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第3話 こんな山の中の道路で事故?(2)

 だから僕は、『何事?』、『何が起きたのだ?』と、直ぐに思った。

 だって貨物トラックを運転、操縦をしている男性の放った罵声が、この中国山地の高い山に囲まれた里──。僕が只今作業をしている農協の購買部がある辺り一面に、男性放った罵声が木霊し、響き渡っているぐらいだから。

 僕は取り敢えず急ブレーキの音、男性の罵声が聞こえた方へと、己の作業、手休めをして、視線を変えて注目してみることにする。


 ◇◇◇◇◇


「う~ん、可笑しいな?」と。

 独り言漏らす僕だよ。でッ、漏らせば。次に僕の口から漏れる独り言は?


「……人の姿が見えない……。見えないから、何が起きたのか? 確認がとれない。とれないよ……」

 と、漏らし。でも? 先程の貨物トラックの運転手の男性が、己の声を大にして吐いた罵声は『死にたくなければ、気をつけろ』だったので事故──。大変な人身事故にはならなかったみたいだからお互い……。



 貨物トラックを運転する男性(ひと)も、通行人──。横断をしていたのかな? それとも? 自身の身体を車道へと大幅にはみ出して歩行をしていたのかな?


 まあ、その辺りは、僕自身も良くはわからないけれど?

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