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261章 テオスの特殊な体

「テオスさん、今日は泊っていきませんか?」

「アカネさんの家に泊まってもいいですか?」

「はい。私の家に泊まっていいですよ」

 テオスはすぐさま、布団に横たわった。

「睡眠を貯蓄するために、すぐに眠ろうと思います」

「睡眠を貯蓄できるんですか?」

「はい。10時間の睡眠を取れば、100日間は眠らずにすみます」

 睡眠を体内で貯蓄するのは、人間に備わってほしい能力の一つ。これを持っているだけで、生活は格段に楽になる。

「睡眠については、300日分まで貯蓄できます」

 一度睡眠を取ったら、300日は眠らなくてもいい。とっておきのスキルといえる。

「水分、食べ物についても、300日間の貯蓄が可能です。貯蓄機能を利用して、普段の活動につなげています」

 300日間も食料を体内で貯蓄機能できれば、毎日のようにご飯を食べずに済む。この能力を持っているだけで、生活はずっと楽になる。

「空気に関しても、1時間分を体内で貯めておくことができます。空気のないところにいるときは貯蓄した空気を利用しています」

 空気を必要としないのではなく、貯蓄したものを使っていたのか。空気のないところで、生きられるのかなと思っていた。

「アカネさんからすれば、ちっぽけな能力です。ご飯いらず、空気いらず、睡眠いらずには勝てません」

 1つですらありえないスキルを、山のように所持している。見た目は人間であるものの、中身はスーパーサイヤ人クラスだ。

「魔法、除霊能力もありません。体はタフだとしても、中身はちっぽけです」

 タフな体というのは、いろいろな場面で役立てることができる。現実世界で所持していたら、過労死していなかったかもしれない。

「アカネさんは真のナンバーワンです。誰が勝負を挑んでも、絶対に勝つことはできません」

 テオス深い眠りについた。アカネはその様子を確認すると、自分のご飯の準備をする。

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