177章 新しい能力を付与
幽霊退治のことを考えていると、部屋が暗くなった。
「アカネさん、こんにちは・・・・・・」
「メイホウさん、どうかしたんですか?」
「幽霊退治の仕事を受けたみたいなので、強力な除霊能力をつけさせていただきます」
レベルアップの次は、強力な除霊能力か。ご都合主義にもほどがある。
「私に除霊能力はないんですか?」
「弱い所霊能力はあるものの、そこまでの威力ではありません。一体を除霊するまでに、6時間くらいはかかるでしょう」
仕事ができるのは6時間に限られる。現在の能力では、1日で1体しか除霊できない。
「強力な所霊能力をつけますので、目を瞑っていてください」
目を瞑っていると、身体の中に何かが取り込まれることとなった。
「強力な除霊能力を付与しました。この能力があれば、仕事はおおいに捗るでしょう」
仕事の期間は短ければ、短いほどいい。除霊の能力は、非常にありがたいといえる。
「ありがとうございます」
「必要な能力があるときは、ちょくちょくやってくるようにします。何なりとお申し付けください」
「メイホウさん、能力を消すことはできないんですか?」
超能力を消すことができれば、とんでもない仕事を受けることはなくなる。お金は得られなくなるものの、いろいろな恩恵にあやかることができる。
「それについてはNGとなっています。能力を消去しようとした場合、私の存在を消されることになります」
超能力を付与することはできても、能力を削除することはできない。能力についても、厳しい取り決めがあるようだ。
「アカネさんの能力がなければ、こちらの住民は生きていくことはできません。住民のために、力を尽くしてあげてください」
腑に落ちない部分もあったものの、何もいわないことにした。
「私はこれで失礼します」
メイホウがいなくなると、室内は明るさを取り戻した。