恐怖の夢
もりおがふらふらしながら顔を真っ青にして、店内に入るとお客様はまばらだった
もりおを発見した店長は明らかにもりおの様子がおかしいので、心配しながら歩いてもりおに言う
おくだ
(もりお、きたか、どうした、なんかお前、顔、真っ青だぞ)
もりおは泣きそうな顔をしながら店長のおくだに言う
もりお
(店長、やっぱり店長の意見を聞くべきでした)
おくだは嫌な様子予感がしながら言う
(なんだ、なんか来る途中、ヤバいことでも会ったんだな、じゃあ、なんで来たんだよ、お前)
もりおは蒼白な顔をしながら低い声で言う
(いゃ、もう何がなんだかわからなくて
逃げる感覚すらなくなってましたよ
とにかく、早くこの店に来て落ち着きたかったです
人間って、恐怖感がありすぎると感覚、狂いますね)
と言って苦笑いをした
おくだ
(そうか、何があったのか知らないがお前、しばらく休憩所で休め、落ち着いたら聞いてやるから
今はそんに忙しくもないしな)
と言うと、もりおは(すみません、ちょっとだけ休憩所で休んできます)
と言って、奥にある、休憩所で休む事にした
恐怖で体がブルブル震えていた
休憩所に入るともりおは設置されていた台所の蛇口から水を勢いよく出して、頭から水をかぶり、たくさん飲んだ
休憩所に置いておる椅子に座ると頭を下げて手の甲を両手であわせて強く握りながらひたすら冷静になろうとつとめた
それから15分もたつと様子を見に来たおくたが椅子に座り込んで頭を下げてブルブル震えているもりおを見た
おくだは何も言わすにしばらく見てから店内に戻った
もりおはやっと冷静になることが出来たので、椅子から立ち上がり、たまたま置いてあった暖かそうな布をとって、
体をふいてから店長がいる店内に行った
店内で緊張しながらレジに立っていたおくだを見ると言う
もりお
(店長、すみません、ちょっと遅くなりました)
と言ってレジの脇に掛けられていたエプロンを着けるとレジの前にたった
おくだももりおもしばらく何も言わないで無言の時間が過ぎた
雑誌を買いに来た男のお客様がレジに来ると雑誌をレジに出して(お願いします)と言う
おくだともりおはレジで精算をすると、お客様はもりおの顔を見て言う
(あのさ、店員さん、あんたひどい顔をしてるけど大丈夫かい)
もりおはお客様に(すみません、ちょっと体調が優れなくて、でも、大丈夫ですよ、ありがとうございます)
と言った
お客様は笑いながら(大変だよね、働くってのはさ、ま、頑張ってな)
と言って励まして帰って行った
おくだは(確かにちょっとその顔は不味いぞ、おくだ、お客様にはそんな顔で接客されても困るな、お前、今日すぐに帰れ)
と心配しながら言う
もりおは(本当にすみません店長、でも俺は今すぐにこの店を出るのがすごく怖くて帰れません、もう少しでいいのでいてもいいですか)と言った
おくだも(わかった、だが、しばらくしたら帰れよ、それじゃあ仕事になんねーからな、でっ、何があったんだ、もりお)
もりおはゆっくりと深呼吸した後で話始めた