺)が、教えた後輩たちは、ほとんど逃げていったんだ。
俺も、もうどこまでものを教えていたのか、その全容を何だか把握し切れていなかったんだ……正直、もう疲れたから……。


TO BE CONTIUD……。

しおり