恨みの気持ち
かずみは言う
(もうすぐ敵の結界に入るね、準備は出来てる)
かずみが優しくそう言うとカオルは目をギラギラさせながら答えた
(ああ、誰であろうとたた切るってやるよ、アンタこそ、覚悟はできたの)
カオルはポケットからタバコとライターを取り出して吸った
かずみは言う
(タバコさ、あんまり吸うと体に悪いよ)
カオルは大きく吸いながら答えた
(余計なお世話だよ、アンタに迷惑かけてないじゃん、これだから喫煙者は
アンタさ、タバコ吸ったことないでしょう、旨いんだよ、これ、嫌ならどっか行ってくれる、一人になりたいんだ)
かずみは湖を見ながら言った
(悪い、別に怒らせる気じゃあないんだ、ただ)
カオルはかずみを睨み付けながら言った
(ただ、ただ何)
かずみは下を向いて言う
(カオルさん、君は変わったね、前はそんなんじゃあなかったな、あの人が死んでからそうなった、でも、俺は)
カオルは激怒しながら言った
(私の前でトシキの事はもう二度と言わないで、アンタには全く関係ないからさ、何しに来たの、キモいんだけど)
と剣をかずみに向けて言った
殺気を放っていた
かずみは言う
(俺はカオルが好きだ、この間、話したけど、俺じゃあダメなのかな)
カオルは空を見上げながら悲しい顔をしながら言う
(ああ、この間聞いたよ、アンタの気持ちは、だけど残念だけどその気持ちには答えられない
私はあの人以外必要ないからさ、悪いけど)
かずみはつらい顔をしながら(そうか、わかった)と言って立ち去ろうとした
それを見つめながらカオルは言う
(ごめんね、アンタをキズつけるきなんかないけど、やっぱりダメなんだ、私には)
かずみは背を向けたまま、手をふって立ち去った結界に近づくと電撃がアメノトリフネを直撃した
アメノトリフネは電撃の直撃を受けながらビクともしないで進む
進んでいくとは恐ろしい殺気を全員が感じた
船内の中にいたシュタイナー、バルボア、ククトはその異常な殺気を感じて言っていた
バルボア
(凄まじい殺気だな、こりゃあシャレにならんぜ)
シュタイナー
(どうやらこの奥に化け物がいるようだな、まともに戦ったら全滅させられるな、神を召喚させねばなるまい)
ククト
(最悪のヤツがいるようだ、しかしここまで来たらひきかえせん、戦闘の準備をいたそう、カオルとかずみはどうしたら、あのものたち、デッキにいるのか、では、我々もまいるとするか)
そういって船員デッキに向かった
かずみのそばから離れたかずみもこの異常な力を感じて冷や汗をかきながら止まる
かずみを守護している大天使サリエルは言う
(凄まじい力よの、かずみ、我を呼ぶがよい、カオルとお前の事は複雑だが、今は目の前の事に集中しなければな、もう一度デッキに戻るしかあるまい)
と言った
かずみは(わかった)と言うとデッキに行く
全員がデッキに集合した
嵐の中、稲妻が湖に落ちていた