戦いの後に
大天使サリエルと魔竜王リバイアサンの戦いはからくも大天使サリエルに軍配があがった
魔竜王リバイアサンは全身が石になり崩れ落ちていく中で高笑いをしながら言う
(見事だ、大天使サリエルよ、まさか我が倒されようとはな、なに恥じぬ者よ、いい勝負であった、しかしサリエルよ、覚えておくがよい、最後に笑うのは我らだ、一時の喜びに酔いしれるがよいわ)
といった
サリエルも笑いながらそれに答えた
(ふんっ、いい勝負か、リバイアサンよ、しかしあのまま戦っておったら私の負けよ、古き友の犠牲なくして汝に勝つことは不可能だった)
リバイアサンは言う
(なにをほざくかサリエルよ、しょせん勝ちは勝ちだ、さすがは戦いの大天使よな、なに恥じぬわ、サリエルサラバだ)
最後の会話はなんとも清々しいものであった
大天使サリエルは崩れ落ちる魔竜王リバイアサンをみながらなぜかとても悲しい気持ちになった
サリエルは一瞬、この世界のすべてが悲しく見えた
失ったレリスリーの事を思いながら悲しみがこだました
しかし戦いの大天使はそれほど脆くはなかった
気持ちを入れ替えるとこの勝利を伝えるべく魔界女王たちのもとへ瞬間移動した
その頃、アメノトリフネは稲妻と嵐が吹きすさぶ中をゆうゆうと進んでいた
アメノトリフネが引いた結界のおかげで稲妻と嵐の影響はカオルたちにはなかった
カオルたちはアメノトリフネのデッキに集まっていた
大天使サリエルの声がカオルたちの心の中に響いた
(魔界女王よ、なんとか魔竜王リバイアサンは倒したぞ)
全員驚きながらシュタイナーが言う
(さすがは大天使サリエルだな
まさかあの存在を倒せるとは信じられんがそうなのだろう)
バルボア
(さすがは死神大天使だぜ、死神だけに)
ククトは沈黙をしながら何かを考えていた
カオルは言う
(さすがは大天使様だね、サリエル
これでこちらの戦力がアップしたね)
大天使サリエルは困りながら言った
(いや、カオルよ、私の役目はここまでのようだ
先の戦いで力を使いすぎた
いったんヘブンに戻って力を回復させねばな)
カオルは絶望的な悲鳴をあげた
ククトは言う
(カオルよ、しかたあるまい、ここまで戦っていたたいたことのほうが奇跡よ、戦力は低下したかもしれんがな)
カオルは苦しく寂しそうな顔をしながら(そーだよね、ありがとうございます大天使サリエル様)と言って頭を下げた