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132 日本人の魂!

昨日、本編の他に番外編も投稿しております。よろしくお願いしますm(_ _)m
☆。.:*・゜☆。.:*・゜

ふふふふ…と笑うおいちゃんにサーヤが困惑していると

『ジーニ様、みんなの名付けの前にちょっとサーヤに種出してもらっても大丈夫だよな?な?』
おいちゃんがジーニ様にずずいって詰め寄ります。
〖え?ええ。大丈夫よ〗
流石のジーニ様も迫力に押されています。後ずさってるし…

『おし!サーヤ!それじゃ、まず、砂糖のために、甜菜だ!サトウキビも捨てがたいが、とりあえずだな』
「あ、あい!えちょえちょ」
待って待ってと焦るサーヤ。ジーニ様が落ち着かせます。

〖落ち着いて、サーヤ。深呼吸して、それから異世界辞書を思い浮かべて〗
「あい」す~はあ~。
サーヤは深呼吸して言われた通りにします。

〖美味しい食べ物の種のページを見て?〗
「あい。てんしゃい、てんしゃい…ありぇ?にゃい?」
どこにもないよ?
〖じゃあ、調味料の種とか?〗
「あっ!あっちゃ!」
良かった~
〖良かったわね。じゃあ、一種類ずついきましょう。ゲン?合計何種類くらい?〗
ジーニ様がおいちゃんに確認します。

『そうだな~、甜菜、胡椒、オリーブこれで砂糖、胡椒、油がとりあえずできるな。あとは、サーヤ』ニヤリ

「あい?」
ニヤリ?なにかな?
『今、俺たちが一番食べたい物は多分一緒だ』ニヤッ
ハッ!サーヤが目と口を開いておいちゃんを見る。

ぴゅいきゅい『『おくち』』
『キラキラしてるね~』
双子とハクがサーヤを見てつぶやく。

『それはなんだ?』
二人が今度は真剣な顔で見つめあっている。そして

『白いご飯と味噌汁!』
「ちりょいごはんちょ おみちょちりゅ!」
ガシッと握手!やっぱり!これしかないよね!

『ハモったわね』
『ハモったな』
フゥ、クゥも呆れたようにつぶやく。

『そうだ!そして醤油!』
「おしゅうゆ!じゃいじ!」
『その通りだ!』
「はっ!じぇ、じぇみょ おだちが…かちゅおぶちみょ、こんびゅみょ、にぼちみょ……」
無い…と、膝をついてうなだれるサーヤの肩に、片膝着いてしゃがんだおいちゃんがポンッと手を置く
『安心しろ!サーヤ!これを見ろ!』
じゃじゃーん!と、サーヤの目の前に出された物は…
「き、きにょこ!」
さっきの探索で見つけたらしい。
『そうだ!鰹節も昆布も煮干しも確かに欲しいが、とりあえずキノコがあれば出汁はとれる!』
「あい!」
キノコえらい!
『そして、あそこを見ろ!』
ババーンっ!と、おいちゃんが示す先には
「ふお~おおお!」
木の台の上にキノコと木の実がいっぱい!いつの間に!?

『何なのだあれは?』
『さあ?そう言えば先程、光の速さで何かを作っていたような…』
アルコン様とギン様が何か言ってます…

『サーヤが昼寝してる間に干し台作って干したからな!』
「ふおおお!ほしきにょこ!」
おいちゃん、おさすがです!
『そう!キノコはたとえ乾燥しきらなくとも、数時間、日に当てれば栄養も味も倍増だ!ビタミンDが増えてサーヤの骨も丈夫になる!異世界だから分からないが、なるはずだ!』
握りこぶしを作って力説!
「ふおおお!」
キノコ超えらい!
『出汁もいい味が出るはずだ!異世界だから分からないが!』
握りこぶしを突き上げて力説!
「あい!おいちい、はじゅ!」じゅるり。

〖ねぇ、あれはなんなの?〗
『さぁ~?』
ジーニ様と精霊樹の精様が不思議なものでも見るようにつぶやくと、それが聞こえたのか、ぐりんっと二人がこちらを向いてキッと

「ごはん、おみちょちりゅ!」
『出汁に醤油は日本人の魂!』
「あい!ちゃまちい!」
サーヤは足を肩幅に片手を腰に片手をグゥにして天に突き出している。シャキーン!

『た、たましい?』
さすがの精霊樹の精様も今回は引いている…
〖あ~ん可愛い♪〗
ジーニ様は安定のジーニ様…

『こうなりゃ早急に米を育てて皆を納得させるしかない!』
「あい!」
お米最強!
『必ず皆を和食のトリコにするぞ!』
「お~!」
がんばるぞー!


『す、すごい気迫ですな』
『ああ。なんだか危機迫ってるな』
アルコン様とギン様が二人の気迫におののいていると
『それだけ美味しいということでしょうか?我々が頂いたもの以上に』
バートさんの言葉にみんなハッ!とする。そしてみんなの目が二人に注目。あれ以上に?

『サーヤ、味噌も醤油も大豆が必要だ!』
「あい!」
大豆すごい!
『だが、問題がある』
「う?」
問題?なぁに?
『糀だ!出来ればこれからのために納豆菌や乳酸菌や酵母も欲しい!』
「ふぉ~」
おばあちゃん言ってた!蔵に住むえらい子たち!
『糀出せるか?』
「しりゃべりゅ。ん~?」
どこかな~?
『ないか?菌株はどうだ?』
「あっ!あっちゃ~!」
見つけたよ!
『よし!でかした!』
「やっちゃ~!」
ばんざーい!
『小麦も欲しいが、それは明日にするか』
「あい」
欲張っちゃダメだよね。二人はがっちり握手して頷きあっている。二人とも目がキラーンっと輝いた。

あれ以上に美味しいものが食べられるようになるのかと、初めは呆れていた面々も思わず力が…
ちびっ子同盟たちはすでに口元に光るものが…

『じゃあ、ジーニ様、五種類だ。あとは菌株、これは樽や台を作るようだから後でもいいか』
〖菌?は後でいいのね?じゃあ、種は十粒くらいかしら。まだ慣れていないから無理はさせられないわ〗
『おう!分かった!』
ジーニ様の話においちゃんも納得する。

『じゃあ、サーヤ頼むな!』
「あい!」

じゃあ、まずは~
お米!お~?
「おいちゃん、ちゃいへん」
『何がだ?』
「しゅりゅい、にゃに?いっぱい」
『コシヒ〇リとかか?』
「あい」
たくさんあるよ。
『じゃあ、今は幻のササ〇シキあるか?』
「あい」
『じゃあ、それで!』
「あい!」

思い浮かべて~
「うにゅ~でりょ~」
ぱらぱらぱらぱら
「でちゃ~!」
『でかした!これに入れて』
ぱらぱら。にまあ~お米だ~♪

『じゃあ、次!大豆!』
「あい!あっおいちゃん」
『またか?』
「あい。さーにゃ、ぢゃぢゃちゃみゃめ、ちゃべちゃい」じゅるり。
だだちゃ豆。おいちい…
『サーヤ、だだちゃ豆は確かに美味いが、それは明日だ』
うりゅ
『サーヤ…』
うりゅりゅ
『分かった。半分ずつな』はぁ。
にぱーっ!

ぴゅい『わー』
きゅい『すご~い』
『サーヤ満面の笑顔~』
『よっぽど食べたいのね~』
『俺たちも食べれるかな?』
双子とハク、フゥは若干引いているが、クゥはすでに美味しいものが食べられるかを気にしている。

『ん~、美味しいものも食べたいけどぉ、名前はぁ~?』
精霊樹の精様から何やら圧が…

ハッ!
『よし!サーヤがんばれ!』
「あい!でりょ~」
小さな魔女再び!ぱらぱらぱら
「でちゃあ!」
『でかした!次も頑張れ!』
「あい!でりょ~」
それを繰り返し、種が揃うと
『じゃ、がんばれ!』ダッ
と言っておいちゃんは行っちゃいました。
「あぁっおいちゃ~ん!」
そんな!これからお名前考えなきゃなのに、おいちゃんの助けがない!サーヤは今気づいた!

『じゃ、サーヤ。続きよろしくねぇ♪』
そして精霊樹の精様の圧、再び…
「あ、あ~い」
涙目のサーヤはクゥのお膝にもどりました。
おいちゃ~ん、もどってきて~

☆。.:*・゜☆。.:*・゜
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