第9話 帰宅(5)
後方、後部座席──。
そう更に、シートのクッション、スプリングが入っているのか? いないのか? わからない後部座席で横たわり。睡眠をしている宇宙人さんの身体には、運転をしている僕よりも激しい振動が伝わると思う?
と、いうか?
激しく伝わっている。いるはずだから。
僕は細心の注意をし。はからい。はらいながら急ブレーキをしないよう運転を続け、帰宅の途についた。ついたのだが。
でもこの通り。この通りだ。
僕が一人暮らしをしているアパートの駐車場に到着してからの僕……というか?
今のこの状態が、僕と金髪碧眼の、如何にも宇宙人らしい女性との状態。二人の様子なのだが……。
う~ん、さてさて、着いた。到着したのはいい。いいのだが。この後どうしようか?
彼女を部屋までどうやって移動をしようか?
彼女の人とは異なる姿が人目についたら不味い。不味いと思うから細心の注意をしないと。
特に僕が一人暮らしをしているこのアパートの棟は、大変にバス停が近い。近いのだ。
と、いうか?
目の前にあるからね。
さてさて、今後どうしよう? どうやって人目につかずに僕の住む部屋まで宇宙人さんを移動しようか? と、僕は思案をする。続けるのだった。
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