317章 テオスの死
一日目の仕事を終えたあと、ソラの元を訪ねた。
「ソラさん、こんばんは」
「アカネさん、魔物退治はどうですか?」
「とっても順調ですね」
ソラはコンピュータを立ち上げる。
「魔物の数をチェックします」
ソラは魔物の数に、目をきょとんとさせていた。
「酸素村の魔物はほぼ全滅していますね。あと1~2日もすれば、仕事を終えられるのではないでしょうか」
2~3日で仕事を終えられる。アカネはそれを聞いて、活気づくこととなった。
「アカネさん、すごいですね。1年以上はかかると思っていました」
レベル9999になっていなければ、長期戦になっていたと思われる。レベルアップの恩恵は、あまりにも大きすぎる。
「テオスさんは元気ですか?」
ソラは涙を一滴、また一滴流した。この行動だけで、どうなったのかを察知した。
「テオス様は、あの世に旅立ちました。急死だったために、対応できませんでした」
アカネの魔法では、死者復活はできない。万能に見える魔法は、大きな欠陥を持っている。
「テオス様がいなくなったので、部下の心をつなぎとめられるのか不安です」
ソラは能力を持っている者の、18歳とかなり若い。一〇倍、一〇〇倍、一〇〇〇倍の年を取っている部下を指揮するのはきつい。
「ソラさん、困ったときは力になります」
「アカネさん・・・・・・」
「テオスさんの代わりにはなれないかもしれないけど、ソラさんをサポートしていきます。今後もよろしくお願いします」
「アカネさん、ありがとうございます。これからもよろしくお願いします」
「魔物退治があるので、失礼させていただきます」
アカネは一礼すると、魔物退治に戻った。