『アリータ バトル・エンジェル』 ノヴァの出番がほぼなくて泣く【70点】
【あらすじ】
木城ゆきとによる日本のSF漫画「銃夢(ガンム)」を、同作の映画化を長年にわたり熱望していたジェームズ・キャメロンの脚本・製作により、ハリウッドで実写映画化したアクション大作。
監督は「シン・シティ」のロバート・ロドリゲス。主人公アリータ役は「メイズ・ランナー」シリーズのローサ・サラザールが務め、いずれもオスカー俳優であるクリストフ・ワルツ、ジェニファー・コネリー、マハーシャラ・アリが共演。
数百年後の未来。
スクラップの山の中から奇跡的に脳だけが無傷の状態で発見されたサイボーグの少女アリータは、サイバー医師のイド博士によって新たな体を与えられ、目を覚ます。
しかし彼女は、自分の過去や今いる世界についてなど、一切の記憶が失われていた。
やがてアリータは、自分が300年前に失われたはずの最終兵器として作られたことを知り、そんな兵器としての彼女を破壊するため、次々と凶悪な殺人サイボーグが送り込まれてくる。
アリータは、あどけない少女の外見とは裏腹の驚異的な格闘スキルをもって、迫り来る敵たちを圧倒していくが……。
【因幡さんの映画語り】
漫画が原作な映画。
《漫画の紹介:ブログ記事にて参照》
絵柄からわかるように、ダークな雰囲気で、基本的にシリアス。
萌えなどない世界観が魅力的な作品である。
映画は原作でいうと、ユーゴ編までを扱っている。
モーターボールはあるものの帝王ジャシュガンとの戦闘まではなかった。
ちなみに原作の主人公の少女の名前はガリィ(犬の名前から取った)なのだが、男性的すぎるという理由でアリータに変えられたようだ。
銃夢(アリータの原作)はアニメOVAもあるが、この映画のストーリーとかぶっている部分もある。(相当シリアスな展開なので見る場合は覚悟されたし)
サイバー医師のイドは、空中浮遊都市ザレムから落ちてくるクズ鉄山から、壊れた一体の少女型アンドロイドを拾う。
脳が無事だったため、イドは死んだ娘の機械のボディを与え、名前をアリータとつけた。
体を取り戻したものの、記憶がないアリータは、天空都市ザレムにあこがれるヒューゴにであう。
すぐに意気投合し、仲良くなる2人。
町では、殺人事件が起きていた。
ケガをおったイドが、夜出て行く姿を見たアリータは、彼を追いかけるが・・・。
銃夢といえばバトル展開がおもしろいのだが、映画でも十分見応えのあるものに仕上がっていた。
特にモーターボールはよくできており、これが見られただけでも満足ではないだろうか。
原作を知っている人間からしてみれば、ストーリーは荒削りなのだが、120分でまとめているので許容範囲だった。
惜しむべきは、狂気のマッドサイエンティスト、ディスティ・ノヴァの出番があまりなかったことだ。(原作ではザレムを追放されてクズ鉄町にいるのだが、映画ではザレムのボス的存在になっている)
続編があるとしたら、ぜひあの狂人っぷりを再現してほしい。(笑)
銃夢の漫画を読みたいというのなら、現在は『銃夢 LastOrder』→『銃夢火星戦記』と続いている。
《漫画の紹介:ブログ記事にて参照》
キツいトラウマ展開はあいかわらずなので、読む場合は心の準備をしましょう。