129 不思議な遊び?そしてまた、みんな固まった
おっきしたサーヤです!お昼寝したからすっきりです!
でも、どうしてかフゥとクゥが泣いてます。理由聞いても誰も教えてくれません。
「おいちゃん、さーにゃ、にゃにかちちゃっちゃ?」
だからおいちゃんに聞いてみます。
『ん~?大丈夫だぞ!何事にも初めてってことはあるもんだ!気にすんな!わははは』
初めて?ますます分からないけど
「うにゅ~?わかっちゃ~」
でも、なんかサーヤのせいみたいだから
「ふぅ~、くぅ~、ごめしゃい?」
ごめんなさいしておきます。
『ふふふ 「?」が付いてるわねぇ~』
〖あ~可愛い~♪あごに指当てて首を傾げるその仕草!初ショットよ~♪シア~上映会待ってて~〗
安定のジーニ様。と、周りが思っている中、
『だ、大丈夫よサーヤ』
『そうだぞ、気にするな』
『『次は大丈夫だから』』
フゥとクゥが健気です。二時間もよく頑張った。
「う?ちゅぎ?」
なんだろ~?
『訳分からないって顔だな』
『頭が左右に揺れてますしね』
〖あ~可愛い♪〗
サーヤの不思議顔を巡って大人たちも反応は色々。ジーニ様だけは安定してます。
『まあまあ、とにかくお茶にしような。サーヤ喉かわいただろ?』
『あい!かわいちゃ。おちゃちよ~♪』
おいちゃんはサーヤの扱いは慣れたもの。簡単に次のことに意識を持っていきました。
『よし!じゃあ、行くぞ~!』
『あ~い!』
見事においちゃんのペース。サーヤは元気においちゃんと一緒に歩いていきます。もうサーヤの気持ちは完全にお茶に。部屋には取り残されたフゥとクゥ。そして
『さあ、フゥもクゥもしっかり。私たちも行きましょう~』
『『は、はい』』
精霊樹の精様に促されて少し遅れて外に出たフゥとクゥたちの目に飛び込んできたのは
「『けん・けん・ぱっ♪けん・けん・ぱっ♪』」
と、何やらサーヤとおじさんが歌いながら不思議な動きをしている姿。笑いながらする姿はとっても楽しそう。その後ろをサーヤのぴゅいきゅい鳴る靴の音に合わせて双子が真似をしてついている。
『ぴゅい・ぴゅい・ぴゅ♪』
『きゅい・きゅい・きゅ♪』
さらにその後ろで妖精トリオが一列に並んでハクの背中に乗ってまねっこ。
『『『けん・ぱっ♪けん・ぱっ♪』』』
さらに妖精トリオの後ろでフルーとフライが「けん」でくっついて『ぱっ』で離れている
『『けん・けん・ぱっ♪』』
五人を乗っけているハクはみんなを落とさないように気をつけながらもリズムをとって歩いている。
『けん・けん・ぱっ♪』
そしてジーニ様は叫びながらその後ろをついている…
〖きゃ~♪いや~ん♪可愛い♪かわい~い♪〗
すでにジーニ様のこの姿も当たり前に。
『な、なんだ?何してるんだ?』
『確かに可愛いけど』
サーヤを見ると片足でグラグラしながら「けんけん」したかと思うと、「ぱっ」でちょっとがに股になっている。
『これも遊びらしいぞ』
と、アルコン様が教えてくれた。
『でも、何気にバランス感覚と脚力強化の役割をしてますよね』
とギン様が分析、さらに
『グラグラしてるのは体幹が弱いからですね』
とバートさんがさらに分析をする。
『へぇ~足も左右取り替えてるのねぇ~?面白いこと考えるわねぇ~』
と精霊樹の精様。何気に細かいところまで見ています。
『おじさんがな、サーヤに『泉のほとりまで腹ごなしだ~』とか言ってな、やりだしたんだ』
アルコン様から追加情報が
『すごいですね、これならサーヤは遊んでるとしか思わないですもんね』
フゥも、きゃっきゃっと笑いながらやっているサーヤたちを見て感心している。
『これ、けっこうバランスとるの難しいな』
クゥが真似をして『おっとっと』と、グラグラしている。
『本来は地面に〇印を書いたりするらしいですよ。幅を変えたりすると難しくなるんだそうです』
バートさんがぐらつくクゥをツンっと押しながら言う。
『わあっ』ぐらっ
『クゥも体幹を鍛えましょうね』にっこり
『はい…』
バートさんも楽しそう。バートさんは人で遊ぶ方が得意そう…
それにしても、と、
『すごいわねぇ。こうやってサーヤに体力をつけてたのねぇ』
精霊樹の精様が言うと
『普通、鍛えるといえば厳しい訓練を思い浮かべるからな』
『そうですね。遊びの中で楽しみながら気付かぬ内に鍛えられるなんて思いつきもしませんでした』
アルコン様とギン様も感心しきり。
〖見習わないといけないわねぇ〗
ジーニ様の言葉にみんなが同意する。
『さっき、いいもの見つけてきたとか言ってましたから、色々出来るのではないでしょうか。私は今日帰りますから、どんなものができるのか見れないのが残念です』
くっと、本気で悔しそうにするバートさん。
『あらぁ~また来ればいいじゃない?』
精霊樹の精様がそう言うと
『そうですね。そのためには溜まっている仕事を片付けねば。主神様にはより頑張って頂きましょう。ふふ、ふふふふふ…』
この時、この場にいる全員の他に天界にいる主神様はもちろん他の神々まで謎の悪寒に襲われたという…
〖〖〖ヒイッ〗〗〗ぞくうっ
〖なに?なに?〗
〖主神何やらかしたんだよ〗
〖何もしてないよ!?みんなだって!〗
〖〖……〗〗
天界でそんなことが怒っているなど、みじんこほども気づかないサーヤたちは、けんけんぱをしながら泉のほとりに到着!
「ふ~ぅ。ちょっちょ、ちゅかりぇちゃにぇ~」
今回はほんとにかいた汗を拭いているサーヤ。でも、疲れたと言いながらニコニコしている。
ぴゅいぴゅい~『でもでも~』
きゅいきゅい~『たのしかった~』
「あい!たにょちかっちゃ!」
『またやりたいね~』
『『うん!』』
『『『やりた~い!』』』
サーヤは久しぶりのけんけんぱに、ちびっこたちは初めての遊びに大興奮!
『わははは!こんなのいつでも出来るからな!またやればいいんだぞ!』
道具も要らないしな!っとおいちゃんは豪快に笑う。
「しょだにぇ~」
ぴゅいきゅい『おいちゃん!おいちゃん!』
『他にもある~?』
『『ぼくたちも』』
『『『みんなで出来るやつ~』』』
他にもほかにも!と、おいちゃんモテモテ!
『あるぞ~!色々あるからな!楽しみにしてろ!』
おいちゃんはもちろんちびっ子たちの期待に応えます!
「あ~い!」
ぴゅきゅ~『『わ~い!』』
『やった~』
『『教えて』』
『『『おしえて~』』』
さっそくやろう!とやる気満々なちびっこたち。でも今は
『おう!今度な!今はお茶にしような~』
お茶のお時間です!
「わ~い!おやちゅ~」
ぴゅい『おやつ』
きゅい『なんだろね~』
みんなわくわく。おいちゃんの人気はうなぎ登り!
『今日は焼きリンゴだぞ。そして、飲み物は~ミルクセーキだ!』
ドーン!と胸を張って答えるおいちゃん!そして
『ふぉ~お!みりゅくしぇーき~!』
サーヤが両手でほっぺたを挟んで興奮している。だが、初めて聞く言葉に他のみんなは『なに?なに?』と、首をひねっている。
『本当は砂糖で作るんだけどな~また蜂蜜で代用だ』
そんなことはお構いなし!どんどんみんなの前にカップとお皿が置かれる。カップの中身はお昼に飲んだ牛乳に似ているがちょっと違う色の液体?
『まあ、飲んでみな』
ニヤッと笑っておいちゃんがすすめると、サーヤは待ってました!とばかりに
『いちゃぢゃきみゃ~しゅ』
こくこくと飲む!
『あみゃ~い!おいち~い!』
サーヤが足をぱたぱたさせている。
『そうかそうか。美味いか!(今日は)ちゃ~んと糖分とらないとな!』
「うにゅ?」
なんか今変な声が?
『ほらリンゴも食べろ~』
「あ~い!」
まっいっか~♪しゃくしゃく
「しゅっぱあみゃ~い♪ばちゃーにょあじみょちゅりゅ?」
『お!さすがだな!気づいたか!バターは牛乳を根気よく振ればできるからな!作ってみたんだ』
「おいち~♪ちあわちぇ~♪」
『そうかそうか!よ~く噛んで食べろよ~(後で頭使うからな)』
「あ~い♪おいちいにぇ~」
あれ?また何か聞こえたかな?
『良かったな~(単純で良かった)』
「あい!」
なんか変~?まあ、いっかあ。
『リンゴもな、一日一個のリンゴは医者要らずって言うけどな?いつまでもリンゴに頼る訳にはいかないし、他にも色々栄養価の高いフルーツ欲しいとこだな』
「みきゃん、べりー、あっちゃよ?」
『そうだな。柑橘、ベリーはあったな。バナナとかキウイとか、桃とかも欲しいな』
「ふおお!おいちいやちゅ!」じゅるり。
あれ?そう言えば、みんなは?なんか静かだね~と思ってみんなを見ると、
「おいちゃん、みんにゃ まちゃ」
『お~見事に固まってるなぁ』
またまた、みんな飲んだり食べたりした格好のまんま、固まってました。
『ん~、そんなに衝撃かぁ?甘みだけなんだけどな?』
「りんご、ちなもんちょか、たちちゃりゃ」
『シナモンか~ 足したら大変なことになりそうだな。まだ、基本の調味料もないのになぁ』
「みんにゃ、きじぇちゅ?」
『ん~、気絶かぁ ありうるかもなぁ』
みんなを二人で見回す
「うごかにゃいにぇ~」
『昼飯の時より長いなぁ』
「ちゃべよっか~」
『そうだな~その内動くだろ。続き食べるか!今度はアイスも作ろうな~焼きリンゴに乗せたら美味いぞ~』
「ふぉ~ちゅくりゅ~!ちゃにょちみ~」
『なあ!楽しみだな!』
「あい!ちゃべよう~」
『おう!食べよう食べよう!』
そして、二人でまた食べ始めた頃…
『うわあぁっ』
『〖きゃーっ〗』
『なんだこれーっ』
という悲鳴のような声と、無言ですごい勢いで食べ始める面々がいました。
「おいちゃん、ちょっちょ こわい…」
おめめ、見開いて食べてるよ…
『しっ。見ない方がいい。静かにしてような』
触らぬ神に祟りなし…
「あい」
『ほら、白い髭生えてるから拭こうな』
「あい」
こわいよぉ
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