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37 デココと勇者の加護の新事実

 婚約記念パーティーを終え、訓練を再開し始め。魔族の核の研究もし始めた頃。

「ごめんなさい、ロベルさん。再び魔法を教えてください、私が間違ってましたから。」

 デココが会いに来たと思ったら、この状況です。非常にめんどくさいです。

「ロベルと私の訓練の邪魔をしないでください、デココさん。」

 そして、この邪険な雰囲気をどうにかしてください。あー。友達を多く作っておくべきだったな。前世が隠キャだった奴にできるわけないけど。

「ロベルが直接教えるわけないでしょ!あっちで訓練してなさい!」

「分かりました。」

「ピリポ、そこまで強く言う必要はないんじゃない?」

「ボソ(ロベルに余計な虫達はついてほしくないから)」

「えっ?」

「何でもないわ。ええ、確かに強く言い過ぎだったかもね。気をつけるわ。」

「そうしてくれると助かるよ。勇者の印象を悪くされても困るからね。」


〜〜〜〜〜


「そういえばピリポ。魔族を倒そうとしたときの魔法がなんか魔力の波?があったんだけど、何でそうなったかわかる?」

「魔力の波ですか?そんなのは気づきませんでした。なので、ちょっと分かりそうにないです。役に立てずに申し訳ないです。」

「いや。そんなことないよ。僕もあのときに魔法に違和感を感じなかったら気づけなかったんだから。」

「違和感ですか?」

「うん。若干だったけどね。魔法が何かを狙っているかのような動きをしてたから。」

 まあ、嘘だけど。元から勇者の力が知りたくて鑑定のスキルを使ってたから知ってただけだし。ホーミングをしてることに気づいても鑑定が遅れて波みたいなのがあったのは気づけなかったと思うから。

「そうだったんですね。」

「で、思ったんだ。あの波は魔族と戦ってるときだけなのか、魔族を倒そうと思ったときに出るのか。」

「どうでしょう。流石に戦ってるときだけなんじゃないでしょうか。」

「じゃあ、確認してみようよ!じゃあ、土魔法で標的を作るから。」

「分かり...え!?何ですか!」

「魔族を倒そうと思ったときなら、魔族を形どった土人形の方がやりやすいかなって思ったから。」

「違いますよ!そんなに魔力のコントロールうまかったでしたっけ?」

「んー。まあ、こんなにはうまくはなかった気はするけど。」

 毎日、コントロールの精度を上げる訓練をしてたから?でも、毎日あまり上がってる感覚はしてなかったけど。

「上がってますー!すごい勢いですよ。普通の人よりすごいペースで上がってます。その事実を実感してください!」

「そうかー。今までが早かったせいでそう感じてたんだな。」

「じゃあ、やっていいですか。」

「ああ、もちろんだよ。」

 鑑定のスキルをちゃんと使って確認しましょうか。

「あー。いけちゃうのか。いけない方がいいはずなのになー。」

「どう言うことですか?」

「勇者の必要性がなくなちゃうもの。」

「再現できちゃうですか。ロベルが凄すぎてよくわからなくなってきましたよ。」

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