第19話 エルフな勇者さまは、鋼の乗り物を見て驚きます! (5)
「そうだったんだ」
「うん」と。
僕の素直すぎる。素直ちゃん、な説明を聞き、言葉を返してきたエルに言葉を返すと。
「じゃ、どうする? どうしよう?」と。
エルが大変に困った顔をしながら問いかけてきたので。
「う~ん、そうだね?」と。
自身の腕を組み、思案を始めだす僕なのだが。
「ああ、そうかぁ。そうだったよ」と。
僕が声を漏らせば。
「ふぅ~ん、この世界は、寒い。冷たい時期を、【冬】って言うんだね。一樹……。私は初めて聞いたよ。そんな言い方。言葉をね」と。
エルが感心をしたような顔、様子、声色で、僕へと尋ねてきたから。
「エルの住んで暮らしていた星では、どう言う呼び方をするの、【冬】のことを?」と。
僕が尋ねると。
「只、寒い時期、冷たい時としか、表現。言葉にしないよ」と。
エルは苦笑いをしながら僕に説明してきれた。
「ふぅ~ん、そうなんだ?」
だから僕もこんな感じで、エルへと言葉を返すと。
「ちょっと待っていてね。洋服タンスから冬用のコートをとってくるから」と。
エルに言葉を告げて、「よいしょっと」と声を、僕は漏らしながら。その場を立ちあがるのだ。
でっ、その後は、僕の素敵なエルフな奥さまの背、後ろに周り。洋服タンスから持ってきた紳士用の冬物コート優しく羽織かけて、エルが着衣。着終えればアパートの外へと出て、出た様子が冒頭シーンになる。