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182章 第2回くじ引き大会

 第2回のくじ引き大会が、開催されようとしていた。

「アカネさん、一緒に仕事ができて光栄です」

「ミライさん、お願いします」

 ミライと仕事をするのは、初めてである。そのこともあって、大いにワクワクしていた。

「今回は豪華なくじであると訊きました」

「うん。金額と確率が大幅アップだよ」

 付与金を大量におさめたことで、くじはグレードアップした。くじを引く人にとっては、非常にメリットが大きくなっている。

 くじのあたりは「特等」、「1等」、「2等」、「3等」、「ハズレ」となっている。5種類のくじが、ランダムに入れられている。

「特等」の商品は「セカンド牛+++++」、1000グラムである。特等をゲットできれば、最高級の肉をたくさん食べられる。

「特等」の本数は5本である。高級肉ということもあって、本数は少なめとなっている。

 高級肉は生物なので、腐ってしまうリスクがある。保存魔法をかけることによって、肉の状態をキープしている。

「1等」は1000万ゴールド。こちらは前回から倍増となった。

「1等」のあたりは100個である。前回比で10倍となっている。

「2等」は100万ゴールド。前回よりも、金額は格段に増えている。

「2等」のあたり本数は、5000本である。20人に1人くらいの割合で、100万ゴールドを入手で
きる。

「3等」は10万ゴールドである。「カップラーメン」から、現金支給に変更した。

「3等」の本数は30000本。くじ全体の約30パーセントを占めている。「1等」、「2等」と合わ
せて、3人に1人は、10万ゴールド以上を獲得できる。 

「ハズレ」は1万ゴールドである。ポケットティッシュよりも、格段にパワーアップすることと
なった。

 列に並んでいる人たちに対して、くじ引きの開催を宣言する。

「くじ引き大会を開催します」

 くじ引き大会が開催されると知って、会場は大いに盛り上がることとなった。

 最初の参加者は、18歳くらいの女性だった。

「有名人が並ぶと、とっても豪華ですね」

 ミライは有名人といわれたことで、顔が赤くなっていた。

「私は一般人ですよ」

「ミライさんの絵は、知らない人はいないレベルです」

 女性はくじを引くと、「ハズレ」と書かれていた。

「参加賞です・・・・・・」

 ミライが参加賞となっている、1万ゴールドを渡した。

「参加賞でお金をもらえるんですか?」

「はい。参加賞は1万ゴールドとなっています」

 参加賞がお金であることを知り、会場は大いに盛り上がることとなった。

 2人目の参加者は、40くらいの男性だった。

 男性がくじを引くと、「3等」と書かれていた。

「3等です」

 10万ゴールドを受け取った男性は、目が明らかに泳いでいた。

「3等でこんなにもらえるんですか?」

「はい、今回は金額を増やしています」

「これがあれば、いろいろなことができるぞ」

 男は満足そうな顔をしていた。それを見ているだけで、とっても幸せな気分になれた。

 3人目の参加者は、ココアだった。

「アカネさん、お久しぶりです」

「ココアさん、久しぶりだね」

「1等を当てるために、くじ引きに参加しました」

「いい引きを期待しているよ」

 ココアがくじを引くと、「2等」と書かれた紙が出た。

「2等」を出した女性に対して、ミライがお金を渡していた。

「100万ゴールドです」 

「ありがとうございます」

 4人目の参加者は、シオリだった。

「アカネさん、お久しぶりです」

「シオリさん、久しぶりだね」

 シオリがくじを引くと、「2等」と書かれていた。

「100万ゴールドです。おめでとうございます」

「ココアも『2等』だったような・・・・・・」

 ミライがくじ引きのからくりを、簡潔に説明していた。

「正確な確率はいえないけど、あたり率はアップしています」

「そうなんですね・・・・・・」

 シオリは100万ゴールドを受け取ると、会場をあとにした。

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