4話 衛兵たちと協力して快楽殺人鬼のお姉さんと戦う
俺は、アイラの家から出て、城下町に向けて走り出す・。もちろんアイラは追いかけてくる。
「はい~!!お仕置きですよぉ!!」
アイラはナイフを投げてきた。
俺はそれを避けるが、その瞬間にアイラの姿を見失った。後ろだ。
アイラの蹴りが俺を襲う。俺はそれをガードするが、そのまま吹き飛ばされた。
「くそ・・・!!!」
だが、俺はヒットアンドアウェイで徐々に城下町に近づいて行った。
互角!!互角にやり合えている!!
「まぁ、逃げるなんて連れないじゃない!!」
そう言って、アイラは俺の頭を掴んで持ち上げた。
「あ・・・が・・・。」
頭が割れそうだ・・・。痛い・・・。
「あら?どうしたのかしら?」
アイラは笑顔で言う。
やべえぞ・・!!体を捻れ!!回転して脱出しろ!!
「少林寺拳法、柔術、受け身」
ブオンッ バゴォン!! 俺は思いっきり投げられた。
「うわあああ!!!」
全身が痺れる・・・。痛みはないけど、体が動かない・・・。
「あら?大丈夫?」
アイラは俺に近づく。俺は、咄嗟に走り出す!!もう少しだ・・!!もう少しで城下町に着く!!
すると、城下町付近で衛兵たち10人くらいが見えた。
「おーい!!頼む!!助けてくれ!!ジョーカーに襲われてる!!!」
俺は必死に叫んだ。衛兵たちは気づいてこっちに走ってくる!!
「あらあら、悪い子ねぇ!!!」
アイラはそう言うと、手に持っていたナイフを投げた。そして、衛兵たちの首を切り裂いた。
「え・・・?」
俺の目の前には、首から大量の血を流して倒れる衛兵たちと、返り血を浴びて微笑むアイラがいた。
2人の衛兵がもうやられた・・!!このクソ女が!!
「やめろ!!少林寺、脚術、連撃」
俺は足技を放つ。
「ふぅん!!」
アイラは俺の足をつかんだ。
「なっ・・・!?」
「うふふ・・・。捕まえましたよぉ!!」
アイラは俺を地面に叩きつけた。だが、まだ諦めねえ、
「少林寺、護身術、捻り!!」
俺は体を回転させて、強引にアイラの掴みから脱出した。
「うおおおお!!少林寺、拳術、連続突き」
ドガガ!! 俺は、連続してアイラを攻撃した。
「ぐっ・・・!!あぁ・・痛い・」
よしっ!!
「今だ!!」
俺はアイラの隙ができたところで、衛兵さんたちに叫ぶ。すると、5人くらい弓を構えていた人たちがアイラに向けて矢を放った。
ブスッ!!! グサァ!!
矢がアイラに刺さった。しかし、傷がたちどころに癒えている。
「うふふははは。ちょっとイライラしてきましたよぉ。魔術、黒炎」
アイラの手から黒い炎が出てきた。
「まずい!!」
衛兵さんたちは急いで離れる。
「この野郎!!」
俺はそう言って殴りかかるが、アイラは腕を掴み、そのまま俺を投げ飛ばした。
「ぐあっ!!」
俺は背中を強く打ち付けた。
そして、アイラが黒炎を一気に放出した。衛兵さんたちは炎に焼かれ、全滅してしまった。俺も、全身が炎に焼けているがパワーアップしている影響で耐久力が上がっているので、辛うじて耐えていた。
やべえ・・・もう意識が・・肺も・・・
その時だった。金髪の俺と同じくらいの年齢の男が突っ込んできた。
「おいおい!!なんだか盛り上がってんじゃねえかぁ!!楽しくなってきたなァ!!」
アイラは、少し驚いていた。
「あら?君はどちら様ですかぁ?」
「うるせえ、黙って戦えよババア!!」
「あら、お口が悪いようですねぇ。年上との口の利き方教えてあげましょうか。」
アイラは微笑んでいた。恐ろしい・・。
「ケッ!!笑わせるな!!雷術、雷撃!!」
バリリリィィィン!! 凄まじい音が鳴り響く。
「うおっ!!」
ビリビリするぜ・・・。俺にも少し当たってるぞ!!
「ぐっ・・!!」
アイラは雷撃をくらい、少し悶えた。これはチャンスだ!!
俺は立ち上がり、アイラに攻撃をかます。
「少林寺、奥義、双龍乱舞!!」
ズガガガガガガッ!!!! 俺の連続攻撃が炸裂した。
アイラが遠くに弾け飛んだ。
「オイ!!邪魔すんじゃねえ!!俺の獲物だ!!」
「何言ってんすか。あいつはやばいんだって。協力しなきゃ勝てないっすよ!!」
俺がそう言ったのに、金髪の男は無視して、アイラの方へ突っ込んでいった。「くそっ!!なんなんだよ!!」
俺は悪態をつく。
すると、アイラが起き上がった。
「ふぅー。危なかったわぁ。」
アイラは余裕そうな表情をしている。あれだけの攻撃を受けて無傷なのか!?
「金髪君。君の名前はなんて言うんですか?」
「フン。俺は、雷使いの魔術師、雷帝、ライト・アル・ゼイン様だ!!」
「ふぅん。いい名前ですねぇ。私は、アイラ。連続殺人鬼、ジョーカーよ。」
「その名前気に入ってるのかよ。まあいい。てめえはここで殺す!!」
ライトは、また電撃を纏いながら、アイラに突っ込んでいった。「雷術、雷球!!」
ライトがそう唱えると、手から雷でできた球体が出てきた。
「オラァ!!」
ライトはその球体をアイラに投げつけた。
ドォン!!という爆発音と共に煙が立ち込める。
しかし、煙の中からアイラが飛び出してきて、ライトに抱き着いた。その勢いで、地面に叩きつけ、馬乗りなった。
「ウフフ・・。さあ、楽しみましょう!!」
「ッチ!!くそっ!!」
アイラはナイフを振り上げる。それをライトに振り下ろす前に、俺が間に合った。
「少林寺、脚術、旋風脚!!」
ズドンッ!! 俺の蹴りがアイラの腹部に当たる。アイラはそのまま吹っ飛び、壁に激突した。
「おい!大丈夫か!」
俺はライトに言った。
「ッチ・・!!助けてもらったなんて思ってねえぞ!!でも、ありがとな!!」
ライトは悔しそうな顔をしていた。
アイラは立ち上がった。少しふらついていたが、それ以上に恐ろしい風格と殺気を纏っていた。
「あぁ、おしかったですねぇ・・もう少しで若いライト君の目をナイフで突き刺して、そのまま脳まで突き刺して、殺した後・・。ケイちゃんにお仕置きできたのに・・。」
ゾクゾク・・。背筋が凍り、鳥肌が立つ。
「こ、この異常者が・・!!」
「やれるもんならやってみろ!!」
ライトもアイラにそう言い放った。
アイラは微笑んだままゆっくり歩き近づいてくる。ゆっくり歩いているのに隙が無い・・。
ダメだ・・。仕掛けたらそこを捕まれる・・うかつに手出しできねえ・・。