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アンロック

朝起きて今日はそのまま斎場入りする事となった。
気がつけば今日3日目の朝を迎えた事になる。

吉澤が亡くなったのはお昼頃、下手すると今日の正午くらいでお別れになってしまうのか。あまりにも時間が無い。

「吉澤さん・・」
「ああ、今日は忙しい日になりそうだ」

9時に出棺を終えそのまま警視庁の建物に向かう。ビジターバッジは最初から付けたままだった。

まずは昨日思いついたパスワードを科捜研の沢口さんに伝えたかった。そのままAsuna、kiritoではパスワードとして短い。奥さんの旧名、そして・・・

tongren
桐人の中国語読み
これでも短いかもしれない。数字も入れろとか言われたらアウトだった。

「開いた・・・。」
「えっ?高梨さん、凄い!」


中のディレクトリーはかなりの数だ。

「吉澤さん、これって・・・」

「竹連幇・・・例の中国マフィアの会計データだな。顧客名簿、買収した奴、政治家、不動産・・・こいつは、とんでもないモン引き揚げちまった」

「沢口さん、ナイショでコピーとっておいてくれ・・って俺の声は伝わらないか」

俺はそのまま沢口さんに伝え、沢口さんは快諾してくれた。

「では杉田か細川を捕まえよう、今回の事件は公安の仕事になりそうだがそれより先に・・」

「峯岸ですね。」

「そういうこと。」

  ☆

ゼロ係に行くと杉田と細川、2人は居た。細川はちょうど徐の取り調べに出ようとしていた所を捕まえる事が出来た。

SDカードの解錠が成功した事、中には中国マフィアの日本支部のデータが入っていた事を伝える。

吉澤亡き今、ゼロ係の係長は杉田だった。


「至急公安に協力を要請して呉、とかいう人物の身柄を押さえよう!おそらく林一家の殺害にも関与しているはずだ!徐が素直に自白してくれれば速いんだが・・」

「峯岸君は今どこだ?」

「はっ、私の代わりに植村君と共に徐の取り調べ室への移送を頼んであります。」

「万一の事があったら不味いぞ、我々も急ごう!」



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