妹の中の彼女(未来救済編7)
(ナレーター)・・・今回は3つ子の珠、杏、萌の
3人・・・いつもなら事故が起きるまでに助ける子
が見つかるのだが・・・桃花は今回は分からない
・・・ようだ・・・
・・・桃花の察知能力は万能ですが、例外があります。
それはその探す相手が桃花よりも強い能力を
・・・持っている場合、探すことが出来ないのです
・・・3つ子は先祖返りの為、強い能力を持っている様です。
まだ能力が覚醒する前なのでどんな能力があるのかは本人達も分かりません。
・・・そして事故発生まで1分を切る・・・
・・・そしてその時は来た・・・
・・・3つ子を見つけた・・・その瞬間に・・・
・・・暴走した車が3人を襲う。
・・・和也は充分警戒してはいたが・・・
・・・少し飛び出すのに遅れた
・・・3つ子を突き飛ばし・・・
・・・車から子供達を離す・・・その瞬間・・・
・・・和也の目の前に車が迫る・・・
(桃花)・・・お兄ちゃん・・・ダメー!!
(ナレーター)・・・桃花が叫ぶと・・・ぶつかる
はずの車が止まる。
(桃花)・・・お兄ちゃん・・・早くそこから逃げて!!
(ナレーター)・・・和也は桃花の言う通りに車から
離れた・・・
・・・その瞬間に車が動き出し電柱にふつかる。
・・・和也は救急車と警察に電話をして・・・
・・・事故の説明をした
・・・暴走した車の運転手も重症ではあったが
・・・命は取り留めたらしい・・・
(珠)・・・お兄ちゃん・・・
(杏)・・・助けてくれて・・・
(萌)・・・ありがとうね・・・
(桃花)・・・お兄ちゃん達が助かって良かった
(和也)・・・いや・・・桃花が居なければ助ける事が出来なかったよ・・・
(ナレーター)・・・和也がそう言って桃花を見た時
・・・桃花の身体が透けている事に気付く・・・
(桃花)・・・お兄ちゃんが無事で良かった・・・
(ナレーター)・・・和也は蓮華の言葉を思い出していた・・・桃花ちゃんは何かの小動物が神様になった存在だと思う・・・
・・・桃花は力を使って和也を助けた為・・・
・・・存在する力が弱くなっているのだ・・・
・・・そんな和也に、珠と杏は問いかける・・・
(珠)・・・ねぇお兄ちゃん・・・
(杏)・・・さっきから誰に話し掛けてるの?
(和也)・・・君達にはこの子が見えないのかい?
(珠と杏)・・・うん・・・
・・・その言葉に和也は驚くが・・・未来に飛んで
・・・から桃花の存在を認識していた人は
・・・居なかった様に思う。
・・・誰一人桃花に話し掛ける人は居なかった。
過去に行ったばかりの時・・・桃花の存在はみんな
気付いていたが・・・未来に飛んでから誰一人桃花
に話し掛ける人は居なかった・・・
・・・それは人として存在する為の力が少しずつ
・・・弱くなっていた為である。
和也を助ける為に存在する桃花は・・・和也には
・・・ずっと会話出来て居たのだ・・・
(萌)・・・あのねお兄ちゃん・・・私には私達のママにソックリな女の人が見えるの・・・でもね
・・・多分力が弱くなってて消えてしまいそう
(ナレーター)・・・萌は少し力が覚醒していて桃花
を認識出来てる様でした。
(和也)・・・君には桃花が分かるんだね・・・
(ナレーター)・・・和也は子供達を家まで送り
・・・いつもの様に時を飛ぶ・・・
・・・和也が飛ぶ意識を強く持って桃花の手を取る
・・・すると和也の手が桃花の手をすり抜ける
・・・先程使った力で桃花の存在を保つだけの力が無くなっていたのだ。
・・・慌てて和也が飛ぶのをキャンセルしようと
・・・しても既に力が発動していた・・・
・・・手を伸ばしても掴めない
・・・桃花は笑顔で和也を見送る
・・・その桃花の隣に見えたのは・・・
・・・遠い昔に祈織と遊んだ犬だった・・・
・・・妹の中の彼女(未来救済編7)・・・[完]・・・
・・・エピローグ・・・
・・・桃花の正体は昔、智也と祈織が遊んだ犬だった
・・・その子は亡くなる前に智也と祈織にまた会いたいと願う・・・
・・・その気持ちの強さを持つ事により神様になった
・・・その子は前世に飛ぶ和也と共に時を飛び
・・・桃花になった。
・・・桃花は和也と共に未来を変える手助けが出来て
嬉しかった・・・
・・・和也は桃花が居ない事を確認して涙を流す
・・・