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第13話 謝罪(6)

 ああ、なるほど。なるほどですね……。


 フムフム、そうか? そうですよね? いきなり男女が結ばれ繋がれば他界──。あの世の神の許にいる。集いし者達が蘇生魔法で起きる。生き返ると言うのは、結構不自然です。ですよねぇ~と。私が独り言を漏らしたところで説明をします。致しますね。

 う~ん、実は? こちらの世界で言う。精子と卵子が交わり。一つの魂となって胎児へと、私のお腹の中で変化をしていきますが。

 魂の段階で他界した者……。

 そう只今、私の膝の上で、『スゥ、スゥ』と。もう既に息を吹き返して寝息を立てている。

 私の魔王。家のひとのように他界した者へと、生命の源である私の胎内でできた魂を挿入する事で他界をした者が、あの世から舞い戻ると言う仕組みなのですよ。蘇生魔法リザレクションはね。

 だから使用可能な魔法師、聖騎士は、女性に限定……。

 男性ではできない奇跡の魔法なのです。

 だって男性は? 己のお腹に子を宿し、産み落とす事はできなでしょう?

 まあ、要するに、蘇生魔法リザレクションは、女性が己のお腹に子を宿し。出産をするのと同じ原理なのですよ。

 だから私の膝の上で『スゥ、スゥ』と、寝息を立てている魔王、私の主、夫なのですが。私が出産した子供と言っても過言ではない存在ですから。

 本当に可愛い。愛おしくて仕方がない。元勇者のエルなのですよ。

 己の子、分身は、目に入れても痛くはないと聞いてはいましたが。ここまで可愛い。愛おしいと思うとは。私自身も予想外でしたから驚愕をしている次第で御座います。

 と、言った。説明をしたところで。家の大きな赤ちゃんである。家のひとをそろそろ起こそうと思います。

 今後の事も相談……。

 夫婦間で話し。競技しないといけませんからね。

 では、一度サヨウナラで御座います。


 ◇◇◇◇◇

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