攻防戦
艦長に挨拶に行ったカーデル大佐は歩きながら今回の戦いがこちらに不利なことでどうこの戦局を打開すればいいのか考えていた
艦長がいる部屋のドアの前で立ち止まるとため息をついてドアを開けた
カーデルは中に入ると敬礼をしながら言う
(失礼します、ボゾン星より援軍として派遣されたカーデルです、先ほどクラード部隊と交戦していたガドール隊を助けるために向かい数機のガドールを救援したのち着任しました)
それを聞いた艦内の乗組員と艦長のゼノバはカーデル大佐を見ると敬礼する
ゼノバ
(カーデル大佐、ありがとう、君のお陰で部隊が全滅をまぬがれた、あと、少し遅ければ全滅していたな、無事、増援部隊を引き連れての着任、感謝する)
ゼノバがそう言うとカーデルは言う
(こちらの被害状況を知りたいのですが、艦長、よろいですか)
ゼノバ
(被害状況か、かんばしくないな、一週間前にこちらから仕掛けたが、5割ほどの被害が出てる
正直、このまま攻めても攻略できまい
ここは一旦、引いたほうがよいと思うがな
それについて何か聞かされているかね
カーデル大佐)
カーデル大佐
(ハッ、その件ですが本部からは現状維持とのことです
このまま無理に攻めこむ必要はないかと、問題は向こうから攻めてきたときはどうしたものかと思います、こちらの戦力は低下しすぎました、もう少したったら本部と連絡をして、撤退を言うつもりであります、艦長)
ゼノバ
(そうだな、無駄に戦力を消耗しても仕方ないことだし、ただ、上のものがなんと言うかな、あの連中、いたくなければうんと言わん連中だ、まったく困ったものだよ)
とゼノバはため息をついて言う
カーデル
(そうですね、艦長、上がしっかりしないと我々は大変ですね、とは言え、こんなもんでしょう、軍なんてものは
我々はヤツらのコマではないとは思いたいですね)
と嘆いた
ゼノバ
(そうだな、大佐、君たちも大変だろうが今しばらくしのいでくれ、私も軍に掛け合ってみる、疲れたろう、いつ出撃するかもわからんし、今のうちに休んでくれ)
カーデル
(わかりました、艦長、では私はこれで失礼します、では)
と言って敬礼するとドアを開けて出ていった
ゼノバは艦長室から宇宙を眺めながら思いにふけっていた