第3話 こんな山の中の道路で事故?(3)
本当に大変な事故にはならなかったみたい。みたいだ。
だから『ふぅ~』良かったと思う僕だ。でッ、思い。思われ、ではないが?
まあ、思えばね。また俯き作業……。
そう、この漆黒の闇の中──。ジュースやお酒、タバコの自動販売機の明かり。漏れる明かりを頼りに作業。片づけを再開、始めだすのだ。
また僕は無言、沈黙、黙々と続けながら己の商いで使用をする商品と雑貨のかたづけ、作業を集中しながら続けていく。
先程の惨事。大きな事故になったかも知れない貨物トラックの運転手と通行人の会話……と、いっても?
貨物トラックの運転手が一人憤怒、怒号、罵声を通行人……。
まあ、通行人と言っても? 通行人の方からは反応──言葉、台詞が一つも聴くことができなかったので、男性なのか、女性なのか、僕自身も確認がとれなかったので、性別の方は良くはわからないけれど。
多分? この辺りは? 過疎化していく町や村が多々ある場所だから、老人だと言うことは間違いないと思われる?
と、なれば?
つい最近話題にあがる高齢者の痴呆による徘徊なのかも知れない?
だから貨物トラックの運転手も荒々しい口調で、『気をつけろ!』と諫め、罵声を吐いただけで、己の身体をトラックから下車させてまで、荒々しく詰め寄ると言う行為、行動まで起こさなかったのかも知れない?
まあ、僕は己の脳裏で、こんなことを思いながら。相変わらず沈黙、黙々、淡々と商品、雑貨の片づけをおこない。箱に詰めれば。その都度、我が相棒、僕の唯一のパートナーであるマツダのボンゴのエアロカスタム仕様へと商品を運び、詰め込む作業を淡々と、子の暗闇、漆黒の闇の中繰り返したのだった。
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