封印解除
戦いが終わるとバルボアはガージスを見て悲しい顔をした
城の最上階で見ていたイエズラは心のなかで呟いた
(ガージス)
イエズラは魔族に似合わない悲しい気持ちを感じながら目を閉じる
イエズラはネルモアは心のなかではガージスの事を知らないうちに愛していた
しかしその思いは永遠に届かない
サンジェルマンは内心憎々しく思いながら笑顔になりながら手をパチパチと叩いて言う
(勝者、ローレンスバルボア)
カオル、ククト、シュタイナーは安堵しながら闘技場からワープしてきたバルボアを見て暖かく迎えた
カオルは駆け寄ると抱きついて泣きながら言う
(お帰り、お帰りなさい、バルボア)
バルボアは頭をかきながら言った
(ああっカオル、悪いな心配かけた、ただいま)
そう言いながらカオルの長い髪を優しく撫でた
(さてと)とサンジェルマンは言う
(ついに私の出番が来たと言いたいところだが、もはや戦う力などあるまい、シュタイナーよ)
シュタイナーは膝おおっていたが立ち上がり言う
(その心配は無用と言うものだな、サンジエルマンよ、決着をつけよう)
と真剣な眼差しで言った
カオルたちもサンジエルマンを見た
サンジエルマンは言う
(フム、しかしそろそろ時間だな、やはりその剣にかけたものは長くは持たなかったか)
するとその場にいた全員の心のなかに声が聞こえた
(バカめ、こんなもので我を封ぜるとでも本気で思ったか、貴様、コロス、コロス、コロス)
その声は魔剣ブラッドソードであった
カオルが手にもつブラッドソードから振動が伝わるとバリンと言う音と共に封印が破られ剣についた紋章も消滅した