231章 回復魔法
2人がシャワーを浴びている間に、おにぎりを作る。2人は昼から何も食べていないので、おなかがすいていると思われる。
「セカンド牛+++++」も調理する。最高級の食材を食べることで、睡眠不足とおさらばできるといいな。
肉が焼かれている間に、「桃+++++」を準備する。果物を食べることで、ビタミンなどを摂取してもらいたい。
ココア、シオリの了承を得られるなら、睡眠魔法をかけてもいい。睡眠魔法をかけることで、
決まった時間に眠ることができる。
ココア、シオリがお風呂場から出てきた。
「アカネさん、すっきりしました」
シオリは深々と頭を下げる。
「お風呂の中でうとうとしてしまって、迷惑をおかけしました」
「浴室で心肺停止になっても、回復魔法で治療できるから、不安視はしていないよ」
心肺停止したとしても、回復魔法を使用すれば、10秒とたたないうちに元気になる。
「心肺停止の状態から、治療できるんですか?」
「生命さえ維持されていれば、どんな病気も治療できるよ。能力を使用して、治療な困難をたくさん治療実績がある」
腕を再生、失明回復、聴力回復、出血多量から回復といった実績がある。人間の病気であるなら、問題なく治療できる。
知的障碍、広汎性発達障碍、ADHDといった、障碍も治療できる。アカネの魔法を使用すれば、脳の病気で悩む人はいなくなる。
広汎性発達障碍、ADHDの治療は、デメリットもある。一般的な能力になることで、先天性の才能を失うことになりかねない。弱肉強食の世界においては、特殊なスキルを持っていたほうがいい。多と同じ能力では、大金につなげるのは難しい。現実世界で生きていたとき、そのことをはっきりと感じる場面は少なくなかった。
「アカネさんの魔法がなかったら、コハルさんはどうなっていたんですか?」
「99.9999999パーセントの確率で、命を落としていたよ」
100パーセントにしなかったのは、断定することはできないから。ほんのわずかであるものの、奇跡的な回復を見せていたかもしれない。人間の回復力は信じられないパワーを見せることもある。
アカネは回復魔法の効果を付け加える。
「腕を再生、失明した目を回復することもできるよ」
「すごいですね・・・・・・」
すごいの中には、驚きが大いに含まれていた。
ココアの腹の虫が鳴った。
「おなかが・・・・・・・」
顔を赤らめている女性に、優しく語り掛ける。
「テーブルにおにぎり、肉、桃を用意してあるよ」
「ありがとうございます」
アカネはシオリに声をかける。
「シオリさんもよかったら・・・・・・」
シオリはおなかを抑える。
「ありがとうございます」
ココア、シオリはおなかがすいているのか、テーブルのほうに駆け寄っていく。睡眠不足で悩んでいた女性が、一時的に覚醒されたかのように映った。