6話 城へ招かれ、異世界転移させられた秘密を知るが、やばい隊に所属してしまった件について
こうして、俺はこの城の兵士となることになった。
ミッション1 俺を召喚した召喚士に会う クリア
俺のパッドに表示された。そして、次のミッションが現れた。
ミッション2 兵士として任務に出る
でも、その前に隊に入れてもらわないと・・。
俺は、ファイア王国の軍隊について説明を受けた。軍隊は1番隊から4番隊まであるらしい。それぞれの隊に隊長と副隊長がいるらしい。そして、4つの隊は、王都を守る城壁をぐるっと取り囲むように配置されているらしい。
4つの隊の隊長はそれぞれ、アスターさん、ロードさん、リリスさん、それともう一人いるらしい。
そのもう一人の隊長は、黒髪に紫色の髪が混ざっていた。ポニーテールの女性だった。
「初めまして、ケイくん。私は、4番隊隊長の、サラサ・ロト・ウルズです。よろしくお願いしますね。」
丁寧な人だなぁ。花の甘い香りがする。
隊長の方達は、男性2人、女性2人なんだ。
アスター隊長が話し出した。
「では、早速だが、ケイ君。君は誰の隊に入りたい?」
いきなり聞かれ、戸惑った。どこに入ればいい・・?正直、まだよくわからない。
「俺は、拳で戦う武術を使うんで・・。それに合ったような隊がいいです・・。」
曖昧な返答をした。
アスター隊長は困っていた。
「正直、戦闘スタイルはどうでもいいんだよなぁ・・・。んじゃ!!僕のところ___」
アスター隊長を遮って、サラサ隊長がいきなり俺の手を握ってきた。
いきなり、女性に手を握られて、焦る。そういうの慣れてないから!!
「ねぇ・・ケイ君!!私の隊にきましょ!!今男性隊員が不足しているんですよ。ほらっ!!」
と、胸を押し当ててきた。俺は顔を真っ赤にして、慌てる。
すると、ロードさんが助け舟を出してくれた。
「こらこら、サラサ、馬鹿なことはやめなよ。君はそういうことをするから男性隊員が抜けてしまうんだよ。現に、君の隊から流れてきた男性隊員は私のところでのびのびやっているよ。」
ロードさんは、男性だが、一人称が私で、しっかりしている人のようだ。サラサさんは少し膨れていた。
「どうしてでしょうねぇ・・。私はこんなに優しくしてあげているのに、男性の方に受け入れてもらえないんです。」
俺もそこは疑問だ。サラサさん綺麗で、いい匂いするし、男性に人気でそうだけど。意外と怖い人なのかな・・?
すると、いきなり背後から抱き着かれた。
「え・・!!あ・・」
振り向くと、リリス隊長がいた。
「君を召喚したのは私だ。私の隊に来なさい。拒否権はないよ。」
か・・顔が近い・・。
「わ・・わかりましたから、離れて下さい・・・」
リリス隊長は離れた。
「ふぅーん・・・。まぁ、これからよろしくね♪」
リリス隊長の微笑みにドキッとする。えっと・・最強の魔法使いなんですよね・・?
「ロード隊長、サラサ隊長。君たち2人は実力的に私の下だ。だから、問題ないね?あとはアスター隊長。君が納得するだけだよ。」
リリス隊長は、2人に確認を取るように言った。
アスター隊長が、陽気な声で返した。
「・・うーわ。すぐそうやって権力を横暴するんだよね。リリス隊長は。おっかねー。」
そういうと、リリス隊長から少し、殺気が漏れた。
俺はその殺気にガチでビビッた。
「アスター隊長?何か不満が?」
リリス隊長は、高圧的で怖い人だと言う印象が俺に植え付けられた。正直、この人の隊に入るの怖え。
だが、アスター隊長は「問題なし」と言ってしまい。俺は、リリス隊長率いる1番隊に所属することになった。
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その後、俺はリリス隊長の部屋に連れていかれた。そこで、軍服や装備などを受け取った。
そして、この世界のことについての説明を受けた。
まず、この世界には魔法が存在していて、俺が召喚されたファイア王国がある大陸のことを「アースガルド」というらしい。言語は、俺にも理解できた。
どうやら、この異世界召喚の能力は、言葉の壁をなくすことができるようだ。
あと、兵士にはそれぞれメイドがつくらしい。俺にもメイドさんが部屋に来て、俺の身の回りのことをやってくれるらしい。正直、緊張した。リリス隊長が、「入れ」と言うと、リリス隊長の部屋に俺のメイドさんが入ってきた。
「はじめまして。今日からあなたのメイドを担当させて頂きます。ソフィアです。よろしくお願いします。」
髪は紺色のボブのお姉さんが入ってきた。高身長で筋肉質な体をしている。表情から厳しそうな人だなと思った。
「よろしくお願いします・・。俺はツルギ・ケイと言います。」
「いえ、あなたのことはもうすでに詳しく聞いておりますので・・。それでは、自己紹介が終わったので私はあなたの部屋で待っております。」
そういうと、ソフィアさんはリリスさんの部屋から出て行ってしまった。
ソフィアさんが出て行くと、リリスさんが言ってきた。
「ケイ君。あの人怒らせるとやばいよ!!メイドさんなのにめっちゃ筋肉ついてて強いから。前に担当だった男性兵士がね。あのメイドのソフィアさんが怖すぎて逃げ出したんだって・・。」
マジかよ・・。やべえ俺なんていつも母さんに怒られてばかりだったから。俺やべえかも・・
「はははは・・・。そっそんなことないですよ。きっと・・・。」
俺は引きつった笑顔で答えた。
「まあ、せいぜい頑張ってよ。」
「ありがとうございます・・。じゃあ俺は自分の部屋に行きますので・・。」
そう言って俺がリリスさんの部屋を出ようとした時だった。
「フフ。拘束魔法、影縛」
リリスさんが俺に向かって魔法を唱えてきた。俺は身動きが取れなくなった。
「・・え?・・あの?」
背後からリリスさんが抱き着いてきた。そして、俺の耳元で囁いた。
「君、こういう事初めてでしょ♡。私の隊に入ったからにはちゃんとそういう勉強も教えてあげるよ。」
な・・なんだこの展開・・。俺には・・刺激が強すぎる・・。
それに・・・胸当たってる・・・。
「ちょ!ちょっと何してるんですか!?」
「ふふ・・・。いいじゃん別に・・・。君の反応かわいいね・・・。もっといじめたくなっちゃう・・・。」
俺は、すごく体が熱くなった。恥ずかしい・・。
「か・・勘弁してください・・。」
俺がそう言うと、リリス隊長は俺の正面に移動し、キスしてきた。俺のファーストキス。まさか異世界で奪われるとは思わなかった・・・。
「んちゅ。チュパ。クチュクチュ・・・」
舌を入れられ、激しく絡み合う音がする。
俺には初めての感覚だ。
リリスさんの唇はとても柔らかくて熱かった。
数分後、やっと離してくれた。俺は力が抜けてどうにかなりそうだった。
「まぁ、今日のところはこれくらいで勘弁してあげるよ。」
リリス隊長は顔を赤くして黒髪のロングヘアーを弄りながらそう言った。俺は逃げるようにリリスさんの部屋を出た。
さ・・さっきの・・なんだったんだ・・?俺には刺激が強すぎた・・・。リリスさんは俺をからかっただけなのかな・・・? それとも本気だったのか・・・。
リリスさんは一体何を考えているのだろうか・・・。
俺にはまだ理解できなかった。