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人と竜が共に在る世界、ランドヴェルデ。
この世界では質の良い魔力《オド》を持つ子供が産まれた際に、竜達が自らの子をその子供へ託すと言われており、人々はこれを『竜の祝福』と呼んでいる───
王都フェルゼスにある、貴族や『祝福持ち』の人間が通うプロムヴァル学院。
パートナーを亡くした竜達を預かる一族の次男である俺、ラヴレンチ・ディタ・ゼレノイも生徒の一人だ。
全ての事の始まりは、最高学年に上がる際に開かれる、学院主催の交流会。
平穏であるべきはずの場で、この国の第一王子が公爵令嬢との婚約を破棄する場面を目の当たりにしてしまい、その中で聞き捨てならない言葉が聞こえてきたもんだから、やむを得ず口を挟んだら王子サマに『祝福なし』のクセに、ってな態度を取られました。
俺は自分が『祝福なし』だなんて、一度も言った事ないんだけどなぁ…
まぁ、それは良いとして。
婚約を破棄された上に、やってもいない罪を押し付けられて爵位の剥奪まで言い渡されたご令嬢、ファウスティナ・フィン・リンデンベルガー嬢は自分が『祝福なし』でもある事から、なんと自ら退学を宣言。
え?それでイイの??
何やかんやでファウスティナ嬢と一緒に会場を辞する事にした俺は、彼女をエスコートするうちにその魅力に惹かれていって、再会の約束が出来たのは良かったんだけど……
交流会から僅か三日。
予定外の再会となった彼女の腕に抱かれていたのは…──え!?竜の幼体!?
これは、口調が少し妙なだけでそれ以外は極々平凡な俺が、一人の(元)公爵令嬢と一頭の竜の数奇な運命に巻き込まれていく、ちょっとだけ甘くて切なくて、どこまでも優しい───そんな物語。
※『小説家になろう』様、『カクヨム』様にて投稿している作品です。
※気の向くままにのんびり更新です。まったりお付き合い頂ければ幸い。誤字・脱字・衍字の常習犯なので気付き次第しれっと修正します。0クル
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