第9話
「男の子として好きよ」
祥子ねぇからの告白にオレは固まってしまった。嫌われているとは思っていなかった、なんなら好かれていると思ってはいたし、男として好きでいて欲しいと願望も持っていた。でも
「先を越されちゃったなぁ」
「それじゃ」
「本当は、競技に復帰したのを見せて、オレから言うつもりだったんだよ」
「いいの」
「あらためてオレからも。祥子ねぇ、いや鷹凪祥子さん。好きです。付き合ってください」
祥子ねぇはぎゅっと抱きしめてくれた。
「私でいいのね」
「うん、祥子ねぇがいいんだ」