アメノトリフネ
湖にアメノトリフネが召喚されるとみんなの心の中から声が聴こえた
(魔界女王よ、我は来たりた、要件を述べよ)
カオルは怖いと思いながら言う
(偉大なるアメノトリフネよ、私たちは呪いの人形を倒すためにこの湖の中にある古城に行かなければならないの
私たちに力を貸して
古城まで連れていってほしいの)
カオルがそう言うとアメノトリフネは
よかろう、乗るがよい)
と言ってカオルたちを空中にあげると船内にのせた
シタイナーは言う
(アメノトリフネよ、目的地はこの湖の真ん中にある異界の城だ、行けるだろうか)
アメノトリフネは言う
(案ずることはない、シュタイナーよ、
我の力を使えばこれしきの結界など破壊してくれようぞ、では、参るか)
そう言うとアメノトリフネは湖の中央を目指して移動した
巨大な湖を見ながらカオルは思った
(こんな所をトシキと一緒にこられたらな、きっと、素敵だろうな)
しかし、トシキはもう、この世にはいなかった
彼はイエズラに殺されてしまっていたのだ
カオルは復讐心を募らせながら右手を天にかざして言う
(大いなる闇の剣よ、きたれ)
カオルがそう唱えると右手から黒いオーラが出現した
ひとふりの黒い剣が姿を表した
この剣の名前をブラッドソードと言う
敵対者たちの魂を吸い尽くす魔剣であった
聖剣、エクスカリバーとは対極な存在であるといえた
魔剣ブラッドソードは言う
(やっと私を召喚するきになったか、魔界女王よ)
カオルの魂を吸いながら絶大な力を発揮する魔剣は楽しそうに言う
カオルは少し顔をこわばらせながら言った
(ああ、あんたの力が必要になったからね、ブラッドソード、あんたさ、あの呪いの人形の女の魂をすいつくしな、必ずね、そのためなら私の命をアンタにあげるよ)
カオルはあの時の恨みを思い出しながら言った
ブラッドソードは笑いながら言う
(よかろう、我力、とくと使って見せよ、我は汝に力を与えようぞ)
と言った
その姿を見ていたカオルの事を大好きなかずみは心配しながらカオルに近づいた