123章 新しい仕事
家でゆっくりとしていると、ドアをノックされる音がした。
「アカネさん、こんにちは」
仕事押し付け人がやってきた。彼女がやってくる=スローライフの崩壊を意味する。
「どうぞ、入ってください」
「失礼します」
用件は手短に済ませたい。アカネは話を進めることにした。
「今回はどんな仕事をするんですか?」
「アリアリトウで地雷処理をお願いします」
「地雷処理ですか?」
「不発弾、地雷などが大量にあるみたいです。数は10兆くらいといっていました」
こちらの世界とは、地雷の数が違いすぎる。どんなことをすれば、それだけの地雷が埋まるの
だろうか。
「成功報酬は50兆ゴールドとなっていますね」
50兆ゴールドの報酬を準備できるのであれば、住民のたくさんの命を救えばいいのに。力のあるものを助ける発想はあっても、働かない者を助ける気持ちはないようだ。弱肉強食を完全に再
現している。
「クライアントから、1週間以内にやってほしいといわれました」
「わかりました。今日中には仕事に向かいます」
久しぶりの仕事とあってか、やる気にみなぎっていた。
「お願いします」
マツリは用件を終えると、家をあとにした。