管理補佐の補充
ハードゥスが発展していくと共に、れいの仕事も激増していく。それも幾らか管理補佐達に仕事を割り振っているので、増えた量は多少緩和されたが。
管理補佐達ももう長いこと管理業務に従事しているので、それも慣れたもの。多少増えたところで、潰れるというほどではなかった。
「………………そろそろ管理補佐を増やした方がいいかもしれませんね」
とはいえ、管理業務はこれからも増え続けていくことだろう。れいの限界はまだまだ遥か先とはいえ、もう少しゆとりが欲しかった。
かといって、管理補佐達の仕事量を増やすのにも限界がある。そこで、まだ管理補佐達に余裕がある内に、管理業務専用の管理補佐達を育てることにした。最初に知識を与えるので、育つまでにはそこまで時間が掛からない。
「………………とりあえず、現状管理業務に携わっている管理補佐と同数を創造しますか。そして、今後は予備も含めてその半数ずつを様子を見ながら追加していってもいいでしょう。既存の管理補佐達には、実務の管理業を任せたいですし」
れいは今後の計画を立てつつ、管理業務に必要そうな知識や能力などを頭に思い浮かべていく。任せたい業務を明確に頭に思い浮かべることで、個別に必要そうな能力を決めていく。
知識の方はある程度共通していてもいいだろう。他の管理業務のこともある程度は知っておいた方が仕事がやりやすいだろうから。
そうして各管理補佐ごとのパラメーターを決めたところで、一気に創造していく。多少見た目が似通ったところで問題はない。それよりも、パラメーターを間違わないようにしっかりと仕上げていく。
その後は名前を付けて、割り振る予定の仕事を担当している管理補佐の下に見習いとして送り込んだ。知識はあるので邪魔はしないだろうし、見ているだけでも勉強になるだろうから。
「………………後は少し待つだけですね。次は私の方の業務を一部任せる管理補佐を創造するとしますか」
既存の管理補佐達の下に向かわせた新しい管理補佐達にも、育った後は一部業務を任せるつもりではあるが、専門性が高い業務に関しては、それ専用の管理補佐を創造しなければならなかった。それの指導をするのはれいなので、そちらは後回しにしていた。
まずは頭の中で必要な知識とパラメーターを割り振り、そのうえで必要な力の量を決めていく。汎用性を棄てて割と尖った能力にする予定なので、その当たりはしっかりと調節していかなければならない。それでも必要な情報量が結構な量になるので、力の消耗が激しい。それはれいにとって喜ばしい結果ではあるが。
そうして一通り決めたところで、実行に移していく。
「………………これが管理の方面ではなく戦闘方面に特化させた管理補佐であったならば、かなり強い存在になったでしょうね」
改めて創造した管理補佐達を見ながら、れいはそんな感想を零す。主に情報処理方面に秀でたタイプだが、身体能力は管理補佐内では最低クラスなのでそこまで強くはない。仮に戦っても、処理能力に肉体の方が付いていかないだろうから、やや格上までなら勝てるかも? 程度の戦闘能力しかないだろう。
新しく創造した管理補佐達にも名前を付けた後、早速れいは管理補佐達に指導を行っていくことにした。