第7話 何故か? 鋼の甲冑を身に纏う女性の介護を始めます(1)
うぅ~ん、さて? と、思う僕。僕なのだよ。
そう、僕は只今、己の目の前にある農協の購買部に設置、置かれている二台の、飲料水の自動販売機を見詰め、思案をしている最中なのだが。
僕自身は、『さてさて、どうしたものか?』と思案。困惑をしている最中なのだ。
だって、何故か? こんな山の中──。
そう、中国山地の山の中、県境付近にある小さな農協の購買部の前の道路、ではないか?
もう彼女は、僕がいる。商品等の片づけをおこなっていた。農協の購買部の店先、店頭まで、己の衰弱した身体と。何故か武器? それも? 大きな長刀を杖代わりにしながら。僕の許、片づけをおこなっていた場所まで『ううう~』と、悲痛な唸り声を漏らしながらやってきた。
そして僕へと、『み、水をください。お願いします』と、小さな声、かすれた声音で嘆願をしてきたのだ。
でも? 僕は、己の目の前にある自販機に陳列、飾ってある飲料水達の銘柄を凝視しながらこんな感じなのだ。
「えぇ~と……。どれにしようか? しようかな……? どうしよう……?」とね。