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95章 食事終了

 ユラは最終的にラーメン5杯を食べた。アカネが二口しか食べなかったのとは、対照的な結果となった。

「アカネ先輩、ごちそうさまでした」

 ユラは満腹なのか、お腹を押さえていた。

「お腹が痛いです」

 おごりだからといって、お腹が痛くなるまで食べなくてもいいのに。身体を壊してしまったら、数倍ものお金を失うことになりかねない。

「店長、トイレはありますか?」

 5杯ものラーメンを食べた客に対して、店長は満面の笑みを浮かべていた。

「あっちにあるよ」 

「お借りしてもいですか?」

「どうそどうぞ」

 ユラはトイレに向かっていく。お腹が痛いのか、慎重に足を進めていた。

 ユラがトイレに入ったのを確認すると、ゴッドサマーは小さくつぶやいた。

「ユラは欲張りすぎじゃ。腹八分目という言葉を知らないのか」

 腹八分に抑えることによって、長生き、細胞の健康維持、血行障害の改善、糖尿病を防ぐといった効果がある。病気になりにくくなることで、健康寿命を延長しやすくなる。

 良質な睡眠をとりやすくなるというメリットもある。不眠症で悩んでいるのであれば、食べすぎる習慣を治していきたいところ。

 ダイエット効果も期待できる。体重を減らしたい人は、腹八分目程度の食事を続けていこう。

 食べる量を減らすことによって、お金の節約もできる。浮いたお金を旅行、趣味などに回すことによって、ストレスの軽減につなげられる。

 ゴッドサマーが食事に対してのお礼をいった。

「アカネ、ありがとう」

「どういたしまして」

「ラーメンという食べ物に興味を持った。いろいろな味を食べてみたい」

 スープが変わるだけで、まったく別の食べ物になる。ラーメンの魅力でもあり、不思議な部分でもある。

 食事を終えたので、会計をしようと思った。

「お代はいくらですか?」

 トッピング込みで10000ゴールドくらいかなと思っていると、予想の何倍もの値段を突き付けられることとなった。

「50000ゴールドになります」

 ラーメンの値段にしては、明らかに高すぎるような気がする。この店はぼったくり店なのかもしれない。

 トイレを利用していた、ユラがこちらに戻ってきた。トイレをした直後にもかかわらず、お腹に手を当てていた。

 ユラが戻ったあと、店をあとにする。お腹を抱えているにもかかわらず、ラーメンを食べようとしているのが印象的だった。タダ飯のためなら、自分の身体を犠牲にするのもいとわない女性
のようだ。

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